OTOWAカップのベスト15を選んでみた

PR 峰(日体大)、加藤(アルテミ) 次点:柏木(フェニックス)
プロップについてはあまり悩みませんでしたが、2人とも3番右プロップです。ともに日本代表でも活躍する2人は関東大会でもボールキャリー、タックルと接点で活躍し、チームに勢いを与えていました。日体大の峰選手は人数的に厳しいチーム状況の中、プレーで引っ張っていましたね。フェニックスの柏木選手もボールを持てばファンが湧くようなインパクトプレーを見せていました。全国選手権でも活躍に期待ですね。

HO 谷口(アルテミ) 次点:小島(TKM)
フッカーについては谷口選手がすぐに浮かんできました。安定したスローイングでラインアウトで活躍したのに加えて、キッカーも任されて最終戦のアルカスを相手に8本中5本成功。ライン際の難しい位置からも決めて、チームを盛り上げました。TKMの小島選手は最終戦のRKUグレースを相手に終盤の体力的に厳しい時間帯で2トライを奪いました。今後、さらに成長しそうな予感がします。

LO 佐藤(フェニックス)、松永(TKM) 次点:櫻井(アルテミ)、西村(日体大)
ロックについては少し悩みました。まさにチームの核となる選手が多かったですが、佐藤選手と松永選手を選びました。次点に選んだ2人も含めて、ロックらしいプレーというか、ボールをもらうと相手のタックルを受けながらも愚直に前に出る強さを見せていました。DFでもタックルやラックの接点で激しさを見せていましたね。

FL ・・・フランカーは正直、一番悩んだポジションです。どのチームにも良い選手はいるのですが、決定的な活躍をした選手がすぐに浮かんでこなかったです。そしてNo8に良い選手がたくさんいたというのもあり、そこで3人選びました。

No8 ロエラ(TKM)、向來(日体大)、城(グレース) 次点:塩谷、サバナ(共にフェニックス)
この3人はどの試合でもチームを引っ張る活躍を見せていましたね。ロエラ選手はアタックで強烈なキャリーを見せていましたし、向來選手は日本代表でも見せる運動量の多さ、接点の強さ、そして思い切りのいい鋭いタックルが目立ちました。グレースの城選手は良く動いて、アタックでのラン、パスなど質の高さが伝わるプレーでした。ゆくゆくは日本代表候補にも呼ばれると思いますし、今後の成長が楽しみな選手ですね。次点に選んだフェニックスの2人については、サバナ選手がアルテミ戦の途中で交代してからプレーを観れず。そこからNo8に入った塩谷選手は攻守に接点で強気にファイトしていたと思います。

SH 津久井(アルテミ) 次点:高橋(TKM)
スクラムハーフに関しては一番迷わなかったポジションですね。日本代表でも長く活躍している津久井選手は常に安定したハイパフォーマンスでした。球捌きとキックの安定さに加えて、DFのカバーリングが素晴らしい。アルカスとの最終戦では裏に抜け出した公家選手を鋭いタックルで仕留めていました。DFでも見せ場を作れるSHはなかなかいないですね。次点の高橋選手はTKMの強力なFW陣を引っ張り、安定した鋭いパスを見せて、アタックをリードしていました。日本代表候補にも呼ばれるくらいのパフォーマンスを見せていたと思います。

SO キャシー(TKM) 次点:西(フェニックス)、大内田(日体大)
スタンドオフは少し迷いましたが、TKMの躍進をリードしたキャシー選手を選びました。安定したキックコントロールはトライ後のコンバージョンでも見せていました。全国選手権でもエリアを前に進めてくれると思います。そして大学生の2人、西選手はアルテミ戦で観て一番驚かされた選手です。パリ五輪にも出場しましたが、15人制で観てあれだけ高いスキルを持っていたとは知らず。そして大内田選手はキックのスキルに長けていて、久しぶりに伸びていくスクリューキックを観ました。アルカス戦では風下ながら、キックをうまく使ってチームを前に進めて大量得点に貢献しました。

CTB 古田(フェニックス)、木田(グレース) 次点:グレイス(TKM)
センターについては、古田選手が常に安定したハイパフォーマンスを見せていました。ボールを持った時にしっかり前を見てキャリー、パスの判断が出来て、チャンスを作ってくれますし、ミスも少なくお手本に出来る選手です。そして木田選手は伸びのあるスピードで日体大戦ではチャンスを作り、SOMの活躍を見せていました。次点に選んだグレイスはボールキャリーも上手で、チャンスがあればオフロードパスでチャンスを広げる選手なので、全国選手権ではPEARLSのウッドマン選手とのバトルが見たいです。

WTB 大竹(フェニックス)、奥野(フェニックス) 次点:丸山(アルカス)、山本(フェニックス)
ウイングについては、ちょっと難しかったですが、個人で打開できる選手を選びました。大竹選手はPiecesとの試合で前半22分でハットトリックを達成。どれもハンドオフでタックラーを外して裏に抜け出すプレーでサクラセブンズで見せた走りを15人制の試合でも見せていました。終盤はコンディション不良なのか、メンバー外で観れなかったのが残念でした。奥野選手は日体大との最終戦で見せた先制トライの場面で、ライン際のわずかなスペースを急加速で抜けると、後ろにいたDFを内側へのステップで振り切って抜け出しました。次点に選んだ大学生の2人も、アルテミ戦で魅せたステップの切れが印象出来でした。1対1でDFをステップでかわす、WTBらしいプレーでした。

FB 松村(フェニックス) 次点:松田(フェニックス)
フルバックについては印象的な活躍を観たのが松村選手ですね。長距離のキックはチームのピンチを防いでエリアを前に進めていましたし、カウンターでのステップのキレは素晴らしくて相手をかわしていました。大竹選手と同様、大会の終盤ではプレーを観れなかったのですが、全国選手権で復帰するのを期待しています。次点の松田選手はボールキャリーの強さ、迫力のあるランが相手には脅威だったと思います。全国選手権で更に活躍を見せてくれるんじゃないかと期待しています。

フェニックスのBK選手の活躍はハイライトを見ても目立ちますね

OTOWAカップの最終戦はどれも面白かった

2025年になりました。あけましておめでとうございます。昨日見たテレビ番組によると「新年明けまして」は二重の意味になるそうです。このブログは昨年で終了の予定でしたが、あと少しだけお付き合い頂ければと思います。

関東女子大会OTOWAカップの最終結果

全体の得失点差は見ていませんが、星取表を見ると全勝のフェニックスは全ての試合で相手を2トライ以下に抑えてますね。3位のアルテミは11月にフェニックス、TKMに連敗しましたがそこから3連勝、アルテミとフェニックスの試合以外はどの試合も両チームがトライを奪っていたり、今年の関東大会は実力差が接近していて、面白い試合が多かったと思います。参加チームの選手、スタッフの皆様の頑張りのおかげです。お疲れさまでした。

土曜の三鷹はホームのアルテミスターズがFWで圧倒して8トライ

まず昨日、三鷹の横河電機グラウンドで行われた横河武蔵野アルテミスターズと立正大学アルカスの試合は50-28でアルテミスターズが大勝しました。この試合はアルテミスターズが奪った8トライの内、7つがFWの選手で奪ったもの。天候にも恵まれて、両チームとも積極的にボールを動かす中で、アルテミスターズがカウンターラックを何度も決めるなど、接点への拘り、ファイトがアルカスを上回って勢いに乗った印象です。

反則数を見ると、アルテミの5に対して、アルカスはアルテミ13と倍以上。アルカスはスクラムを押し込まれて反則が増えてしまったのもありますが、そこからアルテミが敵陣でのマイボールラインアウトの機会を作って、良いアタックに繋げていました。アルテミはシーズン最終戦でこれまでで一番良いパフォーマンスを見せたのではないでしょうか。そしてアルカスが後半に奪った3トライは、ボールをワイドに動かしてアルテミのDFを突破していました。立正大学の学生も多く、この経験を来年に繋げて、さらに強くなってほしいですね。

日曜の保土ヶ谷は最後まで見ごたえのある2試合でした

そして今日、保土ヶ谷で行われた最終日。おそらく昨年度の大会で上位だったチーム同士が戦う2試合だったと思います。保土ヶ谷のスタンドには多くのファンが集まって、応援していました。初戦のYOKOHAMA TKMとRKUグレースの試合はお互い激しい攻防で細かなミスも目立ちましたが、前半はグレースが攻守に少しだけ上回りました。相手の反則から敵陣ラインアウトのチャンスにモールを押し込んで2トライを奪い、コンバージョンも決めて14-0とリード。

そして後半も9分に3トライ目を奪いますが、そこから横浜市をホームにするTKMが猛反撃。グレースの粘り強い守りを押し込むように、18分、34分、40分と3連続トライでコンバージョンもしっかり決めて21-21の同点に追いつき、ここからのわずかな残り時間で逆転を試みます。そして自陣からアタックするTKMに対してエリア中盤でグレースがカウンターラックを決めてマイボールのチャンスを掴み取ると、そこから何度か前に出て、最後は数的優位の状態で右に展開し、14番佐々木選手が大外を駆け抜けてインゴールに飛び込みました。最終スコアは28-21でグレースの勝利、お互いキックも全て成功しレベルの高い試合でした。一方で反則数が両チーム合わせて32と多かったのは気になりました。

そして2試合目の東京山九フェニックスと日本体育大学ラグビー部女子、フェニックスの1位通過は決まっていましたが、前の試合から3週間空いた日体大がどんな戦いを見せるのか注目していました。先に結果を話すと、最終スコアは29-7でフェニックスの勝利フェニックスがラインアウトモールを押し込んだり、素早い展開で外を抜け出したり、FWBKともにトライを奪うなど日体大を相手にも自分たちの力をしっかり示したと言える試合でした。

それでも日体大は体力的にも厳しい終盤に見せ場を作りました。前半はフェニックスのアタックを粘り強く守り続け、最後は相手の裏へのキックにしっかり対応してハーフタイムへ。後半は逆に相手のG前まで攻め込み、粘り強くアタックして最後はラックの脇に走りこんだ8番向來選手がDFの間をついてインゴールに飛び込みました。この試合はサクラセブンズで活躍した谷山選手がリザーブに入るも登録は22名でした。今年の関東大会では19名で挑む試合もあったり、例年以上に厳しいチーム状況だったはずです。それでも戦い抜いて、最後はフェニックスからトライを奪い、良い形で終われたのではないでしょうか。