太陽生命WSS秋田大会、予選から波乱と激戦が続きました

今日は家で朝からネット観戦、予選18試合を全て見ることが出来ました。各予選プール毎に振り返ってみます。
協会HPにUPされた1日目の結果はこちら

協会HPのリンク先にあった予選毎の勝敗と得失点表も載せてみました

プールA:昨年王者の日体大が3戦全敗、得失点差でアルカスが1位通過

昨日のブログでは、予選1試合目はフェニックスと日体大の勝利を予想していましたが、結果はアルカスとフェニックスが15-15の引き分け、日体大は横河武蔵野に7-17で負け。その後の試合では得失点差争いもあり、各チーム毎に力のぶつかり合いが見れました。その中で経験値の高かったアルカスがフェニックスを得失点差で上回り1位通過、日体大はプレッシャーを受けた中で攻守に小さなミスが目立ち3敗。横河武蔵野はその後の2試合で日体大戦のパフォーマンスを上回れずに、DFが乱れて40失点。結果的に全体9位でカップ戦進出を惜しくも逃しました。

このプールで活躍が目立ったのはアルカスの阿部、フェニックスの原の2人。共にサイズは小さいですが、キレキレのステップ、相手を振り切るスピードでチームの勢いを作るトライを生み出していました。阿部は大事な2試合目の横河戦でハットトリック、原は勝負どころでトライを奪うなど予選3試合で6Tの大活躍でした。アルカスは本間も良かったですね、外でボールを貰うと良い判断で仕掛けていました。明日もこの2チームが勝ちあがってほしいですね。

日体大は新人2人が加わりましたが昨年の4年生が抜けた穴はやはり大きかったですね。去年のチームほど攻守に連携が取れず、日体大らしいチーム全体が連動するような動きがあまり見られなかったです。しかし試合を重ねる毎に良くなって、アルカス戦は前半ノータイムでG前からアタックを継続して追撃のトライを奪うなど、途中まで互角の戦いを見せ予選で1番成長したチームかも知れません。そして横河は1試合目にベストゲームをしたあと、強豪2チームを相手に自分たちの流れを作れずに敗れてしまいました。怪我人が出たのも気になりますが、明日はチャレンジトロフィーの決勝で再び戦ってほしいですね。

プールB:パールズが充実した戦いを見せ3勝、PTSはカップ戦進出

昨日のブログでは、予選1試合目はながととパールズがPTS相手に接戦をものにして勝利を予想していましたが、結果はながとがディアナに26-19、パールズは41-0と圧勝しました。その後の試合でも死のプールの予想通り白熱した試合が続き、3試合目は2試合共に後半途中まで勝敗がわからない展開でした。それでも三重パールズはリードを許すことなく3勝、外国人選手もオンザピッチは3人まで可能ですが、2人で日本人中心にゲームを進める時間が多かったですね。高い得点力が目立ちますが、実はDFが堅い。しっかりタックルして簡単に抜かせない、BDでのファイト、ジャッカルなど高い判断力が目立ち、明日も優勝候補で間違いないです。

ながとは3試合目のパールズ戦、それまでの2試合と比べてスイッチを入れたかのような激しいファイトを見せました。こちらはNZ勢がゲームを引っ張っていますね。タイシャが3試合全てでトライを奪う活躍、フェニックスで2年プレーした後、ながとに移籍して2年目ですが太陽生命WSS注目のトライゲッターになりました(日本に来た当時から知っているので嬉しいです)。そしてPTS、初戦は堅さもありパールズから洗礼を受けたような感じでしたが、3試合目のディアナ戦は攻守にタフに粘り強く戦うスタイルを見せて、後半に突き放して初の1勝を獲得、得失点差で横河を7点上回り全体8位でカップ戦進出を決めました。

これは2年前の太陽生命WSS裾野御殿場大会、2日目のフェニックスとペガサスの試合後に両チームで。前列真ん中でペガサスの選手に挟まれて笑っているのがタイシャです。

パールズは今大会ですでにチームとしての完成度が高いと感じましたが、ディアナも他の2チームもまだまだ荒削りというか、これからもっと自分たちのスタイルを築き上げて強くなりそうな感じです。PTSはキャプテンの石井、ユースアカデミー出身の梶木が今大会は登録外。明日の試合ではそれぞれ爆発的な成長を見せる可能性もあり、楽しみですね。

プールC:TKMが安定の3戦全勝、GRACEはエースが活躍し2位に

昨日のブログでは、予選1試合目はTKMとGRACEの勝利を予想していましたが、結果は予想そのままにTKMが5トライ奪ってチャレンジに29-14と快勝、GRACEは追手門に19-10と1トライ差で上回り勝利しました。他のプールと比べるとTKM以外は日本人のみの3チームが集まり、どのチームも全員がひたむきに動いてボールを繋ぐようなアタックを見せていました。そんな中でTKMはチームとしての完成度が高く、3試合とも危なげなく勝利していました。失点も初戦のチャレンジ戦の2トライのみでGRACE、追手門相手に完封勝利するなど充実しています。新加入の日体大の卒業生、新原もチームの動きに適応してキックにランに活躍していました。

追手門、GRACEは共に良いラグビーを見せていました。アタックでは追手門の高木、GRACEの内海、鹿尾のキープレーヤーの活躍が目立ちましたね。TKM戦では相手に研究されていたというか、強みを出させて貰えなかったような感じです。チャレンジ、3試合とも厳しい展開でしたが倒される前に繋ぐ意識は試合を重ねる毎にはっきり出ていました。高校生の秋田若菜、3月のルーパスカップで見た運動量豊富なプレーは太陽生命WSSでも目立っていました。

チャレンジチームでキャプテンの秋田若菜は佐野高校の2年生、攻守にひたむきなプレーは今後、更に注目を集めそうです。栃木の先輩、松田凜日に近づけるか期待。

明日はカップ戦に進出したTKM、GRACE、追手門が外国人選手もいる強豪チーム相手にどれだけ自分たちの強みを出せるかが、トーナメントで勝ちあがる鍵になりそうですね。DFで粘れるかが勝利の鍵ですね。

明日のカップ戦、パールズ、アルカス、フェニックス、TKMを軸に展開しそう

最後に明日のカップ戦、チャレンジトロフィー戦の組合せと開始時間です。
カップ戦
1試合目(9:10KO) 三重パールズ VS 追手門学院VENUS
2試合目(9:32KO) YOKOHAMA TKM VS 東京山九フェニックス
3試合目(9:54KO) ながとブルーエンジェルス VS RKU龍ヶ崎GRACE
4試合目(10:16KO) 自衛隊体育学校PTS VS アルカスクイーン熊谷
これは2試合目が注目です、そして4試合目は埼玉対決ですね。

チャレンジトロフィー戦
準決勝1(10:38KO) 横河武蔵野Artemi-Stars VS チャレンジチーム
準決勝2(11:00KO) 北海道バーバリアンズディアナ VS 日体大女子
2試合目、どちらが自分たちの強みを出して勝利を掴めるか注目ですね。

明日もYoutubeで観戦する予定です。優勝候補は三重パールズですが、準決勝、決勝と激しい試合になりそうです。サクラセブンズに繋がるような日本人選手の活躍に期待しています!

太陽生命WSS2019、いよいよ開幕!過去最高の熱戦の予感!

秩父宮ラグビー場での強化試合VSウエスタン・フォースは観戦無料で実施、正直もっと観客が集まるかと思いましたが両チームとも5トライを奪い合い51-38でウルフパックが勝利

最近はブログの更新が遅くて申し訳ありません。 あっという間に10連休のGWを向かえました! 今日は秩父宮ラグビー場で行われた日本代表候補の強化試合を見に行きましたが、その話題は別の機会にでも。

秋田から始まる太陽生命WSS、各チームの登録メンバーをチェック

今年も12チームで争う太陽生命WSSも6年目を向かいました。毎年、レベルアップを実感していますが、今年も高校生や大学生の卒業などによる移籍や外国人スタッフや選手の加入など、変化があります。私が監督をしていた千葉ペガサスは昨年11月の入替戦で3位に終わり、今年はネット観戦になりますが明日の予選、どうなるか予想が難しいくらい、過去一番の優勝争いになりそうです。

昨年のシリーズで総合優勝した日体大女子、今年はどのチームが総合優勝を果たすか注目!

日本協会HPの試合情報には各チームの登録メンバー12名が背番号順で掲載されているので、リンクを貼り付けながら予想をしてみました。試合順でまずは予選プールCから。昨年総合3位の追手門学院、4位のTKM、9位のチャレンジ、10位のRKUグレースの組合せです。

TKMが1位通過の予想、RKUグレースがかき回してくれるのを期待

大会第1試合(10:00KO) YOKOHAMA TKM VS チャレンジチーム
TKMには昨年、千葉ペガサスでキャプテンを務めた松永美穂が移籍、日体大で活躍した新原響が加入し、外国人選手も増えたようです。一方でチャレンジチームは入替戦に出場した名古屋レディースや四国大学の選手を中心に構成されていて、昨年はキャプテンとして引っ張っていた高校生の松田凜日が代表チームの活動のためか今回は不在。この試合はTKMが5トライ以上奪って快勝すると予想。

昨年の入替戦からボールを持ってDFを突破する松永美穂、今年はTKMの選手としてFWでプレーすると予想。写真は高木哲也氏。

第2試合(10:22KO) 追手門学院VENUS VS RKU龍ヶ崎グレース
昨年のシリーズ第1戦東京大会では勝ち上がり準優勝した追手門学院、その後のシリーズでは決勝までは進めず。第4戦鈴鹿大会では5位決定戦準決勝でRKUグレースに12-17と負けて7位に終わりました。RKUグレースは春の2大会は降格争いをしていましたが、秋の2大会はボールを動かして走り回るスタイルを貫いて2大会とも8強に進出。この試合も接戦になりそうですが、昨年秋から15人制でも昇り調子のRKUグレースが昨年の鈴鹿のように1トライ差で勝つと予想。

予選プールBは死のプール、三重パールズが頭1つリードか

予選プールBは、昨年総合2位の三重パールズ、5位のながとBA、8位の北海道BB、入替戦1位の自衛隊体育学校です。このプール、どのチームも外国人選手を中心にフィジカルに強みを持つチームが揃っています。その中でフルタイムの環境で昨年から鍛えてきた自衛隊体育学校がどう挑むか。やはり三重パールズの総合的な強さは抜けている気がします。

第3試合(10:44KO) ながとBA VS 北海道バーバリアンズディアナ
昨年はシリーズ初参戦ながら総合5位になったながとBA、今年も外国人選手を中心に元日本代表の冨田真紀子、アルカス熊谷から移籍した薮内あゆみが活躍しそうです。ディアナは毎回、インパクトある外国人選手の活躍が目立ちますが、今年はアルカス熊谷から佐藤優、追手門学院大を卒業し昨年はNZ留学をしていた磯貝美加紗が加入し、BKの攻撃力に期待が持てます。この試合、激しいファイトになりそうですが最後はながとBAが突き放して2トライ差で勝つと予想。

第4試合(11:06KO) 三重PEARLS VS 自衛隊体育学校(PTS)
昨年は総合優勝を狙うもホーム鈴鹿大会で決勝進出を逃した三重パールズ、今年は昨年の日体大キャプテンの山本実、庵奥里愛が加入し、更に強化を進めました。一方でPTSは入替戦で優勝、その後もセブンズにフォーカスしてトレーニングを重ねてきていて、今大会のダークホースといっても良いという印象です。この試合もフィジカルな展開になりそうですが、DFに定評のある三重パールズが優位かと思いますが、PTSも簡単には勝たせないくらいの力はあると思います。三重パールズが2トライ差、26-12くらいで勝つと予想。

昨年の日体大キャプテンは三重パールズに移籍、今年も精度の高いキックでチームを勝利に導くと期待しています。写真は昨年の鈴鹿大会から。

予選プールAはシリーズ大会優勝経験のある3チームが揃う激戦に

最後に出てくるのが予選プールA、昨年総合優勝の日体大、6位のアルカス熊谷、7位の東京山九フェニックス、入替戦2位の横河武蔵野です。これまでの太陽生命WSS5年の歴史の中で総合優勝3回のアルカス熊谷、2回の日体大、初年度からシリーズ敵なしだったアルカス熊谷の次に、大会優勝を果たした東京フェニックスが揃いました。入替戦で千葉ペガサスを破った横河武蔵野がこの強豪に挑みます。

第5試合(11:28KO) アルカスクイーン熊谷 VS 東京山九フェニックス
太陽生命WSSが始まった2014年から大会を引っ張り、盛り上げてきた両チームが初戦からぶつかります。アルカスは今年もセブンズ代表組は不在ですが、昨年から活躍してきた選手に加えて外国人選手が加入しています。フェニックスは千葉ペガサスの選手に加え、ながとBAから上運天あかり(旧姓加藤)が加入。そしてチームスポンサーに山九株式会社が加わり、チーム名が変わりました。このシリーズで戦うのは昨年の東京大会以来(アルカスが22-7で勝利)ですかね(私調べ)。
千葉ペガサスで主力選手だった倉持美知も今回はフェニックスで登録メンバー入り、インパクトプレーヤーとしての器用になるか、活躍に期待。写真は高木哲也氏。

アルカス熊谷は2月に沖縄で長期の合宿を行うなど、これまでで一番このシリーズに向けて準備してきたといっても良いかもしれません。フェニックスもペガサスから多くの選手が移籍し、2月の関東大会終了後からチーム内で紅白戦を重ねるなど、良い準備をしてきた印象。どっちのチームが序盤で流れを掴むかで勝敗が決まりそうです。ここはトライの奪いあいでフェニックスが24-19で勝利を予想。

千葉ペガサスからは笠原きららもフェニックスで登録メンバー入り、キックでチャンスを作るスキルもあり、トライに絡むようなプレーに期待。写真は高木哲也氏。
第6試合(11:50KO) 日体大ラグビー部女子 VS 横河武蔵Artemi-Stars
最後に出てきたのが日体大女子、昨年活躍した主力の4年生が卒業したものの、ユースアカデミー出身の阿部純佳、セブンズ代表経験のある永田花菜ら新人が加わり今年もバランスよいチームです。横河アルテミには入替戦2位のあと、日体大を卒業した櫻井綾乃、名倉ひなの、千葉ペガサスから青山学院大に進学した高木萌結らが加入し、登録メンバーに早速入りました。お互い昨年とは少し違うチームのような印象、日体大が意地を見せて3トライ差、31-12で勝利と予想。
昨年は千葉ペガサス、一昨年はラガール7やチャレンジチームで活躍した高木萌結、今年は横河武蔵野で登録メンバー選出、トライに繋がるラインブレイクと判断に期待。写真は高木哲也氏。

長くなりましたが、この大会で活躍した選手が後にサクラセブンズ入りすることもありました。太陽生命WSSから、秋田から、世界へ、そしてオリンピックへ!2日間、大怪我なく選手が精一杯のパフォーマンスを見せて、盛り上げてほしいと思います!

最後に秋田大会はYoutubeで視聴できます⇒協会HP

サクラセブンズ、北九州シリーズ大会を12位で終了

タイトルの通り、サクラセブンズは海外の強豪チームを相手に勝利を目指しましたが、5戦全敗の12位に終わりました。残念、世界の強豪との差を埋められず。協会HPの2日目の試合結果の報告はこちら

大会2日目、上位8強のトーナメントのハイライト。優勝はロシア、アメリカ、イングランドに勝利したカナダ

5戦全敗も試合を重ねる毎に点差が縮まった2日間

まずは予選とチャレンジトロフィーの結果をおさらい。
予選プール
第1戦 VSニュージーランド 0-43
第2戦 VSフランス 19-33
第3戦 VSロシア 21-28
チャレンジトロフィー
1回戦 VSフィジー 17-28
11位決定縁 VS中国 0-7

予選第3戦のロシア、前半を14-7でリードして折り返すも後半残り1分で逆転負け。平野優芽選手は全チームの中で高いパフォーマンスの数値を残すなど奮闘。写真はせんしさんのTwitterから拝借

5試合で奪った得点は57点(9T6G)、失点は139点(21T17G)。初戦のNZ戦は7トライを奪われる完敗も、その後の試合は3つ続けて3トライを奪うアタックを見せましたが、相手には更にトライを奪われてしまい勝利を奪えず。最終戦の中国戦は先制を許すとそこからお互いトライを奪えずに完封負け。

試合映像は見れていませんが、現地で応援した方の話では敵陣でアタックから、ボールを奪われた後で相手に一気に走られてトライを奪われる場面が目立ったそうです。相手に独走トライを許してしまい、結果そのあとのコンバージョンも8割以上決められてしまいました。これで勝つのはやはり難しい。前回のブログでも触れましたが、いかに相手を3トライ以下に抑えるDFをできるかが重要です。厳しい言い方をすれば、これが出来なければメダルどころか8強にも入れません。

フィジー戦でトライを奪った伊藤優希選手は福岡の筑紫高校のOG、地元で凱旋トライを奪う活躍を見せました。写真はせんしさんのTwitterから拝借。

前半のリードを守りきれずに惜敗も、高校生の松田選手がシリーズデビューの大会でチームを引っ張る活躍

気になったのはリードして折り返したロシア戦、フィジー戦。後半の早いうちに同点に追いつかれて、逆転を許してしまいました。フィジー戦は後半はキックオフで相手にボールを持っていかれたそうです。海外の強豪と比べるとサイズ、フィジカルに劣る日本は以前からキックオフが課題、2016年のリオ五輪でも同様にやられる場面が多かったです。リオ五輪からある課題を解決できず、あっという間に東京五輪まで500日を切っている状況。怪我人が多いのも原因の1つかもしれませんが、フォローできるほど選手層は厚くないかもしれません。

そんな中、今回の北九州大会で活躍の目立った若手選手が高校3年生の松田凜日選手。ユースアカデミーだった中学生の頃から期待されていて、高校生になりSDS合宿など継続して召集されて鍛え上げられて、昨年12月に18歳になり代表デビュー。先日の香港大会からの僅かの期間で成長したプレーを見せてロシア戦では2トライを奪いました。お父さん譲りの大きなステップと力強い走りを見せて、世界のシニアレベルでも通用していたと思います。

高校生とは思えない力強い走りを見せた松田凜日選手、来年の東京に向けて更に成長して日本のトライゲッターにになるかもしれません。写真はせんしさんのTwitterから拝借。

いい部分を伸ばして、悪い部分を改善する。当たり前のことに聞こえますが、それが海外の強豪相手になかなか形に現れないのが今のサクラセブンズの実力かもしれません。東京五輪に向けて、どのように強化を進める計画なのかわかりません。そして来週からは太陽生命WSS2019が秋田で始まります。

北九州大会は今年のシリーズで最後、ホームで必死に勝利を目指して戦うも少し力が足りなかったサクラセブンズ。この悔しさを次の結果に繋げたい。写真は協会HPのギャラリーから。

今年の太陽生命WSSはいま代表に選ばれていない選手たちにはアピールする絶好のチャンス。優勝争いも気になりますが、スケールの大きなプレーを見せたり、高いスキルを発揮して、代表争いに加わる選手が出てくるのを期待しています!

週末は北九州で女子セブンズ、NZとフランスを分析してみた

今週末は北九州で女子のワールドセブンズシリーズ北九州大会が行われますね。真価が問われます、サクラセブンズ。

大会前恒例のキャプテンズフォト、招待チームの日本以外はシリーズ全ての大会に参加するコアチーム。昨年の大会で優勝し、昇格したアジアのライバル中国もいますね

土曜に行われる予選プール、日本はニュージーランド、フランス、ロシアと戦います。当然ですがどのチームも強敵ですね、正直組合せを見て良くないなと思いました。ともあれホーム日本でひたむきなプレー、サクラセブンズの強みというかスタイルを観客に見せてくれたらと期待しています。
試合予定は
第1戦 12:20 VSニュージーランド
第2戦 15:04 VSフランス
第3戦 17:48 VSロシア

キャプテンズフォトのあとはおみくじを楽しんだみたいです、写真はフランス女子のキャプテン

予選で戦う2ヶ国を前回のシドニー大会の試合を見て分析してみました

https://www.youtube.com/watch?v=wQZgfUpc8bI&feature=youtu.be
2月1日に行われたシドニー大会の予選、NZとフランスの試合は31-7でNZが快勝

そんな訳で対戦相手を改めてチェックしてみようと思い、Youtubeで見つけてきました。NZ女子代表BlackFernsはこれまでのシリーズ3大会全てで優勝、そして北九州では昨年も一昨年も優勝しています。まさに負けなしの強豪。フランスはシドニー大会で6位、シリーズ総合でも5位です。

試合映像を見始めて思ったのは、正直この前の香港の昇格大会とはレベルが違うなと。パスの長さと距離、選手のスピードと力強さ、世界の強豪は本当にレベルアップしています。フランスはKOからプレッシャーをかけてNZのミスを誘い敵陣22mでスクラムチャンスを作るも、捌く前に奪われて敵陣まで走られると大きく展開されてNZが先制トライを奪いました(5:00過ぎ)

NZのアタックの特徴はとにかくワイドに深くポジショニングして外のランナーにボールを運びます。そうしてDFを動かしてまずは外で勝負、途中で目の前のDFが動いてチャンスがあれば仕掛けたり、フォローに繋いで攻めます。外の強いランナーが走ることで目立ちますが、全員のパスのスキルが段違いですね。フランスのDFも早めにプレッシャーをかけますが、それが届かないところで回すので捕まえられない。前半の2トライ目(9:00過ぎ)、後半のチーム4トライ目はまさにその形がでましたね(16:00頃)

フランスは点差ではトライ数では1-5と完敗でしたが、サイズのある選手、パワーのある選手がチャンスを作っています。前半に奪った唯一のトライは、まず背が高く手足の長い2番の選手が外から内に切り込んでチャンスを作り、そこから外に素早く展開して、大きくてスピードのある3番の選手が1対1で外を抜いて50mを走りきったものです(7:00頃)。残念ながらそのあとのKOからのDFでその2番の選手がシンビンになり、その間に2トライを奪われてしまいました。

NZの強みはたくさんありますが、スキルとフィットネスの高さ。ミスが少なくKOでもしっかり再獲得を狙って高いボールを蹴り、数人でプレッシャーをかけてきます。まずはKOのボールを確保しないと試合にならないかもしれません。フランスはNZと比べるとパスもフィットネスも劣っているように見えます。この試合ではハンドリングエラーも目立ちますが、オフロードで繋いで前に出るプレーもありました。

日本は得点の取り合いではなく、ボールをキープして接戦に持ち込みたい

正直、シリーズのコアチームでもある海外の競合との力の差は思っているよりもあると思っています。その中で攻め勝つイメージはチームとしてもないでしょう。極端に言えば4トライ以上は奪えない、だから3トライで何とか勝つために相手を3トライ以下に抑えられるかどうか。そのためにはKOでしっかりボールを確保してマイボールの時間を増やす。アタックで無理なパスをせずハンドリングエラーを減らす。DFでは横と連携してしつこく我慢、たぶん相手がいるDFが一番難しいですね。

予選で2勝してのベスト8進出はかなり難しい。しかし東京五輪まで500日をきっている現在、現在の世界のトップとの立ち位置を掴むためにも、良い試合を期待しています!

関東スーパーリーグの応援で流経大柏に行ってきました

5年ぶりくらいの流通経済大学柏高校のラグビー場、茗溪のほかに桐蔭、国栃も集まり、Bチーム以下の試合も行い、夕方16時過ぎまで試合が続きました

10時のキックオフに間に合うように到着すると、ちょうど茗溪がタックル練習で気持ちを上げていました。今年のチームの試合を生で見るのは初めてですね。関東新人の早稲田実業との試合はYoutubeで見て、ブログに書きました⇒こちら

得点を奪いあい、関東2位相手に互角の戦いを見せた茗溪学園

この試合、関東新人大会で1回戦で負けた茗溪学園が準優勝した流経大柏相手にどんな戦いが出来るかが注目でした。もともと3年前の中学時代は関東では負け知らずの実力ある学年です。今日の茗溪学園は相手に走り勝つ意識をチームで切らさないように、プレーが切れるたびに「走るぞ」「走ろう」のコールが聞こえていました。

前半の得点経過は、6分に茗溪が先制して7-0、14分に流柏が同点に追いつき4分後に逆転のトライ、27分に茗溪が再逆転で14-12とするも終了間際に流柏が再び逆転して茗溪14-17流柏という展開でした。チャレンジした茗溪がまず素早くしつこいDFで反則を誘い、それを起点にテンポ良いアタックでG前に迫り、継続してトライを奪えば、流柏も相手の反則からチャンスを作ると、敵陣22mでFWがしつこくコンタクトしてDFを寄せると逆サイドからSOの脇に走り込んだ選手が僅かなギャップを抜けてトライを奪ったり、双方共に攻守に良いプレーを見せていました。

後半に連続トライを奪い試合を優位に進めるも最後に追いつかれた茗溪、ラストチャンスも取りきれずにまだまだ課題はあるものの、2ヶ月でしっかり成長を見せました

後半の得点経過は、1分と7分に茗溪が連続トライを奪い26-17と逆転すると、12分に流柏がトライして2点差、20分に茗溪が突き放すトライで31-24となり残り10分。逃げ切りを図るも開き直って思いっきりのあるアタックを見せた流柏が27分にトライとG成功。このあとのキックオフで茗溪がダイレクトにキャッチして一気に敵陣22mに入り、最後にG前に迫ってトライを期待しましたが、FWがコンタクトしたところで相手のプレッシャーを受けて反則。流柏はそこからクイックで攻めてお互い走り勝とうとチャレンジしましたが何とか守ってノーサイドになりました。

茗溪の後半の最初の2トライはラインアウトから1次ATでWTBが裏に抜け出したのと、相手がボールを落としたこぼれ球を裏に蹴って拾ってインゴールに飛び込みました。9点差ついた状況で、粘り強く守って相手にプレッシャーをかけたい状況でしたが、相手のATを止めるのに精一杯で、なかなかボールを奪うチャンスを作れませんでした。茗溪のDFは粘ったものの、コンタクトの場面で劣勢になるのがだんだん増えてきました。毎年の課題でもありますが、この接点でどれだけ戦えるかが、花園での年越し、そして元日越え出来るかどうかのキーファクターですね。

アタックについてはSHでキャプテンの大越が今日も良い捌きを見せて、キックでエリアを前に進めたり、ラック脇を抜ける場面もあるなど、チームを引っ張っていました。それに加えて12番藤井、今日は8番に入った井上が良いゲインを重ねて目立っていました。オプションは色々ありそうなので、正しいオプションを共有できるようになると、もっとアタックに迫力が出るような気がします。FWはスクラムは苦戦していましたが、フロントローの豊島、持田、亀山は攻守によく走っていたと思います。

DFではコンタクトの場面でより強く、よりしつこく。相手がミスをするまで我慢するのは強豪相手には難しいので、やはりどこかでボールを奪えるようなプレーが出来るようになって欲しいですね。2月に比べると、今日は少しでもそういう場面があったので、あとは普段の練習でどれだけ仲間内で拘れるかですかね。

Cチームの試合では高校生になったばかりの1年生たち(緑ジャージ)が相手校の大きな上級生を相手に奮闘して、トライも奪いました。まずはこれからどれだけ体作りを頑張って強くなれるかですね。

試合のあとに監督の高橋先生ともお話し出来ましたが、来週も再来週も練習試合が予定されているそうなので、怪我人も若干名はいますが試合を重ねてタフになって欲しいです。また機会を見つけて応援に行こうと思います。頑張れ茗溪!!