まずは前回のブログでも書いていたクボタと三菱重工の試合の観戦レポートがクボタのHPに掲載されていたので、リンクはこちら。
そして日曜深夜に行われたユニバーシアードで男女日本代表が共に金メダルを獲得、そして本日、日本協会から東京オリンピックに向けた「第1次オリンピックスコッド」と「トレーニングスコッド」の発表がありました。会見とスコッドのメンバーについてRugbyRepublicの記事はこちら。
まずはユニバ、男女共にチームの完成度が他の国よりも高かった日本
Youtubeに決勝のハイライトがアップされていますが、男子も女子もボールを動かし続けるアタックで相手のDFを翻弄、DFでもしっかり連携して守り、相手のミスを誘ったり、ジャッカルして反則を誘ったりしていました。個々の強さ、速さが勝負を決めるセブンズですが、そこにチームの戦略、戦術をしっかり落とし込んで、チーム一丸となって戦った日本は金メダルにふさわしいチームでした。
セブンズの経験値が高かった日本、女子は太陽生命WSSが実践の場に
最終日の準決勝、決勝はLIVE中継があったので見てみましたが、日本は男女ともに相手よりもセブンズ慣れしていました。男女共にアタックで孤立する場面はほぼなくフォローがしっかりついて、倒れる前に繋いでラックにせずにボールを動かしていこうという意図が見ながらわかりました。男子は準決勝のロシア戦、自陣G前でのDFでもタックルミスはほとんどなく、相手のミスも誘って前半を我慢するとハーフタイムの時点でロシアの選手はバテバテ、後半は2トライを奪っての完封勝利。決勝の南アフリカ戦も相手にリードを許すことなく、南アの2トライは共にDFの裏のスペースにキックを蹴ってスピードのある選手がトライを奪ったものの、DFは崩されませんでした。
女子は春になってSDSの召集は何回かありましたが、チームの本格的な指導は6月に入ってから。北海道のピリカモシリ7sの前に合宿を行い、大会で実戦を積んで、チーム作りを進めてきました。最終日は準決勝でロシア相手に、決勝では予選ではノータイムからトライを奪って勝利したフランス相手に、共に5トライを奪う圧勝で、暑さ関係なし、文句なしの強さを見せました。
ユニバーシアードという学生カテゴリーでは、大学ラグビーがさかんな日本は世界のトップレベルかもしれません。男女共に中学や高校でユースアカデミーに選出された選手が多く選ばれていたと思います。男子だと東芝の桑山選手や関東学院大学の川崎選手ですかね。女子だとすでにトップのフル代表を経験している選手が半数以上でした。協会HPにある選手団の名簿はこちら。
そんな中、女子に限って言えば2014年から始まった太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ、今年で6年目を迎えましたが、ここで実戦経験を積んだ選手が多くいますね。例えば原わか花、黒木理帆は石見智翠館高校のときから大学生、社会人を相手に必死に喰らいつくかのように戦っていました。堤ほの花、永田花菜、長田いろはも高校は九州ですが当時からチャレンジチームの一員として参戦し、活躍していました。そういった実戦での経験値は、ユニバーシアードという大会では他の国に比べて明らかにアドバンテージがあったでしょう。勝負どころをわかっているというか、太陽生命WSSで見せている普段の実力をしっかり出して勝つべくして勝ったという印象ですね。
ユニバーシアードで金メダルを獲得したとはいえ、男女共に次のワールドセブンズシリーズにはコアチームとして参戦出来ない状況です。それでも今回、こうしてよい結果を出せたことは今までのセブンズ強化のシステムによるものが大きいです。個々がしっかり戦い、相手をしっかり分析し、自分たちのペースを掴めれば、どんな国にもしっかり勝てる。そんなことを再確認できたような大会でした。ワールドシリーズに向けては、個々が更に強く速くなることがまず前提でしょうね。強豪国に限らずどの国もメンバーをある程度固定して年間計画で強化を進めていると思います。
ユニバーシアードのように圧倒できないのが、世界の強豪国が集まるワールド7sシリーズです。そして来年の東京オリンピックに向けて、強化スケジュールも本日発表されましたが、どうチャレンジしていくか。期待していきましょう。
個人的には女子は代表選手を中心としたSDSでチャレンジチームとして来年の太陽生命WSSに参戦、オリンピックに向けて国内の競合と競い合って(もちろん圧勝して)、準備していくのもありだとは思いますが・・・協会はどう強化するのか注目。
オーストラリアに遠征中のサクラフィフティーンは13日にテストマッチ初戦
最後になかなか情報は拾えませんが、15人制のサクラフィフティーンも13日の豪州とのテストマッチに向けて準備中です。選手が入れ替わってどんな先発メンバーになるのかわかりませんが、フィジカルに優れたオーストラリア相手に、どんな戦い方をして、どう挑むのか。注目しています。頑張れニッポン!頑張れサクラ!!