週末のラグビー観戦@パロマ瑞穂

19日土曜にパロマ瑞穂ラグビー場で行われたリーグワンの入替戦第1節、三重ホンダヒートと豊田自動織機シャトルズ愛知の試合を観に行きましたが、そこで翌20日には関東大学ラグビー春季大会、早稲田大学と東海大学の試合が行われるのを知り、連日のラグビー観戦となりました。日曜の夜に帰宅するころにはぐったり、仮眠をとるはずが目覚めたら23時半でした。

まず土曜のリーグワン入替戦、Div.2のシャトルズ愛知のホームで迎えた第1節。試合前から応援サポーターのSKE48の子がフィールドに出てきたり、入場時は青いシャツを着たサポーターの花道を通り抜けるなど、プレーオフらしい演出でした。

天気にも恵まれてバックスタンドはお互いのサポーターのカラーがはっきり見えます

昇格を目指すシャトルズ愛知はホームで何とか勝利してアウェーの第2節に繋げたかったと思いますが、ゲームを振り返れば残留を目指すホンダヒートの強さを感じる試合でした。シャトルズがチャンスを作ってG前まで攻め込むも、インゴールノッコンもありなかなか得点に繋げられない中、ホンダヒートはスクラムからのサインプレーで抜け出したり、相手の反則からのラインアウトなどで作ったチャンスをしっかり得点に結びつけていました。何より昨年のW杯の怪我から復帰したアルゼンチン代表のパブロ・マテーラの存在感が半端なかったですね。

マテーラ選手は前半だけでハットトリックの活躍を見せましたが、トライ後の興奮した姿など入替戦という負けられない戦いでチームを鼓舞するリーダーシップを感じさせてくれました。それと10番の呉選手もキックで追加点を重ね、シャトルズは外国人選手のインパクトプレーなどで食い下がる場面はありましたが、予想以上に厳しい戦いで終盤に突き放されましたね。最終的なスコアはヒート57-39シャトルズになったので、ヒートはDiv.1残留に向けて大きく前進したといって良いでしょう。第2節は25日土曜に鈴鹿で行われます。

そして昨日日曜に行われた早稲田と東海の試合。天気は雨が降る予報でしたが、試合前から終わるまでパラパラと降ったり止んだりで、試合に大きな影響はなかったと思います。この試合の早稲田の登録メンバーに茗溪学園から3名も選ばれていたので、後輩がどんな活躍を見せるかも楽しみでした。

試合は早稲田のキックオフから始まりましたが、東海大のキックリターンから大きく展開するとそのまま大外にいた14番の選手が抜け出してノーホイッスルトライで先制。東海も攻め込んだ早稲田のノッコンからDFの裏へ蹴るとチェイスした14番の選手がインゴールに持ち込みトライし反撃。試合が進むにつれて東海はラックからFWに渡してコンタクトを重ねるアタック中心、早稲田はラックから同様にFWを当てた後、次のFWがショートパスを繋いで縦に抜け出したり、外に多くの選手が走り込むなどアタックのバリエーションが多かったです。東海はDFの対応が遅れて、前半だけで早稲田が40-12とリード、28点差もついてしまいました。

後半は反撃する東海がスクラムで早稲田の反則を誘うなど優位なプレーを軸に敵陣でプレーする時間帯が多かったです。G前のラインアウトモールをきっかけにトライを返しますが、チーム全体の運動量は早稲田が上回っていて、試合が進むにつれて早稲田も盛り返していましたね。最終的には後半も早稲田がリードを広げて59-26で勝利しました。JSPORTSのサイトにも試合のレポートがアップされました、こちら春シーズンも大学ラグビーは帝京大学の評判のよさが聞こえてきますが、実際どんな戦いになるかは注目ですね。

トライ後のキックのボールをキャッチしようとインゴールの芝生席に子供が集まっていました
早稲田、東海ともに14番の選手の快速が目立ちました

最後にサクラ15もサクラ7sも試合に向けて動きがいろいろと

https://twitter.com/JRFUMedia/status/1792405360659370180
22日に香港と、27日にカザフスタンとテストマッチを控えたサクラ15の遠征メンバー
https://twitter.com/SVNSSeries/status/1792249107261628737
31日から始まるマドリッド大会、日本はスペイン、中国、ポーランドと同組に

高校、大学それぞれの決勝戦を見て

この3連休、年末から始まった様々なスポーツの全国大会が決勝戦を迎えました。高校ラグビーは9日、そして大学ラグビーは11日に決勝戦が行われて、桐蔭学園が連覇、天理大学が初優勝を飾りました。

桐蔭学園は京都成章を相手に後半開始に突き放して32-15で勝利

https://www.youtube.com/watch?v=hZU0r38TTkI

京都成章は初めての決勝進出、粘り強いDFを武器に勝ちあがってきました(伝統のピラニアタックルというのは今年初めて聞きました)。一方、桐蔭学園は1回戦の茗溪学園戦から攻守にわたって強さを見せ付けて、後半に相手を圧倒して突き放し、どの試合もスコアは似たような展開で決勝戦まで余裕を感じる勝ちあがりでした。決勝戦は開始1分に京都成章がPGで先制、その後は桐蔭学園も自陣から攻めますが、これまでの試合で見られなかったミスが目立ち(開始10分でハンドリングエラーが4つだったかな)、序盤は拮抗した展開になりました。

京都成章も継続して攻め込みますが、桐蔭学園の連携の取れたDFにラインブレイクして追加点のチャンスを作れず。一方で桐蔭学園はタックル後にチャンスがあれば一気に圧力をかけてターンオーバーし、アタックでは左右にボールを動かして継続しながら、個人の1対1を突破して自陣からラインブレイクするなど、アタックでも優位に立ちます。G前まで攻め込むとスクラムからNo.8佐藤選手がアタックし、ラックからLO青木選手が持ち出して飛び込み逆転のトライ。この青木選手のトライは、密集脇のDFを良く見て内にステップを切って持ち込んだので思わず「上手い!」と声が出ました。桐蔭学園はこの後も攻め込んでPGを決めて10-3としますが、京都成章は後半のラストプレーでSH宮尾選手がラックから上手く仕掛けてラインブレイクするとそこから攻め込んでトライを奪い同点に追いつきました。

後半開始10分で15点を奪い勝負を決めた桐蔭学園の強さ

ハーフタイムのときに後半の開始に京都成章が先に得点を奪えたら競った展開に、桐蔭学園があっさりとトライを奪えたら突き放すだろうなと予想しましたが、まさにそのような展開となりました。桐蔭学園がアタックで敵陣22mに攻め込み、京都成章がボールを奪い返すもその後のアタックでパスミスでこぼれたボールを桐蔭学園の選手が拾って後半2分にトライ。その後のキックオフレシーブから、7点差の状況でまずはキックで進めるかと予想しました。しかし、桐蔭は自陣22mからアタックを継続すると、京都成章は止めきれずに攻め込まれて、最後はG前のラックからボールを受けたLO青木選手がオフロードで繋いで5分に追加のトライ。その次のキックオフからも攻め込んでPGを決めるとあっという間に15点差に。

そして後半18分にも追加のトライを奪い、京都成章の反撃を後半30分のトライのみに抑えて32-15で快勝しました。桐蔭学園のアタックは素晴らしかったですが、見ていて感じたのはDFの激しさと強さ。しっかり身体を当てるし、FWも良く走るのし、ラックでのブレイクダウンでは圧力をかけ、京都成章はアタックをしていてもチャンスを作れず、苦しい展開だったのではないでしょうか。また粘り強いDFも桐蔭学園の個々の選手の突破を許す場面が目立ち、まさに結晶でも横綱の強さを感じる桐蔭学園でした。

J Sportsのコラムで今年の花園を振り返っていたので紹介します ⇒ こちら。
また日本協会のHPで大会の優秀選手30名が発表されました ⇒ こちら。
今年は高校日本代表は結成されず…仕方ない状況ですが、本当に残念です。ただ高校生のレベルアップを感じる大会でした。W杯の日本代表の躍進の影響もありますね。

大学の決勝は天理大学が連覇を狙った早稲田大学を圧倒しました

https://www.youtube.com/watch?v=hjBytsMAb2Q

高校の決勝の振り返りが長くなってしまったので、大学の決勝は短めに。試合前は後半途中までは競った展開になるかと予想していましたが、前半を終えた時点で29-7と天理がリード。試合開始から接点の激しさは高校生とは比べられない強度でしたが、天理の選手が勝つ場面が多かったですね。早稲田の選手は接点でボールを奪われたり、ゲインを許す場面がありました。その中で試合の流れを作るHB陣のプレーに差がありました。天理は共に4年生のSH藤原、SO松永がアタックをリードしてBK陣がトライを重ねましたが、早稲田は2年生のSH小西が敵陣に攻め込んだチャンスにパスミスをしたり、SO吉村がキックオフで蹴ったボールが外に出たりしてまうなど、ミスが目立ちました。天理は後半開始5分にも早稲田ボールのG前スクラムを押し込んでインゴールにこぼれた球を素早く押さえて追加のトライを奪い、結局8本のトライを奪い圧倒。決勝戦での55点はこれまでの大会史上、最多得点だそうです。

早稲田も後半26分に自陣でのアタックから3番小林選手が上手くアングルを変えてラインブレイクすると、ステップで天理SH藤原選手をかわし、さらに相手BKをパスダミーで抜いて味方のトライを演出するなど、良いアタックを見せた場面もありました。しかし天理はラグビーの醍醐味でもあるコンタクトプレー、接点の部分で早稲田を上回り、注目の13番フィフィタ選手が期待通りにアタックでチャンスメイクして得点を重ねました。まさに漆黒のジャージはオールブラックスのような戦いで見事、初優勝しました。

高校も大学も例年以上に見応えのある戦いでした。新型コロナの影響で春から苦しいシーズン当初でしたが、これだけ素晴らしいラグビーを見せてくれるのは驚きでした。まさに感染防止に努めた大会運営側、苦しいシーズンでも見事な成長を見せたチームの選手、スタッフに感謝しかありません。今週末から始まるトップリーグでも、素晴らしいラグビーを見せて、日本のスポーツ界を盛り上げたいですね。

大学対抗戦A開幕、秩父宮観戦レポート

10月に入り、いよいよ大学ラグビーが開幕。今日は対抗戦Aとリーグ戦1部、合わせて4試合が行われました。そして秩父宮ラグビー場もスーパーラグビー以来の試合ですかね。数少ない有料で観戦可能な機会なので観戦してきました。

体温チェックを行い入場、スタンドの座席は隣の観客との間隔をあけて観戦。対戦チームの部員はメインスタンドではなく、インゴールの立見席でした。

筑波と慶應義塾の試合は予想通りの好ゲーム、筑波の3トライはどれも見事でした

https://www.youtube.com/watch?v=o0hnC-1sonw
JSPORTSさんのハイライト、鮮やかに3トライを奪った筑波が慶應義塾に快勝

どの会場よりも早い11:30KOのまさに開幕戦、今後の戦いも考えると両チームはこの試合での負けが上位争いに加われるかどうかの試金石と言えるでしょうか。開始早々、筑波のキック処理のミスから攻め込むとラックサイドを攻め続けて先制トライ(この後のキックをポストに当てて外したのは残念)。その後はお互い裏へのキックを中心にエリア中盤を行ったりきたり。その中で慶應は素早いラインアウトから良いアタックを見せるも、僅かなハンドリングエラーが目立ちました。

筑波は敵陣でのラインアウトから順目にアタックして、FWを当ててから素早く逆目に折り返してSH鈴村選手がループを挟んで抜け出したところに11番仁熊選手が走り込んでポスト下にトライし逆転。振り返るとこれは試合の流れを掴んだトライだったと思います。その後は両チームともしっかりとしたDFを見せて、ボールキャリアーにしっかり身体を当てて倒した場面では、2人目が素早く絡んで反則を奪うシーンが目立ちました。

ハーフタイムを挟んでどう修正してくるかと思いましたが、結果的には筑波がよい修正を見せました。スクラムでも粘り、キックのエリア争いでも上手くプレッシャーをかけていました。中盤でのアタックから急遽スタメンに入ったFB植村が素晴らしいランで裏に抜け出して2トライを奪い、その後も敵陣でのアタックでPG2本を追加して30点を奪いました。慶應はラストプレーで得点差を縮めるも30-19で筑波が快勝。慶應は接点で負けている印象はなかったですが、ハンドリングエラーの多さが目立ちました。ただ後半に足がつる選手が目立った筑波に比べると、慶應はしっかり走っていた印象です。

筑波は今年も粘り強いDFを見せていました。反則もほとんどなく、慶應にクリーンなラインブレイクを許したのは最後のトライの場面だけだったと思います。

個人的に筑波で目立ったのは13番谷山選手、福岡高校の出身で2年前のU17日本代表にはFLで選ばれていました。この試合ではボールを持つと倒れずにずらして上手く前に出たり、ハイパントをチェイスしてジャンピングキャッチしてチャンスを拡げたり、観客を驚かせていました。2トライを奪いMOMを獲得したFB植村選手については、私と同じ地元がつくば市、小学生の頃から知っています。茗溪の時も素晴らしいランニングを見せてくれたので、今日の活躍は驚きと言うよりもよくやった、と言う感じです。ナイス陽彦!! ヤフーで見かけた毎日新聞のレビュー記事はこちら

早稲田と青山学院の試合は、後半の途中まで青山学院の粘りが目立ちました

https://www.youtube.com/watch?v=puU8l4xdj0w
早稲田が大勝するかと予想していましたが、青山学院は接点でしっかりファイトして早稲田のノッコンを何度も誘い、後半16分にはPGを決めて5点差に迫るなど粘りを見せました。

昨年度はライバル明治に勝利して日本一になった早稲田、青山学院には過去2シーズンとも完封で大勝していました。今年も大勝するかと思っていましたが、始まってみると最初のアタックでノットリリースをとられる等、青山学院の動きが非常によかったです。早稲田は青山学院のタックルを受けてボールをこぼす場面があったり、敵陣でのアタックでパスをインターセプトをされてトライを奪われるなど、前半を終えて19-10と9点差のリード。

後半も早稲田がトライを奪って点差を拡げれば、青山学院はエリア中盤で早稲田のパスミスからのこぼれ球を蹴り込んで自ら拾ってチャンスに繋げてトライを奪うなど、中盤までは競った展開に持ち込みました。早稲田はラックを作った際に、オーバーに入った選手が反則を取られるのが目立ったり、なかなかやりたい形を作れなかった印象です。途中でアタックを上手く修正したのか、その後は敵陣に攻め込むと外への素早い展開など3トライを奪って、最後は47-21という点差でした。

青山学院はDFの場面でバックローの選手が素早く間合いを詰めて相手を倒すタックルを見せるなど、この試合に向けて特に接点でのファイトで戦えるよう、鍛えてきたのを感じさせる戦いでした。一方で早稲田は少し残念な印象もありますが、昨年に活躍した4年生が卒業して抜けたり、BKの河瀬選手や長田選手がこの試合は不在だったので、まだまだこれからと言ったところです。「今年の早稲田はダメそうだね」なんてコメントもSNSで見かけましたが、そんなことはないだろうと(苦笑) スタッフ陣はこの試合からいかに修正して成長に繋げるか、シーズン開幕したばかりですから、長い視野で考えているはずです。

試合レポートが長くなってしまいましたが、他の試合ではリーグ戦で専修大学が大東文化大学を破りました。監督の村田さんは戸塚にいた頃にお世話になった方なので、嬉しいですね。帝京大学も日本体育大学を相手に98点(トライ後のキックは全て成功)を奪うなど楽しみですね。

https://www.youtube.com/watch?v=LHKnJI2boRU

トップリーグは来年1月に開幕ですし、今年の秋は大学ラグビーと高校ラグビーでしっかり盛り上げて欲しいですね。そしてコロナの感染拡大防止に取り組む協会の皆さま、選手スタッフの皆さまに感謝して楽しんでいこうと思います。

9月になり徐々に試合が増えてきました

先週から不安定な天気が続いていますが、ここ何日かは涼しくなってきました。9月の中旬になり、このまま秋を迎えそうな感じです。新型コロナも新規の感染者が減り始めて、徐々にスポーツの賑わいも戻りつつある中、女子の試合も行われつつあります。

先週12日には厚木市でキャピタルウィメンズセブンズ大会が雨の中、行われました。大友信彦さんが現地で取材し、記事にまとめてくれました。いつもありがとうございます。リンクはこちら⇒キャピタルウィメンズセブンズ大会フォトレポート。大会は湘南ベルセブン、ブレイブルーヴ、世田谷レディース、YOKOHAMA TKMの4チームが参加、TKMが優勝しました。大会で活躍した選手で選ぶベスト7もログインが必要な有料記事ですが、記事になっていました東京中日スポーツでもサクラセブンズの鈴木彩夏選手にフォーカスを当てた記事がUPされていましたこちら

サクラセブンズ候補選手の熊谷合宿もまだ全員ではありませんが、HPのメンバーを見る限り2グループに分かれて召集をかけているみたいです。日本協会HPにある今日14日から参加しているメンバーはこちら東京フェニックスの岡田はるな、原わか花の2人も久しぶりの参加ですね。

ユース世代では10月に行われる予定の全国U18女子セブンズ大会に向けた関東大会の予選が来週22日に行われる予定です。どうやら感染防止のため、チーム関係者のみで保護者の観戦はNGになるとか。男子の花園予選もSNSで大会組合せが発表されると共に、無観客試合で行われると発表されていますが、共に残念ですね・・・観客はマスク着用で距離を開けて観戦すれば、クラスターみたいなことは起きないと思うのですが、運営する側が決断するのは難しいのかなとも思います。このまま新型コロナが縮小していって、冬の大会は観戦可能になって欲しいと願います。

国内では他に大学生のカテゴリーでも、関東の対抗戦Aとリーグ戦1部の試合日程が発表されて、先週末も練習試合がいくつか行われた記事を見ました。協会サイドは色々対応に追われているかと思いますが、10月からいよいよ本格的な再開になりそうです。

国外を見ると、NZでは州代表の選手権大会が始まり、女子の大会も行われています。

動画は先週末に行われたオークランドとノースランドの試合のハイライト。大接戦のなかで2:50過ぎのトライは見事でしたが、トライでいいのかな、外に出ていないのかな、とも思いました。

新型コロナの影響で東京五輪は延期になり、世界各地ではまだ感染拡大が続いている国もある中、少しずつ試合が行われるようになりました。国内でも秋からは女子の15人制の関東大会が行われるよう、準備を進めていければと思います。

とりあえずラグビーがまた見れることが嬉しいこの頃です。この自粛期間中にトレーニングに励んだ選手の思い切ったプレーをまた見れるのを楽しみに過ごします。

昨年のユニバーシアード決勝を改めて振り返る

5月も終わりですね。先日、緊急事態宣言も解除されてまだ油断はできないものの、徐々に日常が戻りつつあります。スポーツ界も宣言前のように戻るのは時間がかかりますが、しっかり対策をとって、徐々に本格的な活動再開に向けて歩んでいきたいです。

男女両方で金メダルを獲得したユニバーシアード日本代表、表彰式後の集合写真

JSPORTSでユニバーシアードの男女決勝をヘッドコーチとキャプテンと共に振り返る番組が放送されたので、オンデマンドで見てみました。昨年の開催地はナポリ、かなりの猛暑だったとか。女子決勝は稲田仁ヘッドコーチと平野優芽キャプテンがリモートで収録に参加、解説していました。

https://www.youtube.com/watch?v=wjaHP3mCzcw
ユニバーシアードの準決勝のロシア戦、決勝のフランス戦はこちらで見れるようです

稲田ヘッドコーチ、平野キャプテン、二人とも昨年の大会だったこともあってか終始リラックスしていて、時には少し笑いも聞こえる解説でした。得失点の場面でもわかりやすい解説でした。先制トライされた場面は、平野「まず1対1のノミネートがずれてしまった、最後は私のミス」と振り返り、稲田HC「先制トライを取られた後は、主導権を握って戦えてる」とのこと。主導権を握れるかはプレッシャーと向き合う上でも重要ですね。他にも当時のチーム状況や仲の良さが伝わる解説で楽しませてもらいました。

試合の内容については以前のブログでも書いていました。勝つべくして勝った良い試合でしたね。改めて日本が勝つために強みにしていきたいと感じたのは「粘り強くしっかり守る、KOリスタートを獲得する」の2点でした。守るというのは相手のトライを3トライ以下に抑えるか、KOリスタートは例えばマイボールを50%獲得、レシーブは80%キープといった指標を作るですかね(おそらくチーム内ではあるとは思います)。これがワールドシリーズの強豪国相手にどれだけ出来るか。KOのところはサイズでは劣勢になりがちなので、高いボールを蹴って相手に競りにいけるか、ここはキックスキルを高めて強みにしていきたいです。

今年2月に行われたシドニー大会の予選ロシア戦を振り返ってみました

ワールドシリーズ、シドニー大会の予選でのロシア戦、最後に独走を許して悔しい逆転負け

シドニー大会の試合がYoutubeにあったので、先ほどの強みにしたい点に注目しながら見てみました。前半開始からはロシアの接点の強さにプレッシャーを受けながらも、何とかボールをキープしてアタックする時間が多かったです。前半残り1分を切って、相手にポスト下に先制トライを奪われましたが、粘り強く守れていました。後半開始のKOリスタートを再獲得して同点に追いつくと、次のKOリスタートでも相手のノッコンを誘いました。その後も粘り強い守りで相手のハンドリングエラーを誘い、後半残り2分を切って逆転トライ。しかしその後のKOリスタートはクリーンキャッチされてしまい、最後はDFで粘れず中央から外に走れて捕まえられず、そのままポスト下にトライされて14-12、悔しい負けでした。

前回のブログでも触れましたが勝負どころでのプレーの質を高く保つ、というところで最後の1分、少しだけ足りなかったですね。そして守る時間が多く、敵陣で攻める時間が少なかった結果、2トライしか奪えず、得点でリードできない時間帯が続きプレッシャーがかかったかもしれません。試合を見る限り、日本の選手のほうがよく動けていましたが、最後にスピード勝負で負けたのが残念。

東京五輪までまだ1年以上ある中で、選手のセレクション含めてどう準備していくか。夏には活動が再開されると思いますが、まずは個々の選手の成長に期待しています!