太陽生命WSS秋田大会はながとが初優勝、今年は激戦が続きました

遅くなりましたが、29日に行われた太陽生命WSS秋田大会2日目、共に初めての決勝に進出したYOKOHAMA TKMとながとブルーエンジェルスはながとが勝利し、シリーズ初優勝。協会HPの大会結果はこちら

大会屈指の激しいDFをみせたながと、タイシャの強烈なランも目立った

ながとが秋田大会で最も激しいDFをみせた準決勝VSアルカス戦、元日本代表の冨田選手の負傷欠場を感じさせない戦いを見せ、優勝にふさわしいチームでした。

ながとは2日目、RKUグレースに35-14と快勝すると、準決勝アルカス熊谷に29-7、決勝TKMに17-14で勝ちました。振り返ると初日では2試合で3トライを許しましたが、2日目のカップ戦は2トライに押さえるなどDFで修正してきました。決勝のTKM戦も最後にトライを奪われての3点差なので、終始相手にリードを許さずに勝ち上がりました。外国人の選手、スタッフが多いからか、勝ち上がるに連れてギアが上がるというか、スイッチが入ってるのが伝わってくるような戦いでした。

アタックでは6試合全て、合計14トライを奪い大会MVPを獲得したイケナシオ・タイシャが大活躍でした。初日に6トライ、2日目はおそらく相手も警戒していたはずですが、厳しい試合が続く中で更に8トライを奪いました。特に決勝戦の後半開始に奪った3トライ目は圧巻でした。大会ベストトライの1つですね。

8:30過ぎの場面、後半開始にタイシャが自陣22m中央でボールを貰うと裏に抜け出し、ハンドオフや迫るタックラーを弾き飛ばしてコーナーに飛び込む圧巻のトライを見せました。

チームで良いDFを見せたチームが勝ちあがったカップ戦、パールズはまさかの失速で4位

2日目のカップ準々決勝、4強に勝ち上がったチームはどれも相手を2トライ以下に抑えていました。これは相手にアタックを継続させないプレー、余計な反則をしなかったり、低いタックルで倒して2人目がジャッカルに入って絡んだり、チームとしてしっかりDFのプランがあって、それを全員が連携して出来ているんだなと感じました。数年前は攻撃力でねじ伏せるチームが勝ちあがっていた印象がありますが、今年は違う印象ですね。それくらい全体のレベルも上がっています。

初日を終えて優勝候補の1番手と思っていた三重パールズは準々決勝で追手門学院に17-10と逆転勝利も、準決勝でTKMに17-22と惜敗すると、3位決定戦ではアルカス熊谷相手に0-19とまさかの完封負けでした。初戦の追手門学院はDFでそれまでスイーパーを置いていましたが、パールズ相手にノースイーパーでDFラインの人数を増やして挑み、前半は2トライを先行してリードして折り返し。後半、シンビンが出てしまい逆転されてしまいましたが、惜しい試合でした。

その後のTKMとの準決勝では、先制トライを奪うもDFでの反則が目立って、平野が2トライを奪い逆転を許すと、後半も焦りからかTKMの連携したDFを打ち破れずにボールを失うと、新原に2トライを追加されて万事休す。3位決定戦でも大事なところでKOをキャッチできずに奪われるなど、良いアタックの機会を作れずに負けてしまいました。対戦相手がパールズのことをしっかり分析し、それぞれ対策をしっかり練ってきて、はまったのかなという印象です。今回は4位でしたが、予選ではながとに勝利するなど、次の大会でも優勝候補には変わりありません。

ラグビージャーナリストの大友信彦さんがRUGBYJAPAN365で、大会のドリームセブンを選んだので、リンク貼りますね⇒本誌選出!ドリームセブン・太陽生命WSS2019秋田大会
優勝したながとから大会MVP、得点王のタイシャ、準優勝のTKMから2名、そしてアルカス、フェニックス、GRACE、ディアナから1名ずつ。

他にも多くの選手が活躍していて、大会の全体的なレベルも更に上がってきた印象を受けました。先日、北九州のワールドシリーズを戦ったサクラセブンズのメンバーは不参加でしたが、国内の大会でも出場できるような機会を作れないものかと改めて感じました。次の東京大会まで3週間弱、チームによってはリハビリから復帰する選手も出てきたり、今回の順位から大きな変動があるかもしれません。

東京大会は秩父宮ラグビー場で18日、19日に行われます。各チームの更なる活躍に期待しています!