第1回タグラグビードリームマッチ2019、秩父宮で開催

24日の日曜に秩父宮ラグビー場でタグラグビーの大会が行われました。主催が株式会社ジュピターテレコム(J:COM)、KDDI株式会社と協力して運営されていました。KDDIのニュースリリースのリンクはこちら

開会式、小学生16チームにエキシビションマッチに様々なカテゴリーから招待された大会推薦4チームが参加、素晴らしい天気に恵まれました

動画を撮影し、AIによるコーチングを体験するブースのお手伝い

私が参加したのはタグラグビーではなく、メインスタンド下に設置されたAIコーチングのブースのお手伝いでした。知り合いから紹介を受けて、当日の数週間前にお会いして準備からお手伝いしてきました。当日、体験に来てくれた方がどういう感想を持ってくれるのか、非常に興味深々でした。

開会前の準備中、秩父宮ラグビー場の正面階段を上ったところにこのようにブースを設置しました

AIコーチングがどういうものか説明すると
1.タブレットの前に立って、カメラに自分を認識させる
2.パスされたボールをキャッチする動画を撮影
3.次に相手にパスをする動画を撮影
4.AIが骨格の動きを見て各50点で100点満点で判定
5.自分のフォームをスロー再生でチェック、AIからフィードバック

この流れで時間的にはスムーズに進めば1分弱で終わります。

まだ開発の初期段階であり、まずは初心者向けにということで開会式の直後に選手の保護者のお母さんたちからスタート。非常に面白がっていて、次に試合の合間の小学生たちがどんどん試しに来てくれました。簡単に100点は出ないのもあり、体験した選手の感想は非常に良かったです。ただまだ開発途中なのもあり、キャッチとパスの動画の認識に失敗が続いたり、細かい修正点も色々とありました。例えばパスを胸でキャッチしても50点満点になる時がありました。

開発に携わった方の話だと、小さい子供相手でテストをしたことがなく、もしかしたら骨格の動きを上手く認識できない可能性があるそうです。ただ指の開きなども認識するコメントも出たりして、正直驚きました。カメラの精度が上がればもっと素早い動きなどにも対応できると伺ったので、キックやスローイングなど起点が決まったスキルのチェックに有効かもしれません。ただAIコーチングからのコメントを選手が素直に受け止められるかどうか、というのはありますね。今後どう改善、応用されていくのかが楽しみです。

隣のブースでは、選手にウェアラブルセンサーをつけてリアルタイムでデータを見ながら観戦できる取り組みをしていました

細かい説明は最初のリンクを見て欲しいのですが、技術の発展と競技力の普及、強化がどう進化するか楽しみです。

なおあまりタグラグビーの試合自体は見れなかったのですが、パナソニックワイルドナイツや東海大学相手に思いっきりチャレンジし、延長戦で負けて悔しがる小学生を見て、大きな可能性を感じました。子供の素直さ、本気のチャレンジ、素晴らしい。

第2回東日本U18女子セブンズ大会は関東学院六浦が優勝

同日に府中で行われた大会、1位リーグで2勝したのは関東学院六浦、BRAVE LOUVE、國學院栃木を相手に共に後半ラストプレーで勝利を決めるさよならトライを決めたそうです。当日の様子はWebマガジンのRUGBY JAPAN 365で大友信彦さんが記事にしています

参加した選手、レフリーが集まっての記念写真、2日間お疲れ様でした

関東学院六浦の監督である梅原先生は私と同い年、六浦の選手は昨年夏に菅平合宿で戦ったり、グランドで会えばよく話す子もいたり、よく知っているので2日目にどのような戦いをするか注目していましたが、大活躍でしたね。個人的な印象はひたむきなラグビーですが、DFの接点ではしっかり体を当ててキャリアーにプレッシャーをかける、DFのギャップにショートで走り込んですれ違いで抜くようなプレーもあり、チームでしっかり練習を積み重ねているチームだなと思います。

セブンズは番狂わせが多いのが特徴でもあり、面白さでもあります。当日の試合は見ていませんが、きっと六浦のほうが練習してきたことをグランドで出せたことが結果に繋がったのだと思います。来月の下旬に福岡県で行われるサニックスユースでもきっと六浦らしいラグビーを見せて、国内外の強豪と良い戦いをしてくれるでしょう!

今週末からは高校男子の全国選抜大会も始まります。ユース世代の溌剌としたプレーを楽しませてもらいます!!

ルーパス/ルーヴカップ東日本U18女子セブンズ大会初日など

一昨日、昨日と暖かかった関東地方ですが、天気予報の通り今日は一気に冷え込んで寒い1日でした。東芝府中のラグビー場で行われた高校生の大会を見に行ってきました。

開会式、昨年に続き9チームが参加しましたが、福島県からの参加もあり、ユース世代の女子ラグビーの普及は進んで、プレー人口は増えているのを実感しました

初日の予選は優勝候補の3チームが順当に勝ちあがりました

今回は大会公式サイトが作られていて、登録予定の選手なども見れます。保護者など観戦する側にはありがたいですね。

予選は3チームが3プールに分かれての総当りになり、9試合が行われました。その中で2勝をあげたのが昨年優勝のBRAVE LOUVE、國學院栃木、関東学院六浦の3チームでした。この3チームが明日同じプールで戦い、優勝したチームがGWに行われるサニックスワールドユース大会の女子セブンズの部に関東協会からの推薦チームとして出場します。この3チームは1月に行われた横浜市女子セブンズ大会でも上位に進出、BRAVE LOUVEは決勝で福岡レディースと接戦の末、準優勝でした。

関東協会のHPにある結果からキャプチャして貼り付けてみました、1位の3チームは2試合でのトライ数が15前後と快勝しています

今年も高校女子のレベルアップを実感、今後の活躍が期待されますね

私は寒さに負けてしまい、8試合目の途中で帰りました。昨年に比べると得点差が離れた試合が増えたかもしれませんが、昨年優勝したメンバーがほぼ残っているBRAVE LOUVE、部活動として普段から練習を重ねている國學院栃木、関東学院六浦の強さが目立ち、ほかの6チームは合同チームというのもあって、差が開いたのかも知れません。試合を見ていても戦略というか私たちはこうアタックする、というのが見えてきます。この3チームが争う明日の決勝リーグは熱戦になりますね。

個人的に活躍が目立った選手を何人かあげると、BRAVE LOUVEの司令塔で昨年の花園にも出場した安尾琴乃、群馬プライムスでカバーDFで相手の独走を止めてピンチを防いだ岡部ひかり、國學院栃木の快速ウイングでトライを量産した中平あみ、関東学院六浦のキッカーで狙いすましたキックが目立った中島涼香、栃木ストロベリーズで激しいタックルと攻守に運動量を見せ2月の関東大会でもMVPに選ばれた秋田若菜、こうやって書くと目立つ選手が増えましたね。

春にはまたコベルコカップに向けた15人制の練習会も行われると思いますが、セレクションを盛り上げてくれると思います!!

サクラセブンズはフランス遠征で勝てず、サンウルブズも勝てず

その他、日本協会のHPで女子SDSのフランス遠征レポートがUPされました。といっても試合結果のみで、アイルランド、スペインに破れ、イングランドには同点引き分け。久しぶりに強豪国と戦う機会だったと思いますが、追いつけませんね。香港での昇格決定戦まで2週間を切りましたが、圧勝して優勝しかないですね。

サンウルブズは来シーズンをもって、スーパーラグビーから除外されることが昨日、発表されました。今日のシンガポールでのライオンズ戦、2勝目を期待していましたが、24-37でライオンズに敗れてしまいました。試合は見ておらず得点の経過しかわかりませんが、後半の途中で突き放されてしまいますね。それでもメンバーの負傷や追加など難しい中で今年は大差で負けたりせずに良い試合を続けているので、応援しています。

明日は秩父宮ラグビー場で行われるタグラグビーのドリームマッチに行って来ます。3月も結局ラグビーで忙しいですね、嬉しい事です。

17日の女子東西対抗戦など

遅くなりましたが、17日の試合の観戦記になります。結果から言うと東軍が15トライの猛攻で85-0と大勝しました。公式結果のURLをリンク付けしています。

前半8トライ、後半7トライをそれぞれ奪い、西軍にはほぼトライチャンスを与えない完勝でした

ポッドの動きとチャンスに反応するコールを徹底してきた東軍のアタック

今回の東軍はアタック時のポッドにフォーカスしてきました。選手がポジションに応じてフィールドに幅広くポジショニングし、3人や4人のユニットを軸に球を素早く動かしてアタックし続けるイメージです。東軍は開始からFWの7番高崎選手、8番永井選手が自陣からラインブレイクして敵陣に入り、そこから外に展開して最初の10分で11番平野選手が3連続トライを奪い流れを掴みました。

ボールを持てば積極的に仕掛ける姿勢が目立った6番細川選手、FWのラインブレイクからBKがトライする場面が多かった東軍。写真は三重県ラグビーフットボール協会のFacebookから

西軍もアタックでFWが前に出ようと仕掛けますが、東軍FWのタックルが相手を仰向けに倒す場面もあったり、なかなかチャンスが作れません。東軍は10番山本選手が裏へのキックを上手く使い、敵陣でのプレー時間が多く、余裕を持って攻め続けるような展開でした。前半はその後もキャプテンを務めた小西選手が2トライ、15番鹿尾選手が自陣スクラムからDFを抜き去り65mの独走トライ、2番鈴木選手、12番小林選手がトライを奪って前半を44-0で終えました。

東軍の司令塔を務めた10番山本選手、よく見て周りの選手に指示を出し、ゲームをコントロールした。写真は三重県ラグビーフットボール協会のFacebookから。

東軍の目標の1つに「意図した攻撃でトライを奪う」というのがありました。これは攻め続けて結果的にトライを奪ったではなく、こういうアタックでDFを崩して最後はこうやってトライを取るというのを全員がイメージを共有して攻める、といった感じでしょうか。その中でチャンスと判断した時に「シャイン」というコールを出して、全員がスイッチを入れるのがありました。試合の合間にも「シャインに反応しよう」と声を掛け合っているのが聞こえました。

後半もメンバーの交代はありましたが、流れは東軍ペース。前半よりもアタックの狙いどころを理解して、意図したトライが増えた印象です。19番一戸選手、13番内海選手、22番大塚選手、WTBに入った7番高崎選手、17番藤本選手らがトライを重ねました。西軍も自陣から何とか継続してアタックするものの、チャンスを作れず。東軍のミスと反則から敵陣22mに入るも得点を奪えず。最後は東軍がG前でスクラムトライを奪い、88-0で終了しました。

23名全員がそれぞれの役割を果たして大勝した東軍、短い準備期間のなかでもチャレンジを重ねて野澤HCが掲げたテーマ「迫力ラグビー」を見せました。

日本代表候補が多く集まった選手を上手くまとめた野澤HCと大田尾コーチ

野澤HCが一緒やってみたかったと熱望して、初めて女子ラグビーを指導した大田尾アタックコーチ。「迫力ラグビー」をテーマに掲げて試合終了後は2人とも本当に満足そうでした

私は縁あって2日間の練習会と大会当日をサポートさせて頂きましたが、選手もスタッフもチャレンジを楽しんでいた様子でした。野澤HCからは「迫力ラグビー」をテーマに「Good to Great,関東から世界へ」「最後の1分まで成長し続ける」といったことを選手に伝えていました。 試合後には観戦していた女子日本代表のスタッフとも意見交換していました。野澤さんのFacebookに大会後のコメントがあったので、一部を載せます。

最後の1分まで成長する、という言葉の通り点差が離れても緩むことなく、力を出し切ってくれた選手達を誇りに思います。
そして、何と言っても相棒の大田尾竜彦!圧倒的な存在感でした。ラグビーの可能性を彼から教えてもらいました。彼が継続的に女子ラグビーに携わってくれるといいなー。プロの仕事を見せつけられましたよ

西軍は主力を担う三重PEARLSの選手を海外遠征で欠くなど、東軍と比べて準備含めて非常に難しかったのかと思います。今年は点差が離れましたが、選手の移動などもあるので来年はもっと激しい対抗戦になるのを期待しています。三重県協会のFacebookにUPされた試合のフォトアルバムのリンクも張りますね⇒こちら

フランス遠征中のサクラセブンズは強豪相手に厳しい戦い

フランスに遠征しているサクラセブンズは現地で行われている国際大会に参加しているようです。初日の結果が協会の合宿レポートにUPされていました。下記のスコアを見るとワールド7sシリーズのコアチームの強豪国とは力の差がありますね。
日本 10-35 カナダ
日本 0-49 オーストラリア
日本 0-49 フランス
日本 7-24 ロシア

来月上旬には香港で行われるコアチーム昇格決定戦に参戦するサクラセブンズ、組合せも発表されています。この遠征の結果に拘らず、香港では圧勝して優勝して欲しいですね

関東女子代表の練習会のサポート

先週末は土曜に流通経済大学、日曜に日本体育大学に赴いてサポートしてきました。もともとはどちらか1日見学させて欲しいと相談したら、練習相手が必要になり、2日間お手伝いとして参加になりました。

昨年に続き関東代表HCの野澤武史(ゴリ)さんと今回ATコーチを務めるヤマハ発動機ジュビロの大田尾さん、初日のミーティングからわくわくでした。

野澤HCとは5年前にNZのクライストチャーチでのコーチング研修に一緒に参加した時に知り合って、お会いする度に色々な話を聞いては学ばせて貰っています。関東女子代表には3年前からスタッフとして関わっています。そしてATコーチの大田尾さんとは初めてお会いしました⇒ヤマハ発動機ジュビロのHPの選手・スタッフ紹介はこちら。そしてヤマハのFWコーチの古川さんは、私が2013年にスリランカに派遣された時に一緒に活動した縁があって今回は楽しみにしていました。

関東女子代表は関東大会のパフォーマンスを見て選出

関東女子代表は17日に名古屋市の瑞穂ラグビー場で東西対抗戦を控えていますので選ばれた選手などまだ公開されていない情報や、戦術については触れません。ただ選ばれた23名から怪我などによる辞退もあり最終的に、優勝した日本体育大学から最多の9名、横河アルテミ、RKUグレースから5名、横浜TKMから3名、東京フェニックスから1名が選ばれました。選出された選手のほとんどが1月から3回、和歌山で行われた15人制合同合宿に参加した経験のあるメンバーになりました。

野澤HCから、初日の最初のミーティングでも「関東から世界へ」「この23名が日本代表に選ばれて世界と戦えるように」といった言葉があり、選手の意識、モチベーションもぐっと高まったと感じました。

厳しい目標設定にチャレンジした選手、学びの多いワクワクの2日間

2日目のミーティングで前日の映像を見て説明する大田尾コーチ、2日間でアタックのやり方について丁寧に選手に落とし込んで頂き、選手スタッフのワクワクを引き出しました

野澤HC、大田尾コーチを中心に2日間、計4回の練習のプランニングを行い、現場で若干の修正を加えていきました。合同チームとして限られた準備時間の中で、いかに17日の試合に選手23名のベストパフォーマンスを引き出していくか。参加した選手たちも毎回のミーティングからしっかりメモしたり、練習の前後でコーチ陣に質問したり、グランド内外で期待に応えようと頑張っていました。

今回、大田尾コーチのアタックプランを少しでもベストに近い形で実現するために、練習では予定を変更してアタック練習によりフォーカスしました。選手もポジション別に与えられた役割、決められたチームコール、アタックイメージを何度も確認し、土曜の集合から日曜の練習締めまでチャレンジし続けました。日曜の締めで、あるスタッフから「(選手から)○○○○コールが出たときのワクワク感が半端ないね」との言葉が出ましたが、選手スタッフ皆が本当にそう感じた2日間でした。

2日間、花粉はひどかったようですが雨にたたられることもなく、怪我もなく終えることが出来ました。選手によっては3日の小田原の試合から、和歌山の15人制合同合宿、そして明日から熊谷で行われるSDS合宿に参加する選手もいて、疲労を抱えたコンディションの選手もいたと思います。それでもこの2日間、所属チームよりも、もしかしたら15人制合同合宿よりも、たくさん学んで成長した選手が多くいてくれたらよいですね。

2015年にウズベキスタンでインド代表との試合直前、コーチとして初めてテストマッチを迎えた時の写真。ワクワクするような写真を探してたらPCにあったので、載せてみました。

日曜の瑞穂ラグビー場で行われる東西対抗戦には私も観戦に行く予定です。ワクワクするようなラグビーを見せてくれるのを楽しみにしています!!

3日の全国選手権一般の部

3日の小田原の前に、5日から8日まで和歌山で女子15人制合同合宿が行われていました。協会HPの合宿レポートはこちら。参加メンバーを見ると、前回は不参加だった三重パールズ、日体大から12名選ばれていますね。今回も高校生から社会人まで幅広く招集されていました。

協会HPのレポートから拝借、日本代表経験者はJAPANのジャージをそれ以外は所属チームのウェアなど着ています

7月に行われるオーストラリアとのテストマッチに向けて、準備時間は満足には取れません。4月からは太陽生命WSSが始まるでしょうし、7人制の活動とのバランスは相変わらず難しいですが、参加選手たちの奮闘はセレクションを難しくしているみたいですね。

全国選手権は今年も関東勢が全て勝つも、会長杯は大接戦に

3日は小田原も朝から雨の天候、その中で関東関西から合計6チームが参加し、全国選手権が行われました。まず3試合の試合結果はこちら。
5位決定戦 RKUラグビー龍ヶ崎GRACE  71-0 大阪九州選抜
3位決定戦 ARUKAS・八戸・Artemi-Stars 34-0 名古屋レディースRFC
会長杯   日本体育大学ラグビー部女子  8-7 Blue Peaglets

15人制でも優勝し、完全優勝を達成した今年の日体大女子。会長杯では接戦になるも山本、小林の裏へのキックを上手く使い、粘り強いDFで逃げ切った

先日のブログでは、関東の3チームが全て50点差以上で勝つと大胆に予想してみましたが、終わってみれば会長杯は8-7の大接戦。Blue Peagletsも残り少ない時間でのPGが決まっていたら逆転で勝っていたのかもしれません。3試合の合計で見ると関東勢113-7関西勢なので、力の差ははっきりとありますが関西勢も実力をつけてきていますね。春からは日体大を卒業してパールズに移る選手もいますし、来シーズンは関西勢の勝利に期待しています。

ラグビー専門WebマガジンRugbyJapan365でも会長杯の試合レポートを中心に当日の写真がたくさん掲載されているのでぜひ⇒「日体大が二連覇!7人制・15人制完全制覇を達成

日体大は雨でミスが目立つものの、トライは粘り強く継続したATから

知り合いから会長杯の試合映像を貰って見てみました。前半は両チームともボールを動かしてはノッコンでプレーが切れてしまう展開でそれが20分近く続いたような気がします。Blue PeagletsはFW周辺のDFの素早いセットからプレッシャーをかけていました。関東大会での日体大はそこからATを継続して、どこかで裏に抜け出してチャンスを作りトライを奪ってきましたが、この雨のコンディションの中で関東大会で見せたATの勢いは半減してしまっていました。

それでも試合を優位に進めて逃げ切ることが出来たのは、10番山本、12番小林、両選手の裏へのキックと相手に対してのDFがしっかりしていたのが1つです。2人のキックはほとんどエリアを優位に進めましたし、チェイスに走った両WTB高崎、名倉の頑張りは相手BKのカウンターの突破を許しませんでした。唯一のトライは後半にATを継続してG前に攻め込み、いったん奪われてキックで戻されるもそこからカウンターで粘り強く攻め込んで奪いました。パールズも相手の反則からG前に迫り、斎藤聖奈選手がトライを奪いましたが、G前まで攻め込んでのチャンスはこの場面くらいでした。

Blue Peagletsは後半に8番斎藤聖奈選手が追撃のトライ、写真はラグビーずきのせんしさんのTwitterから拝借

雨の状況で両チームの持ち味はもしかしたら発揮できなかったのかもしれません。それでもタックルやラックなどの接点での攻防、キックを使ったエリアの獲得など、女子のトップは毎年着実にレベルアップしています。個人的には、この強化をいかに国際試合での日本代表の勝利に繋げられるか、協会と代表側も協力して取り組んでいかなければなりません。

そして17日には名古屋市の瑞穂ラグビー場で、東西対抗戦が行われます。代表チームへのセレクションも兼ねると思うので、今シーズン最後の女子試合に期待しましょう!