W杯も盛大に終了、3決と決勝を振り返る

ラグビーW杯が南アフリカの優勝で幕を閉じましたが、今日もBSや日テレでラグビー日本代表の特番が放送されていますね。こういった番組でも関心のある多くのファンが見てくれると嬉しいですね。

3位決定戦はNZが素晴らしいアタックを見せてウェールズに快勝

NZが前半だけで4トライを奪い勝利、どのトライも素晴らしかったですが個人的には4トライ目の振り返しでライン際を抜け出したトライが素晴らしかったです

1日金曜に行われた3位決定戦、下馬評はNZ代表All Blacksが優位でした。ウェールズが最後にNZ相手に勝利したのは1953年、半世紀以上も前です。一方で決勝進出を逃した両チームとはいえ、この試合を最後に代表チームを離れるヘッドコーチ、代表を引っ張ってきたベテラン選手がいるなど、最終戦に向けて高いモチベーションで挑んできたと思います。

個人的な試合の注目は、NZのアタックをどうウェールズが止めて接戦に持ち込めるかでした。しかしNZは開始から良いアタックを重ねて巧みなオフロードバスを使ってトライを奪うなど、ウェールズが自信を持っていたDFを突破していました。準決勝でNZを破ったイングランドに比べると、接点での力強さが少し足りず、プレッシャーをかけることが出来ませんでした。結果、NZが6トライを奪い40-17で快勝しました。

メダルセレモニーのあと、この試合で代表を引退する主将のキアラン・リード選手が子供を連れてグランドを楽しく歩き回っていました

予想が難しかった決勝は予想外に南アフリカが圧倒して勝利

決勝は南アフリカが32-12で快勝、強みのスクラムで押し込んでPGを重ねると後半残り20分で2トライを奪い、優勝を狙ったイングランドを突き放しました

2日に行われた決勝戦、9月に開幕して44日間に渡って行われてきたW杯の最終戦に勝ちあがったのは南アフリカとイングランドでした。南アフリカは9月6日に日本代表とのテストマッチを控えていたのもあり、9月頭には来日していたのでおよそ2ヶ月もの間、日本に滞在しての決勝戦。イングランドは前回大会で日本代表のヘッドコーチで、日本を良く知るエディーさんが念密な準備を重ねてこの大会を勝ち進み、準決勝では3連覇を狙っていたNZ代表All Blacksにプレッシャーをかけ続けて、強みを出させず19-7と快勝しての決勝進出でした。

勝敗を分けるポイントの1つはどちらが自分たちの強みを出せるか、だと思っていました。そして南アフリカは自分たちのスタイル、キックから激しいDFでボールを奪い、チャンスを作っていくのを変えられないので、イングランドがまずどうアタックをするのか、具体的にはキックをどう使うのかに注目していました。しかし開始から南アフリカがチャンスを見つけるとBKにボールを展開して外を攻めていて驚きました。前半20分を過ぎて思ったのは「イングランドがやると思っていたことを南アフリカがやっている」でした。そしてイングランドが誤算だったのはスクラムでした。

開始してすぐにイングランドのPRが負傷で交代、その影響があったかスクラムでは前半はずっと南アフリカがプレッシャーをかけて反則を誘っていました。イングランドも前半に相手のG前に攻め込んでトライを狙いにいきますが、トライを奪えずにPGで得点をするのが精一杯。そして南アフリカはスクラムを押し込むなど残り5分で2PGを重ねて12-6とリードして前半終了。前半から怪我人が相次ぐ両チームでしたが、どちらがゲームを優位に進めているかは明白でした。

PGを重ねる展開の中で勝負を決めた南アフリカのトライ。過去のW杯決勝ではトライを奪えなかった南アフリカでしたが、この日は両WTBがトライを奪いました。

迎えた後半も開始から南アフリカがPGで得点を重ねて、イングランドが追いすがる展開でしたが、交代で出てきたリザーブの選手のインパクトでも南アフリカが上回っていました。イングランドのアタックを終始、パワーで抑え、止め続けた南アフリカが最後まで試合の主導権を握って、終盤に2トライを奪い、32-12で快勝しました。

主将のシヤ・コリシ選手が優勝トロフィーのエリスカップを掲げた瞬間は盛り上がりましたね

決勝を終えて、試合を振り返る記事を多く読みましたが今朝読んだ日本協会理事の岩淵さんの日経の記事がとても良かったので紹介⇒「スタイル徹底の強み

ラグビーW杯は大成功で終わりましたが、翌3日から大学ラグビーの対抗戦やリーグ戦も再開し、各地で花園予選も進んでいて、準決勝や決勝が行われていますね。女子代表も今月にヨーロッパ遠征を控えていたりするので、また近いうちに改めて書きたいと思います。

最後にラグビー日本代表、改めてお疲れ様でした。そして本当にありがとうございました!