栃木で開催されている国体、前回は2019年でしたか、女子セブンズ競技は開催県の茨城が優勝し、ラグビーウィークリーでも取り上げられたような気がします。それからコロナ禍で延期や中止があり、今回の大会。今日は雨の中、ネットで幾つかの試合を見ましたが、昨年の開催が中止になった三重県(PEARLS)が1年越しの初優勝を飾りました。
三重県は元日本代表の末選手、エースの保井選手、ベテランの片嶋選手らが中心となって、雨の中ミスの少ない、まとまりのあるチームだと感じました。改めて2日目の試合結果を見たら、1回戦の大阪戦が17-14の3点差ですが、準決勝、決勝としっかり調子を上げて快勝。W杯を控えた女子日本代表、サクラフィフティーンにも多くの選手を送り出した中での優勝、凄いですね。 三重PEARLSの選手、スタッフ、関係者の皆様、おめでとうございます。
そ して準優勝の神奈川は1回戦、準決勝と延長戦にもつれながらも勝ち上がってきました。 雨のコンディションの中、トライ後のキックが上手くいかなかったのもありますが、TKMの新原選手、鈴木選手、角川選手を中心に、そして関東学院六浦の選手は年上のお姉さん方を相手にもしつこくハードなDFを見せるなど、見どころのあるチームでした。そして開催県の栃木は3位決定戦で福岡に完封勝利しての3位。 茨城国体では茨域チームで大活躍した内海選手、元日本代表の小西選手ら國學院栃木OGを中心に戦い抜きました。栃木は少年男子が1回戦で今年の高校ラグビーをリードする報徳学園が主力の兵庫県に1点差で勝利し、準決勝に進出。青年男子もセブンズで5位入賞、開催県としてしっかり大会で活躍したと思います。 そういえば三重は成年男子がホンダヒートの選手の活躍で優勝したので、男女ともにあっぱれですね。
他のチームも結果はそれぞれ、チャレンジの多い2日間だったと思います。来年以降もこの時期(10月、それとも11月??)に女子の国際大会が行われる予定なので、代表選手が出場する可能性はあまり高くないのかもしれません。それでも代表入りを目指す選手、また若くてこれからの成長が楽しめる選手を見る機会、という意味で国体の開催は引き続き、楽しみだなと個人的には感じました。 神奈川の鈴木彩夏、栃木の内海春菜子辺りはすぐに代表入りして欲しい。
サクラ15はW杯に向けて調整中、国内の関心も高まってきたかな
日本協会HPには、W杯に向けたサクラ15の遠征レポートが更新されています、こちら 。試合ジャージを着てのフォトセッションの様子もありますね。それぞれの個性が見える、かもしれません。今週に入って、女子日本代表に関する記事(レスリーHC含め)もたくさん見られるようになったと感じます。 私も先日、ananの記事をさっと読みましたし、新聞などでも小さな記事などSNSで見かけますね。J SPORTSさんのサイトでもラグビーW杯について上手にまとめられているようです、こちら(5ページありますが、途中までしか読んでいません) 。
4年に一度のW杯が近づき、期待と共に多くの記事が見受けられるのは本当にありがたい。 その一方で、期待が高まりすぎるのはちょっと怖いなと、私は正直感じてしまいます。このブログ、SNSをフォローしていない選手も見たりしたと聞いたこともありますし、この前も知り合いの方からブログを読みました、とのメッセージを頂きました。大会を前に気持ちを高めていく時期に、水を差しますがちょっと私が今感じている本音の部分を書きますね。きっと良く思わない方もいると思います。いまそう感じたら、たぶんこの先は読まなくて良いです(苦笑)
まずレスリーHCについて、あくまで個人的にはですが、あまり評価していません。 先ほど紹介したリンクにある記事の通り、多くの選手から尊敬を集めていると思いますし、合宿以外のアクション含め、良いチーム作りをしてきていますし、レスリーHCの縁やきっかけで海外に挑戦できた選手も多いと思います。一方で候補選手の選考や、試合のメンバーなどで、「うーん」とか「何でだ?」と感じることが結構ありました(もちろん誰もが100%満足、納得することなどないでしょうが・・・)。エディーさんと比較するのは、ちょっと違うかなと。
そしてこのW杯に向けて準備をしてきた女子日本代表、前回の大会からフィジカル、スキル共に高めてきました。 特にFWの選手のサイズアップを見ると、本当に鍛えてきたんだなと感じます(もちろんBKの選手も鍛えてます)。何より、先日の南アフリカ、アイルランド、そしてNZとのテストマッチを組むなど、世界と戦う準備をしてきたなと。予選プールで戦うのは試合順にカナダ、米国、イタリア。どれも世界ランクでは日本より上、イタリアは前回W杯でも予選プールの後、トーナメント初戦で戦っていますね。 この時は完封負けでしたが、テストマッチが続くタフな試合経験の差が出たのかもしれません。
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2017年の9位以下トーナメント初戦では0-22で敗れました
予選プールからビッグチャレンジ、タフな戦いになります。その中で「常に成長し続ける」というコメントには期待です。懸念はW杯本番で初めて戦うカナダ、米国がどういう戦いをしてくるか。 カナダはレスリーHCの母国ですし、ランクは一番上でも実は戦いやすいのかもしれません。想定としてはFW,BKともに接点、フィジカル勝負で削りに来る、密集で反則を得たらキックで前進、ラインアウトモールで押し込んでくるでしょうし、エリア中盤でのハイパントや裏へのキックはあまりないんじゃないかと予想。 DFの接点でプレッシャーを受けるか、止めるか、勝敗の分かれ目はそこかなと。先日のNZ代表BlackFernsとの試合では、接点で食い込まれてオフロードを繋がれてはボールを繋がれましたので、そこは少し修正するかと思います。あとはアタック、テンポ良く球を捌き、DFを振り回していくので、BKがどれだけ頑張って前に出れるか、敵陣22mに入って のチャンスを一気に仕留められるかですね。 ラインアウトは毎試合、苦戦していますが、いざという時にスペシャルなサインを準備して、完璧に抜け出して相手を驚かすようなトライを取りたいですね。
いまNZにいるサクラの代表選手、そして惜しくも代表に選ばれなかったサクラの候補選手、本当に多くの選手が前回大会の悔しい結果から、このNZ大会に向けて頑張ってきました。目標はベスト8進出、それを考えると本当にタフな予選プールで何とか1勝、狙い目は米国か3年前の遠征で引き分けたイタリア(先日フランスに勝利して好調ですが)か。 そして得失点差を考えると、大量失点はNG。あとはそう考えるとアタックの時間、特に敵陣でのプレー時間をいかに増やしていくか。得点力の高いNZやイングランドと違うプールなのはプラスに捉えましょう。初戦のカナダ相手にどれだけDFでファイト出来るか、それで予選の戦い、雰囲気(相手国の対応含め)が大きく変わります。きっとサクラフィフティーンも相手を分析して、それぞれ対策を準備しているはずです。それを本番で100%出し切れば、結果はついてくるはず。
長くなりましたが、国内のラグビーが盛り上がり、サッカーW杯も開幕が近づく中で始まる女子ラグビーのW杯、少しでも国内に歓喜の話題を提供して欲しいと願っています。選手、スタッフの頑張りが報われて欲しい。頑張ろう、日本。頑張れ、サクラ!