武蔵野陸上で行われたOTOWAカップのお話

まず関東大会OTOWAカップのお話の前に、ドバイで戦うサクラセブンズは初戦のカナダに40-5と大勝、2戦目のNZは相手のアタックを止められずに厳しい展開のラストに岡元選手が独走トライを奪って12-36と4トライ差の敗戦、最終戦のブラジルにはラストプレーで逆転を許して14-17で負け。1勝2敗となりましたが、ベスト8進出を決めました。あっぱれ。ドバイ大会の振り返りは、また改めてしますがベテラン、若手共にうまく連携して良かったです。

https://twitter.com/asiarugby/status/1862836403010167180
三枝選手はNZ戦の前半にトライを奪う活躍を見せていました

1戦目はフェニックスが攻守に良い動きを見せてPiecesに大勝

関東協会HPにある公式記録は、こちら。これまで全勝のフェニックスと初勝利を目指すPiecesとの試合は自陣から前に出続ける快調なアタックを見せたフェニックスが前半に6トライを奪いました。PiecesもDFで粘りを見せましたが、それよりもフェニックスのシステマチックなアタックが上回りました。素早くワイドにポジショニングして常に外側で数的優位な状況を作っていて、11番の大竹選手が前半22分でハットトリックを達成するなど、今日の大竹選手のハンドオフを交えてのランはかなり目立っていました。

後半もフェニックスが2分、6分と連続トライを奪いましたが、そこから試合は膠着状態に。開いた得失点差、選手交代、Piecesの奮闘など残り30分での停滞した要因は色々あるかなと思いました。フェニックスは先週のアルテミスターズとの試合も、後半は少しパフォーマンスがはまらなかった印象ですが、チームの成熟と、選手層の厚さもあり、今の時点では関東で頭2つくらい抜けているかなと思います。Piecesは勝利が遠いですが、唯一の合同チームということでセットプレーなど苦労している部分が多いと感じました。それでも唯一奪ったトライはタッチライン際をうまく抜け出して、そこからワイドに攻めて飛び込んだ良い形でした。厳しい戦いの中で一戦一戦、強くなっていると思います。

2試合目は終盤にトライを奪ったTKMがアルテミスターズに快勝

関東協会HPにある公式記録は、こちら。お互いフェニックスに負けて1敗、上位2強が全国大会に進む中で大事な1試合は前半から攻守に激しいぶつかり合いとなりました。TKMが前半11分に7点を先制するも、そこから膠着状態。その中で前半40分を過ぎた終盤にTKMがG前に攻め込んでFWプレーで2トライを奪ったのが大きかったですね。もしアルテミスターズがもう少し粘りを見せて7点差で折り返したら、違う展開になっていたかもしれません。

後半も20分過ぎまでスコアは動かず、見ていても中盤のエリアでお互いキックを交えながら得点チャンスを作れずにぶつかり合う展開。試合結果を見ればアルテミスターズは前半9つあった反則が、後半は2つだけだったので規律を持って戦えていたと思います。強いて言えば、得点に繋がるようなラインブレイクがなかなか出来ず、TKMの固い守りもあって体力的にはかなりきつかったかもしれません。

アルテミスターズは26分にようやく追撃のトライを奪いますが、その直後の30分にTKMに反撃のトライを奪われて、19点差に広げたところで勝敗はほぼ決まった感じです。ただ後半45分にもトライを奪いましたが、3トライ差以上で勝利するとボーナス点で勝ち点1が加わるルールもあり、最後まで攻め続けたTKMが後半50分にトライを取り切って33-12で勝利したことは今後の順位にもかなり影響してくると思います。試合後の活躍した選手が呼ばれるときは「誰が選ばれるかな」と悩むくらい、白熱した試合内容だったと思います。

明日は関西大会の注目の1戦ですね。LIVEでは観れませんが、夜にはチェックして、サクラセブンズのドバイ大会と共に、またブログを更新出来ればと思います。ハイレベル、面白い試合が増えて楽しいです。

この週末はワールドセブンズシリーズドバイ大会

まずこのブログは年内で終了する予定です。更新頻度は週1くらいしかありませんが、12月は1回のボリュームを落として、更新を増やしていきたいと思います。今週末、国内の大学ラグビーは全国大会出場をかけての最終戦が行われたり、女子は関東大会と関西大会が行われます。関東大会は30日土曜に横河武蔵野アルテミスターズとYOKOHAMA TKM、関西大会は1日日曜九州・ながと合同とPEARLS、どちらも注目の試合がありますね。

関西大会の冠スポンサー、串かつちとせ、が少し気になります

大会開幕前のキャプテンズフォトには大谷選手が参加

今年のWSSは男女ともに強豪12か国が参戦、全7大会すべて男女共催ですね

そして女子セブンズ日本代表サクラセブンズが参戦するワールドセブンズシリーズ、第1千は12月1週目にドバイ大会から始まるのが恒例になりましたね。日本協会のHPで今回の遠征メンバーが発表されています、こちら。前回のアジアシリーズからメンバーの変更があり、パリ五輪に出場したメンバーから梶木選手、三枝選手が復帰し、田中選手、堤選手はその前の沖縄合宿に招集されておらずこの遠征は不参加。FWの主力選手として活躍した2人の復帰は嬉しいですね。そしてながとのライチェル海遥選手も久しぶりの代表復帰だと思います。過去には大会後に発表されるドリームセブン入りも果たしていたので、どんなプレーを見せてくれるか(※ライチェル海遥選手はドバイ大会登録メンバーからは惜しくも外れてしまいました)。

またUAE遠征のレポートもUPされています、こちら。中東は行ったことがありませんが、写真を見ていると設備が整っている印象です。もちろん選手は半そで短パンにキャップを被っていて、日中はかなりの暑さと眩しさでしょう。その中でまだまだ遠征メンバーのおよそ半数は国際経験が少ない中、ドバイ大会でどんな戦いを見せることが出来るか。予選プールで戦う相手は順番にカナダ(前年度総合6位)、NZ(1位)、ブラジル(10位)です。カナダとの初戦は大会全体の初戦、朝9時からのキックオフで日本は攻守に素早く動いてプレッシャーをかけたい。

日本の立ち位置としては引き続きチャレンジャーということで、上位のカナダとNZを相手に接戦に持ち込みたいところ。まずはDFでしっかり連携して、タックルミス、ラインブレイクを少なくしないといけません。ここ数年を振り返ってもシリーズの序盤はかなり苦戦していた印象。失点が多くなっていたので、カナダとNZを相手を5トライ、30前後の失点に抑えないと8強進出は厳しいでしょうね。そしてアタックをしっかり継続し、大谷選手や三枝選手がラインブレイクしてトライに繋げたい。代表のメンバー半数が変わっている中で国際経験の高いメンバーに奮闘して貰いたいです。

また3戦目のブラジルは7月のパリ五輪では2試合とも快勝した相手ですが、大会公式HPのメンバーを見ると顔写真のある選手が多く、日本より経験値は高そう。いかに先手を取って、相手に勢いを与えないか。ゲームの流れを掴むためにも、キックオフの攻防に注目です。若手は初のワールドシリーズでおそらくアジアとの力の差に初日は普段の力が発揮できずに苦戦すると思うのですが、自分たちの目指す形がどれだけ出せるかですね。頑張れサクラ!

日体大で行われたOTOWAカップのお話

11月23日、勤労感謝の日は天気の良い日が多い。今日は北風が吹いて肌寒くはなりましたが、晴れの中で行われた女子関東大会。日体大で行われた2試合は東京山九フェニックス、日本体育大学ラグビー部女子がそれぞれ快勝しました。

https://twitter.com/nssuwrfc/status/1860257141967454347
日体大はアルカスを相手に後半の6連続トライを含めて7トライの快勝でした

フェニックスは攻守に強さを見せてアルテミスターズに勝利

フェニックスはアルテミをノートライに抑えて快勝しました

まず第1試合は東京山九フェニックスと横河武蔵野アルテミスターズとの試合。ともに初戦に勝利しての2試合目、全国大会出場に向けては連勝したい中で迎えた試合はフェニックスが31-3で勝利しました。前半は風上になるアルテミスターズが開始から猛攻を仕掛けますが、フェニックスのDFは固かったです。少し反則が目立ったもののG前で球を奪えばSO黒川選手やFB松村選手のキックでエリアを挽回。敵陣でアタックを重ねるもトライに結び付けられず、HO谷口選手が正面に近い位置から先制のPGを決めたのは前半20分でした。

ゲームの流れを掴む上で大事なのはもちろん先制点ですが、その直後のキックオフの攻防も大事になります。ここでフェニックスが相手のキックからアタックを継続して敵陣G前に迫ると、右に展開してWTB山本選手が逆転トライ。そして風下の中で松村選手が難しいコンバージョンを決めて7点を奪ったのが大きかったです。そこからハーフタイムまではこれまでとは逆の展開になり、フェニックスがアタックする時間が増えました。敵陣22mに攻め込んでチャンスを作ると、しっかり得点に結びつける決定力の高さを発揮し、前半ラストにもトライを重ねたフェニックスが17-3とリードしました。

後半のフェニックスは敵陣でのプレーが多く、サクラ7s、15のメンバーが並ぶBKラインは脅威でした

後半は開始早々、キックのカウンターからFB松村選手、そして後半に交代出場したCTB松田選手が仕掛けて一気にG前に攻め込みチャンスメイク。そこからはアルテミスターズのDFが必死にファイトして、ミスもあり簡単にトライを奪うことはできませんでしたが、風上に立ったフェニックスが終始優位に進めました。後半23分、そしてラストプレーとG前のラックの混戦から最後はPR髙木選手がDFを押し込んでインゴールに飛び込み2トライを追加しました。

振り返ればフェニックスが攻守に渡って鍛え上げたプレーを見せ、リザーブの選手も含めた総合力の高さを見せた印象ですね。反則の多さが気になりますが、もったいないミスが少なく、強いセットプレー、高いスキルと連携を見せてくれました。アルテミスターズも奮闘しましたが、フェニックスのアタック、特に日本代表経験者が並ぶBKのライン攻撃を前で止め続けることは出来ず、風下の後半は敵陣でのアタックがほとんど出来なかったと思います。来週30日にホーム武蔵野陸上競技場で行われる試合に向けて、出た課題を修正していかないとですね。

接戦から勢いに乗ってプレーした日体大が後半にアルカスを圧倒

そして第2試合はホームの日本体育大学ラグビー部女子と立正大学アルカスとの試合。日体大は前の週でYOKOHAMA TKMに5トライを奪われる負け、アルカスは2週間前のRKUグレースとの試合で後半終了間際に逆転を許すもそこからアタックし続けて後半50分に再逆転トライを奪って26-22で勝利。試合登録メンバーを見ても日本代表の選手が並ぶアルカスが優位に戦うかと予想していましたが、試合は日体大が48-10で大勝しました

前半は風下の日体大がキックの攻防を徹底した結果、ほとんど敵陣でプレーする予想外の展開に

この試合に関しては後半16分まで観たのですが、まず最終スコアほどの実力差はなかったと思います。ただ最終的にこのスコアになったのは先週の負けからこの試合にかけてきた日体大の結束力というか、迷いのない戦いだったと思います。今後のリーグ戦もあるので細かい解説はしませんが、日体大は先発15人のそれぞれの役割がはっきり決まっていると感じました。選手はその役割を果たすことに徹する、迷いないプレーはアルカスを相手に常に先手を取っていた印象でした。結果として前半のアルカスは風上からキックを使って優位に進めていくプランだったと思いますが、日体大のキックリターン、素早いプレッシャーで劣勢になり、リードするどころか敵陣に攻め込んでの得点チャンスすら作れずに0-8で折り返しました。

迎えた後半は逆転を狙うアルカスが4分にFL谷口選手がDFを押し込むようにインゴールに飛び込み3点差に迫ります。そしてこの試合でもこの直後のキックオフの攻防がゲームの流れを動かすきっかけとなりました。日体大がチャンスを作ると8分にトライを奪い返してゲームの流れをアルカスに渡しませんでした。ここから日体大が16分、20分、29分、35分、そして39分と5連続トライを奪って48-5と大量リード。試合は観れていませんが、アルカスは日体大の迷いないプレーに後手後手になり、飲み込まれたのかもしれませんね。

またこの試合、日体大の登録メンバーは20名。サクラセブンズの合宿参加メンバーが不在でした。一方でアルカスは23名で挑みましたが、リザーブの選手はみな学生の若手。前半の主力メンバーとの力の差は否めないかもしれませんし、そんな劣勢の状況から流れを再び引き寄せるような強い、もしくは上手いプレーが出来なかったのでしょう。結果的には前の試合から日体大が大きく成長して、自信をつけた試合になったと思います。

最後に今日は流通経済大学でもう1試合が行われており、RKUグレースがPiecesを相手に前後半合わせて9トライを奪い55-19と大勝しました。そして関東協会HPにある星取表は、こちら全勝はフェニックスのみ、5チームが1敗の大混戦。先週の関西大会は2試合とも100点ゲームでしたが、関東大会はこれから更なる接戦が見れそうです。来週30日は武蔵野陸上競技場でフェニックスとPieces、アルテミスターズとTKMの2試合が予定されています。今日はサクラ15のレスリーHCも観戦に来ていましたが、面白い試合が見れるのは本当に楽しみですね。

全国U18女子セブンズ初日の話

このブログは年内で終えますが、残り1か月半は更新頑張ります。本日15日に熊谷ラグビー場Aグランドで行われた全国大会初日。さすがに全試合は見れませんでしたが、準決勝進出をかけた4試合を中心に書きます。先に結果を話すと明日の準決勝のカードは追手門学院VS関東学院六浦、京都成章VS福岡RFCになりました。日本協会HPにある試合結果のリストはこちら

杯でも試合が行われた熊谷のAグラウンドでプレーできる女子は幸せですね

準々決勝は全て完封勝利という驚き、やはり勝ち上がるにはDF大事

https://twitter.com/JRFUMedia/status/1857270376583041362

まず改めて試合結果を見たら驚いたので、全試合のスコアを載せます。
追手門学院  14-0  佐賀工業
関東学院六浦 31-0  四日市メリノール
京都成章   36-0  石見智翠館(島根)
福岡RFC   22-0  麗澤(千葉)

男子の花園でも熱戦が続く準々決勝が一番面白いと聞いたことはありますが、今年の全国U18女子セブンズは勝者チームが実力を見せつけたような結果になりましたね。男子と比べると女子は選手の体格やスピードの差が大きくない中で、接点のバトルで求められるフィジカルや唖然後半の14分間で走り勝つフィットネス、それに交代選手も含めた試合メンバーの総合力で上回ることが勝敗に影響します(当たり前ですが)。

そこから見ると追手門学院は佐賀工業を相手に接点では相手のキャリアーに対してボールにしつこく絡みにいく場面が目立ちました。またタックル後も素早く起き上がって7人体制のDFラインを敷いていて、素晴らしいDFでした。14-0というスコア以上に、追手門学院がゲームを優位に進めて佐賀工業は終盤までトライチャンスを作れなかったですね。

次の試合は序盤にメリノールが攻めこんで、六浦はプレッシャーを受けていたと思います。それでも前半5分過ぎに自陣Gに近い中央スクラムからアタックし、外の1対1からオフロードで繋いで抜け出すとそのまま走り切り80m近くの独走トライ。そこからさらに前半7分、後半1分、4分と連続トライを奪って勝負を決めました。最後は山本キャプテンが目の前のDFの頭を超すショートパントを自らキャッチして40m近くを走り切りトライ、見事な個人技でした。また奪った5トライ全てが違う選手ということもあり、タレントある選手が揃っていますね。

4試合目の麗澤と福岡の試合は前半1分に福岡が先制トライ。その後も福岡が敵陣でアタックし、麗澤は粘り強いDFが続き5点差でハーフタイム。そこから勝負の後半で1分、3分と福岡が良い形で連続トライを奪ったのが大きかったです。ここでいう良い形というのはあまり時間をかけず、相手に良いDFをさせずにトライを奪うという意味で、例えばターンオーバーしてのアタックで一気にトライするなど、ゲームの流れに大きく影響を与えるような意味です。福岡のアタックは素早いというよりはじっくりDFのミスを探すようでした。6番の大内田選手を中心に左右に大きく展開して攻めてキャリアーは捕まっても簡単には倒れず、結果目立ったミスなく攻め疲れもなかったと思います。横綱相撲というか、プレーに余裕を感じましたね。

トーナメントを勝ち上がる上では、接戦の状況の中で得点に繋げられる個々の強みが必要になるときもありますが、失点に繋がるようなミスをしないタフなDFも必要です。今日の準々決勝では4試合全てが完封勝利というのを見ると、勝ち上がったチームはDF時のルールや決め事がしっかり決まっているのかもしれません。あとはチームDFにフォーカスした練習が出来る(それが出来るくらいの選手数がいる)んでしょうね。明日のDay2は順位ごとに分かれてのトーナメントになるので接戦が増えるでしょう。全ては見れませんが、楽しみです。

https://twitter.com/JRFUMedia/status/1857316319907213778
明日のトーナメントは今日の順位ごとに分かれるので、接戦が続きそうですね

今日のプレーを見ると、明日の準決勝はどれも接戦になりそう。追手門学院を除く3チームは4月のサニックスユースで戦っていますね。いまサニックスユースの大会HPを見たら、初日の予選プールでは六浦7-5福岡、2日目の決勝では成章10-7六浦、決勝で福岡17-7成章と、じゃんけんみたいな勝敗に。明日の準決勝は春に負けた成章が福岡へのリベンジを狙う形で熱い試合になりますね。そして六浦はどこからでもトライを狙えるチームですが、追手門学院はしつこいDFが出来るチームです。年末の花園での東西対抗戦もありますが、所属チームで戦う高校ラストの1日、ほかの順位トーナメントも含めて、ベストプレーを見せてほしいですね。

明日にアジアセブンズを控えたセブンズ日本代表の話

ここ数日の間に夕方からの冷え込みがぐっと強くなりましたね。夜はグランドにいたのですが、急にダッシュしたときに怪我をしないよう、気を付けてました。このブログ、年内で終了しますが、それまでに観戦記や代表の話など更新の頻度を増やしていけるよう頑張ります。今日は週末にタイで行われるアジアセブンズシリーズのお話です。

男子は代表経験の少ない若いメンバーで決勝まで勝ち上がれるか

リーグワン以外のチームからも選出されている男子、写真はJRFUのポストから拝借

まず男子ですが、これまでの2大会で3位、2位という結果でライバルの香港を追いかける状況です。このアジアセブンズシリーズの結果が来年に行われるであろう、ワールドセブンズシリーズへのチャレンジ大会への出場権にも影響すると思うので、タイ大会では韓国や中国に勝利して決勝まで進まないといけません。その中で選ばれた13名の登録メンバー、JRFUのHPにもUPされています。来日したり帰化した海外出身の選手がいないのはここ数年ではほとんど見たことがないですね(数年前のセブンズW杯アジア予選では海外出身の選手を多く選んで挑んでW杯出場を逃したこともありました)。

正直、名前と顔が一致しないメンバーばかりでセブンズ代表での大会出場数も全員が3以下とまるで生まれたばかりのような男子代表。12月に開幕を控えているリーグワンのチームからの協力(代表活動への理解や連携など)は十分に得ているとは言えません。それでも選ばれた選手は代表のプライドをしっかり見せてくれるはずです。三重ホンダヒート所属の植村選手は過去にもセブンズ代表経験があり、久しぶりのセブンズ代表復帰。彼が小学生の頃に指導したこともあり茗溪学園の後輩でもあるので、植村選手の強みである鋭いランに期待しています。

女子はパリ五輪に出場した4名が加わりライバル中国に勝てるか

スポ大出場を経てセブンズ代表に復帰したパリ五輪代表の4名、写真はJRFUのポストから拝借

そして女子ですが、これまでの2大会は東京、パリと五輪に向けて国際大会での経験を重ねてきた主力メンバーを休ませて、新しい若手メンバーを中心に挑みました。香港に延長戦の末負けることもありましたが、男子と同じく3位、2位という結果でライバル中国に惜敗という結果です。またタイ代表とも接戦になるなど、優勝を目指す中でタフな戦いを重ねてきたと思います。そこから10月上旬に佐賀で行われた国民スポーツ大会を挟み、熊谷、久留米での代表合宿を重ねてきました。

JRFUのHPで大会登録メンバー13名が発表されていますが、セブンズ代表キャップ数が1桁台が6名、パリ五輪に出場した選手が4名と見た感じはバランスの取れたメンバーになりました。一方で個人的に懸念しているのはこれまでサクラセブンズでFWを引っ張っていた梶木選手や三枝選手らの不在です。おそらくFWには大橋選手や秋田選手、もしかしたらユーティリティーの田中選手や辻崎も加わるかもしれませんね。BKにはオリンピアンの内海選手、大谷選手、堤選手が並ぶこともできますが、そこに谷山選手、迫田選手や代表復帰した永田選手が銅絡んでいけるかに注目しています。

そして女子は今月末から始まるワールドセブンズシリーズに向けての戦いが始まると言ってもいいでしょう。数日前にドバイ大会の予選プールの組分けも発表されました。今年のシリーズは中国も参戦しますし、このタイ大会でどれだけ成長して強さを見せてくれるか楽しみです。

https://twitter.com/SVNSSeries/status/1854535123317784795