今週末は北九州で女子のワールドセブンズシリーズ北九州大会が行われますね。真価が問われます、サクラセブンズ。
土曜に行われる予選プール、日本はニュージーランド、フランス、ロシアと戦います。当然ですがどのチームも強敵ですね、正直組合せを見て良くないなと思いました。ともあれホーム日本でひたむきなプレー、サクラセブンズの強みというかスタイルを観客に見せてくれたらと期待しています。
試合予定は
第1戦 12:20 VSニュージーランド
第2戦 15:04 VSフランス
第3戦 17:48 VSロシア
予選で戦う2ヶ国を前回のシドニー大会の試合を見て分析してみました
そんな訳で対戦相手を改めてチェックしてみようと思い、Youtubeで見つけてきました。NZ女子代表BlackFernsはこれまでのシリーズ3大会全てで優勝、そして北九州では昨年も一昨年も優勝しています。まさに負けなしの強豪。フランスはシドニー大会で6位、シリーズ総合でも5位です。
試合映像を見始めて思ったのは、正直この前の香港の昇格大会とはレベルが違うなと。パスの長さと距離、選手のスピードと力強さ、世界の強豪は本当にレベルアップしています。フランスはKOからプレッシャーをかけてNZのミスを誘い敵陣22mでスクラムチャンスを作るも、捌く前に奪われて敵陣まで走られると大きく展開されてNZが先制トライを奪いました(5:00過ぎ)
NZのアタックの特徴はとにかくワイドに深くポジショニングして外のランナーにボールを運びます。そうしてDFを動かしてまずは外で勝負、途中で目の前のDFが動いてチャンスがあれば仕掛けたり、フォローに繋いで攻めます。外の強いランナーが走ることで目立ちますが、全員のパスのスキルが段違いですね。フランスのDFも早めにプレッシャーをかけますが、それが届かないところで回すので捕まえられない。前半の2トライ目(9:00過ぎ)、後半のチーム4トライ目はまさにその形がでましたね(16:00頃)
フランスは点差ではトライ数では1-5と完敗でしたが、サイズのある選手、パワーのある選手がチャンスを作っています。前半に奪った唯一のトライは、まず背が高く手足の長い2番の選手が外から内に切り込んでチャンスを作り、そこから外に素早く展開して、大きくてスピードのある3番の選手が1対1で外を抜いて50mを走りきったものです(7:00頃)。残念ながらそのあとのKOからのDFでその2番の選手がシンビンになり、その間に2トライを奪われてしまいました。
NZの強みはたくさんありますが、スキルとフィットネスの高さ。ミスが少なくKOでもしっかり再獲得を狙って高いボールを蹴り、数人でプレッシャーをかけてきます。まずはKOのボールを確保しないと試合にならないかもしれません。フランスはNZと比べるとパスもフィットネスも劣っているように見えます。この試合ではハンドリングエラーも目立ちますが、オフロードで繋いで前に出るプレーもありました。
日本は得点の取り合いではなく、ボールをキープして接戦に持ち込みたい
正直、シリーズのコアチームでもある海外の競合との力の差は思っているよりもあると思っています。その中で攻め勝つイメージはチームとしてもないでしょう。極端に言えば4トライ以上は奪えない、だから3トライで何とか勝つために相手を3トライ以下に抑えられるかどうか。そのためにはKOでしっかりボールを確保してマイボールの時間を増やす。アタックで無理なパスをせずハンドリングエラーを減らす。DFでは横と連携してしつこく我慢、たぶん相手がいるDFが一番難しいですね。
予選で2勝してのベスト8進出はかなり難しい。しかし東京五輪まで500日をきっている現在、現在の世界のトップとの立ち位置を掴むためにも、良い試合を期待しています!