まず25日から28日まで和歌山で行われる女子15人制合同合宿の参加メンバー41名が発表されました⇒リンクはこちら。今回はTIDキャンプのメンバーにセブンズユースアカデミーに選ばれている選手など高校生が増えています。一方で全国選手権の会長杯を控えた日体大、パールズからはチーム事情からか、今回選ばれていませんが、若い選手にとってはトップレベルを体験する素晴らしい機会で、面白い取り組みだと思いました。
関東女子大会の最終戦、1位の日体大ともし大差で負けた場合は全国選手権への出場を逃すことになるRKUグレースとの試合。お互い大学のプライドがぶつかり合う激戦になりました。結果は先日のブログでもお伝えしましたが、日体大女子が25-12でRKUグレースに勝利し、全勝優勝を達成しました。
風上の前半にキックを上手く使い、敵陣で優位に進めた日体大女子
日体大のキックオフでスタートした前半、日体大はこの試合でも積極的にキックを使い敵陣深くにに攻め込むと、前半15分で2トライを奪う素晴らしい入りでした。RKUグレースも堅い守りで抵抗しますが、日体大は相手のペナルティーからクイックで仕掛けてどんどん前進します。3トライ目はキックをキャッチしてカウンターを仕掛けると、9番新原選手が裏へ転がすキックで前進し、チャンスを作ると最後は再びBKラインにいた新原選手が右の大きなスペースへグラバーキックで転がし追いかけた14番名倉選手が悠々とトライ。練習してきた形で追加点を奪いました。
RKUグレースは風下の状況でも、粘ってボールをキープしたり、スクラムでは優位に立ち日体大を押し込んでいました。相手の反則からG前でラインアウトのチャンスを作って攻め込むも、あと少しでボールを奪われてエリアを戻されます。前半は日体大がピンチとチャンスにミスなく力を発揮して15-0とリードしました。
鍛え上げたモールで2トライを奪ったRKUグレース
後半、15点差を追いつこうとRKUグレースが反撃。G前のラインアウトからきれいなモールを組んでインゴールまで押し込み7点を返しますが、日体大もすぐに相手G前に攻め込んでラックから6番大竹選手が飛び込みトライ。日体大は風下でも慌てることなくアタックを継続、ペナルティーは迷わずクイックで攻め込み、DFをずらせばオフロードで繋いで前に出ますが、RKUグレースもラックではチャンスがあればファイトし、日体大を楽にプレーさせません。この試合に向けても男子学生相手に練習をしてきた成果を所々で発揮していました。
RKUグレースがG前のチャンスからモールでトライを奪ったのは後半35分、20-12と8点差まで追い上げましたが、残り僅かな時間でも日体大の集中力は途切れません。敵陣でボールを奪ってG前に攻め込むと細かく繋いで裏に抜け出し最後は13番鵜川選手がインゴールに飛び込みトライ。キックが外れて25-12。大事な試合開始と終了間際の時間帯でゲームを支配して得点に繋げて勝利しました。
日体大は目標の完全制覇に向けてあと1試合、課題は反則の多さか
日体大は全勝で優勝しましたが、決して楽な戦いではなかったと思います。今回のRKUグレース戦、12月アルカス八戸アルテミ戦は後半40分だけのスコアを見ると1G差で負けています。それでも4試合全てで前半15分以内に先制のトライを奪うなど、相手をしっかり分析し対策を練り、チーム皆で良い準備を重ねてきたのだと思います。大会の個人成績を見ると4Tの選手が3人いるなど個人の力に頼ることなくチームで戦う意識が他のチームよりも優れていたと感じました。
課題はあえて言えば反則の多さでしょうか。ラック周りで際どいボールに対して働きかけて反則を取られてしまう場面が多くありました。またスクラムでは劣勢になることもありましたが、RKUグレース戦では下がりつつもまとまって崩壊することなく我慢していました。小田原での全国選手権会長杯でも、山本キャプテンら4年生がチームを引っ張り、集大成を見せてくれると思います。
15人制のシーズンも残り僅かですが、そのあとに東西対抗戦。そしてすぐに春の7人制のシーズンになりますね。本当に女子ラグビーはオフらしい期間がないです・・・