前回のブログが9月17日だったので、ちょうど1か月前でした。先月三重から都内に引っ越して環境が変わり、ブログの更新が滞っているうちに女子ラグビーの国際大会WXVが終わってしまいました。日本は南アフリカで開催されたWXV2に参戦し、3戦3敗の最下位で終わってしまいました。ここでは簡単に3つのカテゴリーについて振り返りたいと思います。WXVの公式サイトにある各カテゴリーの試合結果は、こちら。それと去年のWXVを振り返ったブログ。
競争力のあるヨーロッパのレベルの高さを見せたWXV3
中立国のUAEの都市ドバイで開催されたWXV3は初戦でスペインがマダガスカルに83-0と大勝、そしてオランダがサモアを相手にリードして試合は進むも80分を過ぎたノータイムにサモアが同点のトライ。そしてポストから少し離れた位置から決まれば逆転勝利のコンバージョンをオランダが見事なチャージで防ぎ8-8の引き分け。そして第2節ではオセアニア対決でサモアがライバルフィジーに45-17と大勝。そんなフィジーも最終戦ではスペインを相手に接戦に持ち込み、後半37分に7点差をつけられるも、そこから攻め込んでノータイムにトライ。同点を狙ったキックは外れてしまいましたが、最後まで目の離せない面白い試合になりましたね。
アジア2位で初参加の香港は第2節のマダガスカルに6トライを奪って38-7で勝利したものの、フィジーとオランダには1PGの3点に抑えられてノートライ、失点は共に30を超えてしまいました。テストマッチの経験が多くない中で、WXV3でアジア以外の代表と戦った経験は来年以降の強化に繋がっていくはずです。アジア全体の強化も期待したいですね。
オーストラリアが実力を発揮するも接戦ばかりだったWXV2
WXV2は初戦で開催国の南アフリカが日本に31-24で勝利し大会を盛り上げると、次のオーストラリアに26-33、そしてイタリアに19-23と7点差以内の負けのBPを獲得しました。どの試合でも強力スクラムを見せて3試合全てでマイボールのキープ率が100%、押し込んだ相手の反則を含めると、試合への影響はかなりあったと思いますね。日本は3試合全てで得点差は一桁でしたが、WXV2の全9試合で最終スコアが7点差の試合が5試合、9点差の試合が2試合あり、接戦でスコアが拮抗した試合が多かったです。
その中で南アフリカのようにスクラムという強みを発揮したり、大外に強力なポイントゲッターのいるチームが勝利したと感じます。3位になったイタリアは3試合で奪ったトライは4しかありませんが、それでも接戦をものにする強さがあるのかなと。日本の試合はハイライトでしか見れていませんが、夏の国内テストマッチから見せていた粘り強いDFとエリアを進めるキックを有効に使えたと思います。一方で敵陣22m内に攻め込んだ場面で得点に繋げられなかったり、攻め込む中でのエラーだったり得点力不足が課題というコメントが目立ちました。今年は代表活動の期間がかなり長かったですが、負けた試合はどれも似たような展開で試合後のコメントも似ていたと感じます。コーチングスタッフがどう修正を試みて、選手がどれだけパフォーマンスで見せられたのかは、代表内できちんと振り返るべきかとは思います。
イングランドが予想通りの優勝、開催国カナダも健闘したWXV1
WXV1は初戦でイングランドが米国を相手に61点を奪う大勝で始まりました。アイルランドが初戦NZを相手に前半を17-17で折り返し、接戦に持ち込むと残り1分でG前ラインアウトからラックを重ねて最後は左15mライン辺りに飛び込んで同点トライ、そして逆転のコンバージョンは外側のポストに当たるも入って29-27と逆転。再逆転を狙ったNZのキックオフはノット10mとなりアイルランドが番狂わせの勝利でした。アイルランドは最終戦の米国にも26-14で勝利。昨年は6か国対抗戦で最下位となりWXV3に回って圧勝したアイルランドが1年後にはWXV1で2位になる、凄いですね。
開催国のカナダが3位でしたが、最終戦はイングランドを相手に残り15分の時点で12-7とリードを奪う展開に。その後逆転されて2点差を追いかける状況でしたが、イングランドのアタックに対して反則が目立ってしまい、最後はダメ押しのトライを許して12-21でノータイムになりました。2年前のW杯王者のNZは1勝2敗の4位でした。もしかしたらW杯優勝と今年のパリ五輪での金メダルに向けて代表強化を進めてきた中で、今は世代交代の途中なのかもしれませんね。
どのカテゴリーでもヨーロッパ勢の活躍が目立ちましたが、去年、今年とWXVが開催されて同じ時期にこうして3つのカテゴリーでテストマッチが行われることで、予想していたよりも盛り上がったと思います(ファンとして見てる側ですが)。現地の雰囲気とかはわかりませんが、南アフリカのノリノリで踊りながら楽しんで応援している観客だったり、試合終了の瞬間に選手が歓喜に沸くシーンを見ていると、WXV開催に向けたWorldRugbyの試みはかなり成功したんじゃないかなと感じました。はっきりと決まってはいないものの、再来年も引き続き開催されると思いますし、日本開催があっても良いですね。
国内ではSAGAスポーツ大会が行われて、決勝まで圧勝続きで勝ち上がった山口を福岡が延長の末に中村選手が飛び込んで逆転勝利で終えるなど盛り上がりました。何かしら数日以内にブログを更新出来ればと思います。