3日の小田原の前に、5日から8日まで和歌山で女子15人制合同合宿が行われていました。協会HPの合宿レポートはこちら。参加メンバーを見ると、前回は不参加だった三重パールズ、日体大から12名選ばれていますね。今回も高校生から社会人まで幅広く招集されていました。
7月に行われるオーストラリアとのテストマッチに向けて、準備時間は満足には取れません。4月からは太陽生命WSSが始まるでしょうし、7人制の活動とのバランスは相変わらず難しいですが、参加選手たちの奮闘はセレクションを難しくしているみたいですね。
全国選手権は今年も関東勢が全て勝つも、会長杯は大接戦に
3日は小田原も朝から雨の天候、その中で関東関西から合計6チームが参加し、全国選手権が行われました。まず3試合の試合結果はこちら。
5位決定戦 RKUラグビー龍ヶ崎GRACE 71-0 大阪九州選抜
3位決定戦 ARUKAS・八戸・Artemi-Stars 34-0 名古屋レディースRFC
会長杯 日本体育大学ラグビー部女子 8-7 Blue Peaglets
先日のブログでは、関東の3チームが全て50点差以上で勝つと大胆に予想してみましたが、終わってみれば会長杯は8-7の大接戦。Blue Peagletsも残り少ない時間でのPGが決まっていたら逆転で勝っていたのかもしれません。3試合の合計で見ると関東勢113-7関西勢なので、力の差ははっきりとありますが関西勢も実力をつけてきていますね。春からは日体大を卒業してパールズに移る選手もいますし、来シーズンは関西勢の勝利に期待しています。
ラグビー専門WebマガジンRugbyJapan365でも会長杯の試合レポートを中心に当日の写真がたくさん掲載されているのでぜひ⇒「日体大が二連覇!7人制・15人制完全制覇を達成」
日体大は雨でミスが目立つものの、トライは粘り強く継続したATから
知り合いから会長杯の試合映像を貰って見てみました。前半は両チームともボールを動かしてはノッコンでプレーが切れてしまう展開でそれが20分近く続いたような気がします。Blue PeagletsはFW周辺のDFの素早いセットからプレッシャーをかけていました。関東大会での日体大はそこからATを継続して、どこかで裏に抜け出してチャンスを作りトライを奪ってきましたが、この雨のコンディションの中で関東大会で見せたATの勢いは半減してしまっていました。
それでも試合を優位に進めて逃げ切ることが出来たのは、10番山本、12番小林、両選手の裏へのキックと相手に対してのDFがしっかりしていたのが1つです。2人のキックはほとんどエリアを優位に進めましたし、チェイスに走った両WTB高崎、名倉の頑張りは相手BKのカウンターの突破を許しませんでした。唯一のトライは後半にATを継続してG前に攻め込み、いったん奪われてキックで戻されるもそこからカウンターで粘り強く攻め込んで奪いました。パールズも相手の反則からG前に迫り、斎藤聖奈選手がトライを奪いましたが、G前まで攻め込んでのチャンスはこの場面くらいでした。
雨の状況で両チームの持ち味はもしかしたら発揮できなかったのかもしれません。それでもタックルやラックなどの接点での攻防、キックを使ったエリアの獲得など、女子のトップは毎年着実にレベルアップしています。個人的には、この強化をいかに国際試合での日本代表の勝利に繋げられるか、協会と代表側も協力して取り組んでいかなければなりません。
そして17日には名古屋市の瑞穂ラグビー場で、東西対抗戦が行われます。代表チームへのセレクションも兼ねると思うので、今シーズン最後の女子試合に期待しましょう!