横河武蔵野GFと女子全国選手権

先週末はお世話になっている先輩のお誘いで、三鷹で行われた横河武蔵野ガールズフェスティバルのお手伝いに行って来ました。

小学生の女子のプレーを見るのは久しぶり、この子達がずっとラグビーを続けられるような良い環境を作っていきたいですね

ガールズフェスティバルは女子だけで試合する貴重な機会

ガールズラグビーフェスティバルは4月末に海老名、11月下旬に熊谷、また時期は覚えていませんが千葉で行われているのは知っていました。今回は都内で横河武蔵野アルテミスターズのスタッフ中心に企画、運営し、東京学芸大学のラグビー部の学生もお手伝い。選手は東京と神奈川のスクールの女子たち100名以上が参加。中学生の試合では思った以上にパスが上手で、ボールが外にきれいに展開されて攻める場面が多く、驚きました。高校生も関東学院六浦と桐蔭・流経大柏・アルテミスターズの合同チームの試合が行われました。

女子ラグビーに携わってから5年以上になりますが、よくよく考えてみるといつも観ているのは高校生以上で、小学生以下のミニラグビーを女子だけで試合しているのを見たのは初めてでした。フェスティバルの前にはアルテミスターズの試合前日練習が行われ、お姉さんたちのプレーを見る貴重な機会になったのかもしれません。たまたま娘を連れてきた友人とも話をしましたが、小学生も女子だけで試合をする機会はなかなかないそうです。そう考えると高校生以上の大会は増えてきた一方で、将来に向けてジュニア世代のこういった試合の機会もなるべく作っていきたいですね。

グラウンド時間に限りがあるため、閉会式は端のほうで急ぐように行われましたが、参加した選手は満足そうでした

三重で行われた全国選手権は関東の2チームが決勝に進出

日曜は三重県鈴鹿市で全国選手権が行われ、関東大会と関西大会の上位2チームが来月9日に熊谷で行われる決勝進出をかけて戦いました。試合結果は日本協会のHPにUPされています。試合映像は見つけただけでまだチェックできていませんが、関西合同とアルテミスターズの試合は近いうちにチェックします。

1試合目はグレースが89-0で大勝しました
2試合目は競った試合になりましたが、アルテミスターズが 36-34で勝利

今回、会場まで旅行も兼ねて観戦に行こうかと考えたりもしましたが、会場までの交通手段がなさそうなのもあり断念。トップリーグ開催では、臨時バスも出るみたいですが、仕方ないですね。日曜はバレーボールのVリーグのファイナルラウンドを都内で観たのですが、同じ女子競技の日本一を目指す戦いでもその舞台の演出、観客などは大きな違いがありました。女子ラグビーが5年後、10年後、どうありたいか、もっとビジョンを掲げて、全体で取り組むべき。試合も面白く、楽しませてもらいました。

サクラ7sは今週末にオーストラリア大会、サクラ15はW杯アジア予選の日程が発表

日本協会のHPではサクラセブンズのオーストラリア大会に向けた遠征スケジュールとメンバーが発表されています。先週の合宿に参加したメンバーがそのまま参加していますね。先週のNZハミルトン大会では招待参加の中国が最終戦でスペインに31-0と快勝して9位。日本は招待参加3シリーズ目と優遇されているだけに、何とかベスト8に進出して欲しい。そこの壁の高さをもう何年も感じているだけに、どんな戦いを見せられるか注目です。

そして15人制日本代表、サクラフィフティーンは3月に香港でW杯アジア予選が行われますカザフスタン、香港と3チームでの争い、日程は中3日ですが、先にカザフスタンと香港の試合が見れるのはプラスに捉えることが出来そうです。カザフスタンはセブンズでは戦っていますが、15人制ではかれこれ5年以上戦っていないと思いますし、今の日本の選手層なら日程関係なくしっかり勝てるでしょう。

サクラセブンズは五輪でのメダル獲得を目指していますが、まず達成すべき目標はワールドシリーズ大会でのベスト8進出。 サクラフィフティーンも2年後のW杯でのベスト8進出が目標ですし、共に応援していきたいと思います。

年末の全国ジュニア大会を振り返る

週末は全国各地でトップリーグ、トップチャレンジリーグが行われて盛り上がりました。18日の秩父宮のサントリーとNTTコムの試合は地上波の日テレで中継されました。視聴率はわかりませんが、W杯の良い影響だなと感じています。

https://www.youtube.com/watch?v=Z7T61lP1LdE
試合はサントリーが22-10でNTTコムに勝利、2:00過ぎのサントリーのトライは豪州代表サム・ケレビの強さが目立った力強い渡来でした

全国ジュニアは全国各地の若いタレントが良い戦いを見せてくれました

先日、日本協会のHPで大会優秀選手と野澤武史さんからの総評が発表されました。今回、セレクターとして関らせてもらい、第1ブロックのほとんどの試合を観戦することが出来ました。その中で福岡県選抜は初戦の京都中学選抜に大苦戦しましたが、残り1分で自陣G前でアタックの機会を得ると、そこから攻め続けて24分に逆転のトライを奪い勝利。そこから茨城中学、大阪スクール選抜と試合をする毎に成長を見せて堂々とした戦いでした。野澤さんからの総評の1つに「フィジカルバトルに勝ったチームが勝利を手にした」とありますが、まさに福岡県選抜はアタックの接点でDFをずらしたり、キャリアーをバインドして押し込んだり、接点の攻防が上手だった印象です。

https://www.youtube.com/watch?v=bt4Z1uttD54
第1ブロック決勝戦、福岡県選抜と大阪スクール選抜の試合のダイジェスト放送。トライに繋がるシーンが中心ですが、福岡は接点で上手く前に出続けた場面が多かったですね。

準優勝した大阪スクール選抜、準決勝の大阪中学選抜との大阪対決では前半開始早々から怒涛の攻撃を見せて開始3分で先制トライ、その後も前半で3トライを奪います。後半は疲れが見えてきて大阪中学選抜が12分、16分と2トライを奪い返し、最後も逆転を目指して攻め続けるもラックでスクール選抜が一気にプレッシャーをかけて反則を獲得。19-14で逃げ切りました。この試合は個人的なベストゲームの1つ、そして大阪スクール選抜のピークはこの準決勝だったかもしれません。それはまるでW杯の準決勝でNZ代表に勝利するも、決勝で南アフリカ代表に完敗したイングランド代表のようでした。

第1ブロックは他のチームも含め、良い選手が多かったですね。勝ち上がるチームには外でトライを奪える選手が欠かせませんが、それ以外にも良いDFを見せたCTB、素早いパスでアタックを引っ張ったSHなど、優秀選手意外でも今後が楽しみな選手がたくさんいました。高校でも日本代表のように世界を目指して成長して欲しいですね。

https://www.youtube.com/watch?v=aAPurRo8BSY
第2ブロックは関東5位の神奈川スクール選抜が関東4位の群馬スクール選抜に26-12で勝利、神奈川の8番がハットトリックを奪い、群馬はラックから素早く前に出るなど面白いラグビーを見せてくれました。
https://www.youtube.com/watch?v=mygnJdt3QXA
第3ブロック(女子)は九州北部女子代表が10-7で東京女子代表に勝利、九州北部の7番の選手は上手かった。東京の後半に自陣からのアタックでDFの裏に抜け出して繋いで奪ったトライは素晴らしかった。

第1ブロックから第3ブロックまで、この大会を目指し各地の予選を勝ち抜いてきたチームの戦いはどれも面白かったです。その中でフィジカル、接点の攻防で上回ったチームが勝ち上がったと思います。高校でもスキルと同じくらいフィジカルも鍛えることが、活躍に繋がるので、筋トレも頑張って欲しいですね。

サクラセブンズは明日20日から13名でオーストラリア遠征へ

先日までグアムで合宿を行っていた女子セブンズ代表(SDS)、日本協会HPで遠征メンバーが発表されてしましたこのメンバーを中心にワールドシリーズ大会に挑むと思いますが、今回はラグビー経験の浅い白子選手、怪我から復帰した鈴木選手や田中選手、SDSから原わか花選手や薮内選手が選ばれて、選手の入れ替えがあった印象です。東京五輪の代表入りに向けてサバイバルは続いているので、チャンスを貰った選手は試合で活躍して欲しいですね。

横浜市女子セブンズ2日目を観戦

先週末の三連休はラグビーばかりの3日間

土曜は大学ラグビーの決勝が新国立で行われ、前評判を覆して早稲田大学が明治大学を破り優勝。日曜はトップリーグが各地で開幕。そしてその3日間、横浜の三ツ沢では横浜市女子セブンズが行われていて、私は最終日に応援に行ってきました。

https://www.youtube.com/watch?v=HmQNC4eFidc
決勝のハイライト、試合はLIVEで見れなかったのですが、前半終了時のスコアに驚きました。早稲田あっぱれ。
https://www.youtube.com/watch?v=NB4i0V8VjvQ
トップリーグ開幕戦、私が応援しているクボタスピアーズはパナソニックワイルドナイツに11-34で負けてしまいました。1:00過ぎの福岡選手の独走トライはあっぱれ。

横浜市女子セブンズ、高校の部は関東六浦が初優勝

閉会式後の記念写真、せんしさんのTwitterから拝借しました

今年の高校の部は全部で19チームが参加、今年は大阪のCrazy Girls Rugby Clubや京都の京都成章が参加するなど、新人戦の全国交流大会みたいな位置づけでしょうか。チーム数が増えて、カップ戦を勝ちあがれなかったそれぞれのチームの試合数は少なかったかもしれませんが、他の地域のチームの試合を見て、刺激を受けたチームも多かったと思います。

その中で今大会は関東学院六浦が優勝、決勝では同じ関東のライバル國學院栃木を相手に24-5で快勝しました。12日の予選ではARUKAS U18と山梨SHINESの合同チームを相手に60-5、カップトーナメントの初戦はCrazy Girlsに61-0とそれぞれ大勝、準決勝では石見智翠館C(卒業を控えた高校3年生)に14-5で勝利し、昨年秋に敗れた先輩のリベンジを果たすなど、強さを印象付けたような戦いでした。今年も昨年同様、粘り強いDFとハードなタックルを持ったチームになりそうですね。

準優勝した國學院栃木は準決勝で昨年優勝した福岡レディースに24-19で勝利、後半に追い上げると最後は昨年9月の全国U18セブンズ関東予選でも活躍した高橋選手が走りきって勝ち越しトライを奪っていました。今年の関東の高校女子もこの2チームが強豪ですね、これにBrave Louveや千葉ペガサスがどれだけくらいつけるかといったところです。

それ以外のチームでも、接点で上手にボールを繋いで攻め続ける福岡レディースを始め、石見智翠館、京都成章も敗れはしましたが、良いラグビーを見せていました。そういう結果から考えると、クラブチームから単独の高校チームの強化がより進んでいるのかもしれません。普段から部活動で一緒に練習できる機会が多いというのはやはりアドバンテージですね。今年のコベルコカップなどで高校女子がどういう戦い、スキル、フィジカルを見せてくれるのか非常に楽しみです。

関東学院六浦の監督、梅原先生のきれいな胴上げ。写真はせんしさんのTwitterから拝借。

代表はセブンズ、15人制ともに強化合宿が早速始まっています

最後に女子日本代表ですが、セブンズは5日からグアムで合宿、15人制は今日14日から土曜まで朝霞駐屯地で合宿を行っています。協会HPにあった女子15人制合宿の情報はこちら、追加召集の選手もいますね。ここ数年で本当にトップレベルの女子選手が増えました。まだまだ世界の強豪との差はあると思いますが、苦しいときでも頑張れるのが日本人の良さだと思うので、まずは個人個人が頑張って自分自身を鍛えて欲しいですね。強い個が集まってこそ世界と戦える、そこはセブンズも15人制も同じですね。

関東大会OTOWAカップ、無事に終了

1ヶ月ぶりのブログになります。更新せずすみません。2020年もよろしくお願いします。今日5日に日体大のラグビー場で行われた関東大会OTOWAカップ、好天に恵まれて3位決定戦と決勝戦を行いました。

6トライを奪い合う白熱した決勝戦はRKUグレースが勝利

共に今月末から始まる全国選手権への出場を決めて、優勝をかけた試合はこちらが思っていた以上に白熱したものとなりました。

今日は写真など載せず、観戦記を簡単にまとめます。前半にRKUグレースの14番大谷選手がライン際をステップて上手く抜け出してインゴール右中間にトライ。その後も予想通りRKUグレースは11番幅野選手、15番内海選手がトライを重ね前半で4トライ。それに対してアルテミスターズは強みのパワフルなFWがスクラムを一気に押し込み、チャンスにG前まで攻め込むと3番南選手、1番江渕選手がトライを奪い返しました。両チームとも強みを出しながら、コンタクトでは激しいぶつかり合いを見せ、前半は26-14とRKUグレースがリードして終了しました。

追い上げる横河を振り切ったのはRKUグレースのDFの読みでした

後半は2トライ差を追いかける横河のコンタクト力が一層増し、グレースはDFの時間が増えました。その中で敵陣22mに攻め込むと、前に詰めてきたグレースのDFの外のスペースを上手く攻めて3トライ目を奪い、7点差に追い上げます。その後も自陣からあまりキックを使わずに、コンタクトを重ねて前に出ようとしますが、その中でグレースのDFはチャンスを狙い、12番寺本選手が横河の飛ばしパスをインターセプトしてそのまま走りきりポスト下にトライ。その後も横河がトライを奪い返すも、同様にグレースは10番大塚選手が相手のパスを奪って抜け出しポスト下にトライ。共にゴールも決まり、結果的にこの14点が勝敗を分けました。

共に6トライを奪いあい両チームで12トライを取った試合は、12月に決勝トーナメントが始まってから最多トライの試合となりました。決勝戦が得点の取り合いになるのは珍しいと思いますが、今日はそれだけ相手に勝とうとするアタックのマインドが共に高かったのだと思います。どちらが勝ってもおかしくない試合でしたが、試合の流れを読んだプレーを見せたRKUグレースが少し上だった感じです。アルテミスターズは10番高木選手の欠場の影響もあったと思いますが、準決勝から替わりに10番を努めた小畑選手の今日のゲームメイクは試合時間が経過するにつれて、良くなっていきました。お互い全国選手権の決勝で再び戦える可能性もあるので、楽しみですね。

なお決勝戦で印象的な活躍を見せたMost Inpresive Playerについては、正確なコンバージョンと勝利を引き寄せるインターセプトからのトライを見せたRKUグレースの10番、大塚選手。大会全体を通じてのFWのMVPは強力スクラムを引っ張りトーナメントではキッカーも務めたアルテミスターズの3番南主将、BKのMVPは準決勝と決勝で共にトライを奪いチームを引っ張ったRKUグレースの15番内海選手が選出されました。