サーバー関係のバージョンの更新が出来ずにいて手間取っていましたが、無事に解決しました。11月に入り、高校ラグビーは各地で花園予選、大学ラグビーは全国選手権に向けて後半戦、そして社会人は各地域リーグやリーグワンのプレシーズンマッチが行われています。女子は今日4日に関東大会が始まり、昨年度日本一に輝いた東京山九フェニックスが勝利しました。先週のフランスW杯が終わり、これからは国内のラグビーに注目ですね。
スコットランド戦をYoutubeでチェックして見て簡単に振り返ります
まず先月南アフリカで行われたWXV2、日本の最終戦はスコットランドを相手に7-38で敗れ、6チーム中5位(1勝2敗で3チームが並びました)で終わりました。3戦全敗のサモア(オセアニア1位)が次回はWXV3に降格し、WXV3で1位のアイルランド(ヨーロッパ枠)が昇格してくるはずです。またトップのWXV1はイングランドが3戦全勝、昨年のW杯決勝でNZに敗れたリベンジを果たして優勝しました。ここは予想通りというか、世界ランク通りの実力差があるのかなと思います。大会公式サイトの試合結果(Standings)は、こちら。
そして日本とスコットランドとの試合レポートはRUGBY JAPAN 365のサイトに掲載されています、こちら ⇒ 「サクラフィフティーン2勝目ならず」
試合の方は前半開始から自陣でのプレーが続き、スコットランドもFWがプレッシャーをかけてきましたがしっかりこらえました。先制トライの場面も自陣スクラムから今釘選手のキックで敵陣へ、相手のカウンターアタックを止めてカウンターラックで反則を奪い、津久井選手がクイックで仕掛けて繋ぎ、長田選手が先制トライ、という素晴らしい形でした。自分たちが目指すアタックのイメージが共有出来ているからこそ、ターンオーバーからのチャンスを活かせたと思います。しかし前半6分に奪ったこのトライとキックが日本唯一の得点でした。
その後も日本のアタックはスコットランドのDFをパスで揺さぶって前に出続けます。SH津久井選手、SO大塚選手がテンポよくボールを動かしますが、ほかの選手のポジショニングの速さ、特に裏へのキックに対して素早く下がり、広いスペースから大外まで球を動かすカウンターが良かったです。チーム内で相手より素早く動いて機先を制す、そんな拘り、スタンダードの高さを感じました。またエリア中盤では津久井選手や今釘選手のキックから敵陣22mに入るきっかけを作るなどこれまで以上に通用していましたが、スコットランドも僅かな隙をターンオーバーに繋げるなど拮抗した展開になりました。
前半残り10分を切ってからは自陣でDFする時間が増え、スコットランドのアタックも色々なオプションを用意していましたが、良く止めていた方だと思いました。残り2分を切って自陣G前のマイボールスクラムから脱出を図ろうとしましたが、No8に入った齋藤選手が持ち出したラックで相手の10番にしつこくからまれて反則を取られたのが痛かった。そこから最後はスクラムを何度も組まれてペナルティートライを奪われ、1番に入った加藤選手がシンビンに。相手スクラムでは押し込まれると加藤選手が横向きになっているように見えました、相手3人の強烈な押しに対して2番谷口選手3番佐高選手、永田選手の2人で受けるような感じだったのかもしれませんね。スコットランドはこのFW戦、セットプレーで優位だったが故に、慌てることなくゲームを進められたと思います。
ハーフタイムに出たスタッツではPossessionは日本38%、スコットランド62%に対して、Territoryは日本55%、スコットランド45%、そして反則は日本がスクラムでやられるなど10に対してスコットランドはわずか3。7-7のスコア以上に実はスコットランドがゲームを優位に進めていた印象です。
後半は風下になり、スコットランドの猛攻を受け、日本は5トライ31失点を奪われました。14人で迎えた開始のキックオフからの攻防で相手の13番が見事なランを見せ、ノーホイッスルトライを奪われたのは痛かったですね。14人でのDFは相当厳しくなると思いましたが、スコットランドのアタックはこの勝負所で皆が良い動きをしていました。その後もスコットランドが調子を上げて良いプレーを重ねる中で、後半の日本は圧力を受けてハンドリングエラーやサポートの遅れが目立ちましたね。これには前半で負傷交代した小林選手ほか、傷んでいる選手など意図していない部分が影響したのかもしれません。
そしてスコットランドのハーフタイムの修正力というか、日本に対応してきた後半のアグレッシブな戦いにそこまで力をつけたのかと正直驚きました。ほとんど反則もなく固いDFを見せ、アタックでも単純なプレーは少なかったです。対して日本は後半28分、相手のキックミスから敵陣22mラインアウトのチャンスを得て攻め続けますが、スコットランドの固いDFを突破しきれず、最後は外へのパスミスでボールがタッチラインを割りスコットランドボールに。後半のスコットランドのパフォーマンスはWXV2で同じく3戦全勝のイタリアを得失点差で上回って優勝した実力を証明していました。
WXV2の5位という結果だけでサクラフィフティーン(日本協会のサポート含め)に対して、批判的な見方もあるのかもしれません。ただ個人的には以前よりも強豪相手に通用した部分、やりたいラグビーを発揮できた部分が増えたし、トライも増えました。また改めて近いうちに振り返って整理できればと思います。国内合宿からイタリア、南アフリカへの遠征、選手の皆様、本当にお疲れ様でした。