GWも明日6日を残すのみですが、政府の緊急事態宣言が延長されて、引き続き在宅勤務が続きそうな感じです。数ヶ月前は先週末に太陽生命WSS東京大会が行われる予定でしたが、それも中止になってしまいました。5月もスポーツの開催は大変厳しそうです。早くて6月から学校が再開すればよいのですが・・・後はこれから経済的に苦しくなる人が増えると思います。そろそろ世の中を明るくするような話題が出て欲しいと願っています。
太陽生命WSSの大会方式を自分なりに考えてみた
今年の太陽生命WSS、ならびにリージョナル7sと入替戦が全て中止になり、今回は昇格、降格がありません。代わりになるような大会、例えば昨年は9月に大学生の全国選手権が立正大学で行われましたが、今年はそれもどうなるかわかりませんね。それでも女子ラグビーの強化に大きく貢献した太陽生命WSS、今後の更なる強化、普及に繋げるにはどういう大会にしたら良いのか、考えてみました。
見直す前提として、大会がより盛り上がるのと、それが競技力の向上に繋がるもので考えてみました。それで去年の大会の結果を見て考えたのが
・参加チームを12から2チーム増やして14チームで編成
・14チームを上位8チームのAリーグ、下位6チームのBリーグに分ける
・大会の成績でAリーグとBリーグの自動入れ替えを実施
になります。
まず2019年の太陽生命WSSの総合順位を振り返ってみた
まず日本協会のHPにある2019年度の年間総合順位を見てみました(括弧内の数字は総合ポイント)。優勝ながとBA(69)、準優勝アルカス熊谷(63)、3位三重パールズ(61)、この3チームが60ポイント以上。4位のフェニックス(49)から7位の日体大女子(39)までが10ポイントの間に入っていて。8位のPTS(27)は7位と12ポイントも離れて、入替戦に回った追手門学院(16.5)が10位ですね。降格した横河武蔵野(9.5)は8強に残れずでした。チャレンジチームにいたっては3大会で12位、おそらく1勝も出来なかったはず。
2017年と2018年度は私も千葉ペガサスの監督として戦いましたが、そのときの入替戦への目安が総合20ポイント(4大会で全て9位の場合、4P×4で16P)で、まずは予選プールを勝ち抜いて8強が残るカップトーナメントに進出出来るかが大事です。ワールドウィメンズセブンズシリーズでなかなかカップ戦に進出できないサクラセブンズも似たような立場ですね。総合ポイントを見る限り、優勝を争う上位3チームが抜けていて、上位進出を目指す5,6チームと入替戦回避を目指す3,4チーム(チャレンジチームは降格がありませんが含んでいます)。
接戦を増やすためのリーグ分けと普及に繋げるための2チーム追加
で自分なりに考えたのが、まず競技力向上に繋げるためには接戦を増やすような仕組みづくり。そこで上位8チームをAリーグとして予選プールを4チームずつの2つに分けて、2日目のカップ戦は予選の順位に合わせてたすきがけで実施します。そして下位のBリーグですが4チームだと足りないので2チームを追加し、6チームで総当り(5試合)で行います。
追加の2チームですが、ワールドシリーズでは毎大会、1チームの招待参加があります。太陽生命WSSでも過去に招待チームの参加はありましたが、2017年からなくなりました(理由はよくわかりません、協会内で議論はあったとは思います)。なので大会毎に招待チームを選んで参加させることで、コアチーム以外への普及と強化に繋げられたら良いと考えました。招待チームは前年度のリージョナル7sの結果や地域性を見て選べば良いかと思います。例えば裾野大会に地元静岡のアザレアセブンを選ぶとかですね。
2018年の千葉ペガサスは4大会全てで8強に残れず、入替戦で横河武蔵野とPTSにそれぞれ負けてしまい降格。千葉ペガサスに勝利し、昇格を決めた横河武蔵野は2019年の4大会でいずれも8強に残れなかったように、上位と下位ではっきりと力の差がある現状は否めません(これはワールドシリーズも叱り)。なので下位でまとめて実力の差を少なくして総当り(例えば1日目に3試合、2日目に2試合)でBリーグの順位を決めます。ただAリーグとBリーグで総合ポイント争いでの優位不利は発生するので、それをなくすためにAリーグの下位2チームとBリーグの上位2チームを次の大会で入れ替えます。また大会での獲得ポイントですがAリーグの7位とBリーグの1位、Aリーグの8位とBリーグの2位を同じポイントにするとか、もしくはA7位(8)、B1位(7)、A8位(6)、B2位(5)にするのもありでしょう。
下位チームも最初の大会はBリーグでも、実力があればAリーグに上がって戦うチャンスを得られますし、AリーグのチームもBリーグに降格すると次の大会の総合ポイントがぐっと減ってしまうので、絶対回避するために2日目の試合は緊張感が以前より増したものになるかと思います。招待チームはコアチーム入りを目指すなかで、実際に大会に参加することで感じられるメリットは大きいですし、それに伴ってリージョナル7sも例えば優勝チームを次のシリーズ大会に参加させるようにすれば盛り上がるでしょう。
14チームにすると大会の試合数やチームの負担はどうなるか考えてみた
参加チームを増やしたことで、運営やマッチオフィシャルの負担も増えますが、宿泊や交通費などの予算はおいておいて、とりあえず試合数を整理してみました。
・12チーム:予選全18試合、2日目カップ戦12試合、トロフィー4試合
・14チーム:Aリーグ2日間で24試合、Bリーグ総当り15試合の39試合
とトータルで5試合増えますが、AリーグとBリーグの試合を交互に挟むことでチームの試合間の時間は長くなる見込みです。
太陽生命WSSは1試合の運営時間を22分で回すので6試合で132分、仮に140分としましょう。14チームでAリーグ予選12試合、Bリーグの総当り9試合の計21試合を回そうとした場合、第1試合を9:30開始として第7試合は11:50、第13試合は14:10、第19試合は16:30で、17:30過ぎには初日が終わります。2日目は全18試合で9:30開始であれば16:30には終了します。ただインターバルの時間を入れるのがスケジュール的には難しいですね(苦笑)
という感じで本当に個人的な考えですが、この大会方式になればもっと女子ラグビー全体の強化、普及に繋がるかと思います。チーム数も福岡に日本経済大学やナナイロプリズムなどの新たな女子チームが立ち上がっています。これから5年、10年先も太陽生命WSSが続くのかはわかりませんが、国内での大会実施を通じて、強化と普及の仕組みを上手く構成して欲しいなと思います。次回は代表強化についても考えを整理して、伝えていこうと思います。