明日は国立でABs戦とアジアセブンズの振り返り

10月も終わりに近づいてきましたが、今週は明日29日に行われる日本代表とニュージーランド代表All Blacks(ABs)とのテストマッチの話題が毎日のようにありました。日本に到着してすぐにABsの選手がラーメンを食べに行ったTweetが話題になっていましたね。それとABsの選手が千葉県内で小中学生向けにラグビークリニックも行っていました。コラムはこちら

https://twitter.com/Te_Nug/status/1584498490809335808
いま探してみたらいいねが4000を超えていました。歓迎されていますね。チッピングはタンパク質多め。

JSPORTSのコラムでは解説者の村上晃一さんがこのテストマッチに向けた日本代表のコラムを書いています、こちら「オールブラックスからどんなトライを奪うか? みんなで歴史の目撃者になろう」両チームの試合登録メンバーも載っていますが、日本の注目選手はやはり10番山沢拓也選手でしょう。10代の頃から将来は必ず日本代表で活躍すると期待されながら、怪我などのコンディション不良や司令塔というポジションの厳しいセレクションもあり、日本代表で見る機会はこれまで期待されていたほどではありませんでした。ラグビーファンはいよいよ来たかと待ち遠しいのではないでしょうか。

そしてABsは今回も豪華メンバーと言っていいでしょう。以前にコベルコスティーラーズでプレーしたレタリック選手も4番先発出場ですね。バレット3兄弟など遠征不参加の選手もいますが、それでもやはりABs、誰が出ても強力な感じがします。そんなABsに対してもリーチ選手は「勝ちに行く」と宣言していますし、明日の試合がどういう展開になるか。私は日本代表が勝つとは正直思っていませんが、開始15分の攻防、セットピースは見応えがありますし、何より国立には6万人を超える観客が集まる予定。どんな戦いになるか、楽しみしかない。

先週末のアジアセブンズシリーズ2022タイ大会の2日目を振り返る

こちらは準決勝の動画、男子は59:30辺りからUAE戦、女子は2:15:00辺りから香港戦

JRFUのHPにも2日目の結果とHCとキャプテンのコメントが掲載されています、こちら。対戦スコアもありますが、奪ったトライは多くて3トライ。ワールドセブンズシリーズを控え、世界を目指す男女セブンズ日本代表としては、アジアでの大会はしっかり勝ちたいところですが、タイ大会は両チームとも準優勝でした。新たな選手を加えてのシリーズ初戦、優勝を逃したとはいえ、そんなに悲観しなくても良いかなと思いました。準決勝については、男子は11番津岡選手の見事な走りから右手オフロードパスが決まってUAEから先制トライを奪って、逃げ切りました。女子は香港を相手に前半の14点のリードを守り切ったようなスコアですが、内容では素早い守りで香港にアタックの形を作らせず、圧倒していました。

そして決勝戦。香港を相手にキックオフからスタートしますが、香港の素早いアタックを止めれず1分で先制トライを許すとそのあとのレシーブでも上手くいかず、ターンオーバーからあっさり2トライ目を許す展開。その後のアタックではしっかり攻めて、最後は6番福士選手が相手DFとの1対1に勝ってコーナーに飛び込み1トライを返すも、そこからはキックオフでボールを奪われて速攻でトライをされる展開。結局、前半だけで5トライを奪われ勝敗はほぼ決まりました。後半開始からは香港の反則をどんどんクイックで攻めてインゴールに飛び込むも、相手が上手く絡んでノッコン。その後はこのタイ大会で代表デビューの丸尾選手が独走トライを奪うなど、後半は2トライを奪い、香港を上回りました。しかしスコアは19-36と前半の失点が響き完敗。香港は強くて速いランナーもいて、アジアの中でも少しレベルが違いましたが、この香港にしっかり勝つ実力がなければ、ワールドセブンズシリーズでの勝利も難しいですね。

そして女子はライバル中国との決勝戦。先発メンバー7人はチリのチャレンジ大会、南アフリカのW杯に遠征したメンバーが中心。試合開始から攻め込むと、1分過ぎに梶木選手がDFの間を突破して先制トライ。その後も攻守に良い動きを見せて、敵陣でプレッシャーをかけますが、外でゲインを許すと反則、そこからのクイックでランナーに振り切られて同点に追いつかれて前半終了。後半は両チームのエースがチャンスで一気に走り切ってインゴールに飛び込むなど一進一退の攻防。最後は3点差を追いかける中国が残り1分を切ってからの自陣中央スクラムで、日本のタックルを弾くとそこから一気に加速して日本のDFを振り切り逆転のトライ。17-21でトライ数は同数もゴール差で敗れました。日本の失トライはどれも敵陣でのDFから、わずかな隙やミスから中国に独走を許してしまいましたが、内容としては試合のほとんどを敵陣でプレーしていたと思います。そのわずかな隙や反則をなくせれば、次の大会ではさらに良い戦いが出来るかと思います。

次回のシリーズ大会ラウンド2は来月19日、20日に韓国で行われます。そしてラウンド2は翌週にUAEで。女子はさらに12月に入ってワールドセブンズシリーズのドバイ、ケープタウンと4週連続の大会。これ、かなりきついスケジュール。遠征メンバーも14名から増やすかもしれませんね。それでも更なる活躍に期待!!

W杯イタリア戦の振り返りと前回の続き

まず昨日のブログは長すぎたので、簡単に整理してみると
 ・日本の女子ラグビーの環境は年々、良くなっている
 ・日本代表は強くなっているが、国際大会では高い壁を感じてきた
 ・海外の強豪国と比べて15人制の経験値が足りないのは、当分変わらない
 ・昨年の英国遠征で出た課題は、W杯までに解決できなかった
というのが、自分が感じたこと。それとは別にTwitterで、女子の環境整備に関する呟きを見ました。「会長にはリーグワン各チームに女子チームへの投資を義務付けて頂きたい」とありましたが、個人的には賛同はしません。親企業の体力があるかどうかは全く関係ないです。チームの強化と、普及活動は別物なので。

女子ラグビーの普及と強化を含めて、男子チームとの協力はこれから自然と増えていきます。社会の流れがそうですし、お互い大小メリットはあるはず。私としてはそれを押し付けるのではなく、協力したいもの同士で良い形を作っていくことに価値があると思います。女子日本代表サクラフィフティーンは今日、NZから帰国したようです。改めてお疲れ様でした。開幕前のNZ戦から約1か月、出場の有無に関わらず、タフな遠征だったと思います。まずは心身共にリフレッシュして、秋冬のシーズンに向けてそれぞれ動き出して欲しいです。

粘り強いDFなど3試合で一番の奮闘を見せたサクラフィフティーン

最後に突き放されたものの、粘り強いDFで競った展開に持ち込んだ試合
https://twitter.com/rugbyworldcupjp/status/1584003135277703169
イタリア戦後の会場の様子、観客席とフィールドの間が長いね

さて土曜の試合の振り返り。改めて試合経過のレポート、試合後のコメントはRUGBY JAPAN 365さんのサイトがわかりやすくまとめられています、こちら。この試合はパブリックビューイングの会場で見ていました。一度もリードすることは出来ませんでしたが、後半途中で同点に追いつき、終盤まで6点差と逆転できる範囲内で試合を進めることが出来ました。開始15分のゲーム展開を見て、ベスト8進出よりもいかにこの試合に勝利するかにシフトしました。

ターニングポイントとなったのは後半、SHが阿部選手から津久井選手に交代して、ゲームが大きく動いたと思います。イタリアは日本の粘り強いDFに反則を連発した前半からハーフタイムを挟んだ後半、明らかにギアが変わりました。接点でのインパクト、周りの選手のフォロー、日本の選手のコメントにも出てくるモメンタム(勢い)が増しました。その中で津久井選手はテンポ良く捌きながら、相手のDFの裏へのキック、相手の反則からクイックで仕掛けるなど、チームを前に出すプレーを見せました。

日本のハーフタイムの指示はわかりませんが、勝つならアタックでどんどん仕掛けるしかない、というようなものはあったかなと。特にDFからATへの切換(トランジション?)で勝負したいところで、チームとして完遂出来なかった。残念だったのはそこでの仕掛けであっさりターンオーバーを許した場面があったこと。具体的にはペナルティーからのクイックでボールを継続できなかったり、タッチキックがインゴールを割ったり、ラインアウトが失敗したり。DFの時間が長いとATでの余裕が生まれず、どうしてももったいないミスが出てしまう。もしかしたらこの辺りを「経験値が足りない」という言葉に表しているのかもしれません。選手もミスをしたい訳ではないですし、積極性からのミスもありますしね。ただそれが勝敗に繋がるのも事実。この試合中の負担やストレスをいかにコントロールするか、今後の課題です。

今のラグビーの傾向の中で、体の小さい日本がDFで粘り勝ちするのはおそらく無理です。私も例えば花園で高校生が強豪校を相手に、必死のタックルで押し返すような試合を見せてくれると、凄く応援してしまうんですが、テストマッチではそうはいかないですね。南アフリカのような激しいフィジカルを持ち、DFで体を当てることに楽しさや快感を感じるなら別ですが(苦笑) そういう意味で、前回のブログでも触れましたがアタック力。これも課題です。

SNSで日本代表のファンのコメントを見ると「よく頑張った」とか「世界との差は少ない」とか見かけます。選手もそれを読んで勇気を貰っているのかもしれません。一方で、2017年W杯を11位で終わった時も似たような思いをしました、「世界8強への道のりはセブンズよりも近い」。2022年、サクラセブンズはW杯で過去最高の9位になりました。そしてサクラフィフティーンは勝ち点0で12位、奇しくも昨年の東京五輪のサクラセブンズと同じ順位。セブンズはパリ五輪まであと2年、15人制は次のW杯まであと3年です(開催地はイギリスだったっけ?)

最後に女子日本代表の今後として、来年秋に新たな国際大会が開催する予定で、3試合は行われるかと。大会のフォーマットを見ると日本はおそらくアジア1位扱い(もしアジア予選あれば勝ち抜く前提で)で2部に入り、予想される相手は、オセアニア1位のフィジー、アフリカ1位の南アフリカ、米国or豪州、ヨーロッパからはイタリア、ウェールズ、スコットランド、アイルランド辺りでしょうか。もし最下位になると3部に降格することになるので、それは絶対に避けたい。だからこそレビューを行い、早く新体制を作って発表するべき。タイミング的にはどうしても国内15人制シーズンの終了後、来年になるよな。個人的にはアタッキングラグビーを目指す、それが出来る指導者を選ぶべきです。今回も長くなりました、以上。

幾つかTwitterを見て物申す訳ではないけれど、自分の意見はこんな感じ

先週末は高校女子セブンズも男女セブンズもYoutubeなどで見れる試合がたくさんあり、それに加えてW杯イタリア戦もあり、結果は期待してものにならないのが多かった。それでもチームの成長とか、選手の頑張りとか必死さとか、伝わってくるものは多く、どのカテゴリーも頑張った選手、スタッフの皆様は本当にお疲れ様でした。

いちおう簡単に振り返ると全国U18女子セブンズは石見智翠館が3年ぶりの優勝、推しだった麗澤はプレート戦決勝で追手門学院に10-26で負けて全体6位、アジアセブンズシリーズラウンド1タイは男女日本セブンズ代表がそれぞれ準優勝、W杯イタリア戦は8-22で負けでした。イタリア戦のレポートはRUGBY JAPAN 365さんのサイトから「ディフェンス機能するも3連敗で大会終える」

全国U18女子はカップ戦がどれも接戦、セブンズはいかに3トライを取るかが大事ですね

Twitterを見て自分なりにこう考えている、捉えているのを書いてみた

ここからはいつもより少しラフに書きます。批判的に感じるような内容ももしかしたらあるかもしれません。1ファンとして、なんて都合よく言いません。これまでおよそ8年半、日本の女子ラグビーに関わり、現場を見たり、離れたところで見たり、聞いたり、調べたりした自分の意見。そういえば2014年にTKMでフルタイムのコーチとして女子ラグビーに関わる前は、女子ラグビーってほとんど見たことなかったな。2013年にスリランカに派遣された時も女子生徒に体験レベルでボール遊びしたくらいか。

日本の女子ラグビーの環境って恵まれているのかどうか。これは他の国と比べてね。正直、わからない(苦笑) ただ年々、良くなっているとは感じている。小学生のガールズで交流する機会だったり、試合する機会も、色々な関係者皆様のおかげで増えているんじゃないかな。

そして高校カテゴリーでも、全国U18女子セブンズには惜しくも進めなかったチームが全国各地にいて、そのまま大学カテゴリーでもラグビーを続ける選手は増えているんじゃないかな(これはあくまで感覚で、実数はわからない)。競技人口はサッカーとかバスケとかバレーとか国際大会でメダルを取るような他の競技と比べて決して多くないけれど、悪い環境ではないと思う。さっきもJRFUのHPにRacingGirls発掘プロジェクト実施のお知らせ、もアップされたし、それ以外でも自分が知らない色々な試みがあるんだと思う。あとは選手が個々にSNSなどで色々なアクションを起こせるのもあるよね。

だからこそ日本代表、サクラセブンズもサクラフィフティーンも強くなってきた。今のトップレベルの選手は10年前と比べると体も大きく、スピードもあり、違いが明らかだと(それはラグビーに限らずだけれども)。環境も良くなる中で、世界の舞台で結果を出そうとチャレンジすると、海外の強豪との高い壁を感じることばかりで、それでもと果敢にチャレンジをし続けてきた。だからセブンズも15人制もW杯で高い目標を掲げて、達成できなかったけれども、戦える実感(?)はそれぞれあったりなかったり。

で選手の環境に関する話が長くなったけれども、日本代表チームが目標とする結果を出せずに終わり、次に活かすための反省、そこからリスタート。このサイクルがなんか上手くいかないような印象。思い出すのは昨年の東京五輪、母国開催で強化に励んできた男女セブンズはそれぞれ11位、12位。ラグビーファン以外の一般の人々には何も残せなかった。そこから新体制になってのサクラセブンズの今の成長ぶりは、本当にあっぱれ。そして15人制ね。

そもそも前回2017年大会も予選プール3試合で3敗、全体では11位。ベスト8には届かなかったけれども、決して遠い距離でもないと選手、関係者の多くが感じた(JRFUのHPで2017W杯の試合記録を見ようとしたら掲載がないのはどうかと思う)。そこからおよそ1年半の間、代表活動が行われない中で、サクラセブンズのスポットコーチだったレスリーさんが代表ヘッドコーチに就任することが発表されて、そこから今回のW杯までのチャレンジがようやくスタート。2019年にはヨーロッパ遠征でスコットランドに逆転勝利、そして2022年には世界ランクで格上の豪州、アイルランドにそれぞれ勝利。W杯開幕前にはNZとの初対戦も行いました。あと今回のW杯に向けたラグビー女子日本代表応援サイトもできましたね。

本題に入るまでが長すぎた、すみません。W杯を終えてレスリーHCがオンラインで取材、コメントした記事が出ました「経験値足りなかった」ラグビー女子HCが総括。えーっとですね、確かにそうなんです。そこがメディアからの最初のタイトル、メッセージで届いてしまうのも致し方無い。でもね、それは前回も、これまでも同じく感じたわけ。はっきり言えば、今の日本の環境で、15人制の経験値が海外の強豪国と同じになることは当分ない。

前回大会の時はW杯予選やAsianNationsなどアジアの国とのテストマッチもあったけれど、今は行われていない。国内の大会も選手、チーム数が増えてきて、試合数も若干増えてはいるけれどもまだまだ。今回のW杯でも活躍した加藤選手、山本選手らが挑戦した英プレミアのような環境(リーグ戦を毎週のように戦い、プレシーズンも含めたら全部で20試合弱だったかな)は日本ではまだ整えられない。「経験値足りない」は戦う前の前提であり、戦った後の理由にしてはいけない。

ただ男子の代表も色々な強化を試みては挑んだW杯で20年間勝てなかった。そこを変えたのがエディーさんとそれに引っ張られた代表スタッフ、協会の関係者、ユースカテゴリーの指導者、そして何よりハードワークし続けた代表選手たちの頑張りね。結果を出すには、出るまで挑戦し続けるしかない。そこまで導けるかがHC含めたコーチングスタッフの力だと思う。

経験値以外の話をすると得点力。去年の秋のヨーロッパ遠征、3連敗で終えて振り返った時のブログがこちら「女子日本代表の英国遠征で感じた課題」。ここで書いた内容は読んで思い返して欲しい。前回2017年のW杯では予選3試合で7トライでしたが、今回は5トライ。また選手のコメントに「来年のワールドカップに向けては、セットピースを安定させること、精度を上げることや、攻撃のオプションを増やすことが重要になってくる」とありました。8月のアイルランド戦では5トライ奪いましたが、結局のところは抱いていた課題を大会までの期間では解決できなかった。そんなストレスを感じることが多かったです。

ダメだ、まとめるの下手すぎて長すぎた。改めて整理して書きます。あとブログを書いている間に、SNSを見直してたらレスリーHCと浅見さんのオンラインの大会総括会見の記事がJSPORTSのサイトにアップされたので、こちら「15人制はもっともっとやれる」

わかりやすい内容。それでも一言だけ、苦言を言いたい。「前回の大会を終えた後と大して変わらんわ。」立場のない自分と立場のある方の違い、当然ありますよね。すみません。今回は以上です。

熊谷とタイのセブンズの話とこの後のイタリア戦に向けて

22日は熊谷で全国U18女子セブンズ、タイのバンコクではアジアセブンズシリーズ第1戦ラウンド1が行われました。ともにYoutubeでLIVE中継されていたので、幾つか試合を見ることが出来ました。

全国U18女子セブンズは三重PEARLSが昨年3位の麗澤に勝って4強入り

1日目の結果と2日目の組合せはJRFUのHPに画像で掲載されていたので拝借。
ラグビージャーナリストの大友信彦さんが個人の得点ランキングをまとめています、ありがたい

昨年の大会でもカップ戦に進出した4強が順調に勝ち上がる中で、私も推していた麗澤はPEARLSに4トライを奪われて7-22で負けて、プレート戦に進みました。試合は前半の早い時間帯で先制を許し、そこからPEARLSの良いDFにアタックで勢いを作れずに焦りも見られました。PEARLSは外の勝島選手の独走もあり快勝、2試合目の東北選抜にも57-0で勝利し、見事カップ戦に進出しました。4強に進んだ他のチームも、得点ランキングに掲載されている選手が活躍していました。独走トライのできる選手が各チームにいて、いい走りを見せていたので、数年後にどう成長するかも楽しみです。

初日の他の試合を見ると、今年も予選で勝ち上がったチームはブレイクダウンの接点、タックルの激しさを感じました。高校カテゴリーの大会は太陽生命やワールドシリーズなどのシニアと比べるとパスの長さ、選手間のスピードの差が少ない分、個人のATよりもDFで思いっきり体を当てる場面が目立つのかなと思いました。その中でも関東学院六浦、石見智翠館は完成度が高い印象で明日の決勝もその2チームのぶつかり合いになるのかなと(そういえば去年、花園で15人制の試合を行った両チームでしたが今年はないのかな)。得点ランキングに載っている名前以外の選手も活躍していますし、高校女子にとっては男子の花園のように集大成の大会なので、明日はカテゴリーが分かれて接戦も増えますし、面白い展開に期待しています。

アジアセブンズラウンド1は男女日本代表が順調に勝利し、明日の準決勝へ

男女同時で大会が行われています、1日目のYoutubeのリンクはこちら。男子は参加辞退のチームが出たみたいで、今日の予選は2試合でした。男女ともに予選で苦戦した試合もありましたが、順調に全勝で勝ち進み、明日の準決勝に進出しました。

https://twitter.com/JRFUMedia/status/1583772656179900416
男子は韓国相手に逆転勝利、セブンズ代表デビューの10番丸尾選手がキックオフで活躍
https://twitter.com/JRFUMedia/status/1583791487011065857
女子はカザフスタンに快勝、セブンズ代表デビューの内海選手は良いキックを見せました

男女セブンズ代表はともにアジアシリーズの後、ワールドセブンズシリーズを控えています。その状況下で、ともに新しい選手が加わってアジアシリーズのラウンド1に挑んでいます。あと男子はヘッドコーチが梅田さんからサイモン・エイモーさんに変わりましたね。男子は韓国戦を見ましたが、前半は敵陣でプレーを続ける中で得点を奪えず、逆に韓国にワンチャンスでラインブレイクから独走を許し、追いかける展開になりましたが、後半にしっかり逆転しました。明日の準決勝ではもう少し得点力が見られると良いですね。

女子はタイ、カザフスタンとの試合を見ました。タイ戦では前半に3トライを奪うも、後半に2トライを奪われましたが、残り1分でボールを渡さず、相手の反則から最後は外にけり出して逃げ切りました。カザフスタン戦はG前の反則から相手のパワープレーで1トライを許すものの、素早いATで5トライを奪い快勝。代表デビュー戦になる保井選手、松永選手、内海選手を上手く出場させながら、これまでなかなか登録メンバー入り出来なかったアテザ選手が良いランニングを見せるなど、余裕を感じる1日目の戦いでした。明日の準決勝、決勝も勝ち上がる前提で、しっかり守る、しっかり得点するという自分たちの意図通りの戦いに期待ですね。

サクラフィフティーンはこの後イタリア戦、8強入りへのビッグチャレンジ

そしてW杯を戦う女子日本代表サクラフィフティーンはイタリア戦まで、今書いている時点でキックオフまで6時間切りました。目標としているベスト8進出に向けては、大変厳しい状況なのは前回のブログでも書きました。応援する側としては得点どうこうは気にせず、強敵イタリアに自分たちの戦いを貫いて勝つ瞬間を見たいです。上手くいかないことも出てくる中で、チームのまとまり、成長を感じさせる戦い、日本の女子ラグビーの集大成みたいなものを試合から感じたいですね。

https://twitter.com/JRFUMedia/status/1583224345572167680
イタリアと戦う先発メンバーは前回の米国戦と同様、リザーブ含めた23名の熱い戦いに期待

W杯3試合目となると、大会中の試合を見て、お互い分析もしっかりしているでしょう。イタリアはFW、BKともに日本を上回っている印象ですが、そこでベスト8進出に向けては米国戦の前半のように、いかにボールを持ってアタックするか。そしてどう得点に繋げるかに注目です。イタリアより先にゲームでインパクトを与えるプレーを見せ、試合の開始15分で流れを大きく掴まないと、ベスト8進出は難しいでしょう。勝利を目指して、頑張れサクラ!

https://twitter.com/WorldRugby_JP/status/1583775180953980928

W杯2021の展望とSDSはタイ遠征メンバー発表

ラグビーW杯2021は予選プールの2戦目が終了、全部で12試合が行われました。2勝したのはNZ、カナダ、イングランド、そして2敗はスコットランド、日本、南アフリカですね。土曜の米国戦のレポートはRUGBY JAPAN 365のサイトに掲載されていますので、こちらをどうぞ。RWC大会公式サイトの予選プール戦の結果はこちら。まず各プールの勝ち点を整理します。

(カッコ内の数字は勝ち点、±は得失点差)
Pool A 1位NZ(10、+68)、2位豪州(4、-22)、3位ウェールズ(4、-41)、4位スコットランド(2、-5)
Pool B 1位カナダ(10、+46)、2位イタリア(5、+2)、3位米国(5、+1)、4位日本(0、-49)
Pool C 1位イングランド(9、+71)、2位フランス(6、+29)、3位フィジー(4、-61)、4位南アフリカ(1、-39)

日本と同じ2敗でもスコットランド、南アフリカはともに3位のチームとの試合で接戦だったので、7点差以内の負けで勝ち点1が入っています。得失点差は世界ランクで格上のチームと戦った時の結果が大きく影響しているかと思います。前回2017年の時は全チームが予選3試合、トーナメント2試合を戦い順位を決めましたが、今回は予選プールの結果で勝ち点の高い8強が準々決勝トーナメントへ、8強に残れなかったチームは予選敗退で終了となります(詳しくはRWC大会公式サイトのこちら)。なので2戦を終えて勝ち点0の日本がベスト8進出を果たすには、イタリア相手に4トライを奪っての勝ち点5獲得が必要になるのですが、得失点差を考えると非常に厳しいです

例えば、日本がイタリアに24-0で勝ち、米国がカナダに0-24で負けだとすると勝ち点5で3チームが並びますがイタリア(-22)、米国(-23)、日本(-25)という並びで4位扱いになります。日曜に戦うイタリアはもし負けると、準々決勝でNZやイングランドと戦う可能性が出てくるでしょうし、これまでの2試合と同様にに厳しい戦いになります。それでも「最後まで成長し続ける」サクラフィフティーンなので、ベストの試合をしてくれると期待しましょう。

土曜の米国戦の試合映像も前半だけ見ましたが、ハーフタイムのスタッツを見るとテリトリーでは日本が74%、米国が26%でターンオーバーも日本が4回、米国が1回と上回っています。前半の米国はミスも目立ち、明らかに苦しい展開でしたが、それでも5点しか取れなかった。チャンスのラインアウトでもミスが出てしまった。昨年秋のヨーロッパ遠征からの課題ですね。それでもG前ラインアウトからの先制トライなどいい形も見えてきました。イタリア戦も世界を驚かせるようなプレー、そして選手の覚悟を感じさせる試合を見せてくれるでしょう。

https://twitter.com/JRFUMedia/status/1581795973478510592

SDSはメンバーを入れ替えて、タイでのシリーズ第1戦目に挑みます

そして国内ではサクラセブンズ候補選手(SDS)が日曜に国立でフィジー代表と戦い、見事に43-14で勝利(男子は負けてしまいました)。試合の映像は見れていませんが、フィジー代表はあまり気分が乗っていなかったのかな。もしかしたら主力はW杯メンバーに入っているのかもしれません。それでも平野選手のコメントはチームが自信を持ってるのを感じさせますね。

https://twitter.com/gorin/status/1581561451168137216
https://twitter.com/JRFUMedia/status/1581591347819352065
国立で女子ラグビーの試合が行われる機会は今後もそうないと思うので、選手には良い思い出にもなったはず

そしてJRFUのHPに今週末にタイで行われるアジアセブンズシリーズ第1戦に参加する遠征メンバー12名が発表されました、こちら先日のW杯で活躍したメンバーに加えて、国体でも活躍していたTKMの内海選手、三重PEARLSの末選手、保井選手らが代表メンバー入りしています。一方で外れたのは中村選手、大黒田選手、大竹選手、永田選手ですかね。アジアシリーズは3大会あるので、メンバーの入れ替えも都度あるかもしれません。新しいメンバーが今のサクラセブンズに加わり、どれだけアクセントを加えられるか、楽しみですね。アジアのチーム相手に、常に自分たちのスタイルで戦い続ける。ここに注目しています。

サクラセブンズの試合予定、ワールドシリーズへの準備も始まっています
https://twitter.com/JRFUMedia/status/1581951767478095872

今週末は15人制も7人制も試合が行われるので、極力見れればと思います。そして再来週は国立で日本代表とNZ代表All Blacksとのテストマッチが行われます。頑張ろう日本!頑張れサクラ!!