7月2日に豊田スタジアムで行われたテストマッチ、気温も35度近くになる猛暑で、世界ランク2位のフランス相手にどのような戦いを見せてくれるか注目でした。前半はリードを奪う時間もあり同点で折り返しましたが、勝負の後半に突き放されて、23-42で敗れました。
強豪フランスにしっかり戦えた前半、相手にペースを上手く握られた後半
前半の立ち上がり、キックオフレシーブからのアタックをDFに絡まれて自陣22m内でモールパイルアップを取られると、そこからのスクラムで触れられずに先制トライを奪われる悪いスタートでした。しかし、すぐにPGを決めて差を詰めると、自陣から連続アタックで敵陣G前に進み、最後はNo8のテビタ・タタフ選手がDFを突き破って逆転のトライを奪うなど、素晴らしいプレーを見せました。フランスはDFで反則が目立つものの、所々で個々の強さ、特にDFでキャリアーを押し返すようなプレーを見せ、若手主体と言われていても強烈でした。11番で出場したフィフィタ選手も試合後のインタビューで「フィジカルのところは今までやってきた中で一番強かったんじゃないかな」と話していました、こちら。そのフランスを相手に前半を同点で折り返し、後半はどういう試合になるか期待を抱いていました。
迎えた後半はフランスが開始から攻め込んでモールを押し込みチャンスを作ると、BKがラインブレイクしてトライ。前半は日本のキックカウンターから攻め込まれていましたが、後半はビッグチャンスを作らせず。タックル後のブレイクダウンでも隙が無い。試合を徐々に優位に進め、追いかける日本は焦りもあったかもしれません。ハーフタイム時の期待とは裏腹にフランスが試合をコントロールし、オフロードパスを重ねてラインブレイクしたり、連続トライを奪って突き放し、勝負を決めました。フランスの修正力の高さ、底力を感じた試合でした。一方で、日本も勝負できた時間帯もありましたし、次の国立での試合が楽しみですね。
試合後の両チームのインタビューがわかりやすい、次の国立でのリベンジに期待
試合後のフランス代表チームのインタビューの内容が記事になっています、こちら。この記事を読むと、フランス代表がいかにハーフタイムで問題点を整理して、修正できたかがわかりました。それに対して、日本代表のジョセフHCと坂手主将のインタビューも記事になっています、こちら。日本代表も何人かの主力選手にコロナ感染の疑いがあり、急な入替が出てきた状況の中で、チームとして対応できたことを前向きに捉えているようでした。これは先日の女子日本代表でも起きていましたが、チームとしてしっかり準備していることの証明ですね。それぞれW杯に向けて、選手だけでなくスタッフも対応力が上がっています。素晴らしい。
個々の選手で見れば、ワイルドナイツ所属のFLガンター選手、CTBライリー選手の強さが目立っていましたし、サンゴリアス所属のタタフ選手のアタックはフランス相手にも脅威でした。そしてコベルコ神戸スティーラーズ所属のSO李承信選手、テストマッチは先日のウルグアイ戦に続き2試合目、先発は初めて。まだ21歳ながらキッカーを務め、PGをしっかり決めて、ボールを上手く動かしてゲームをコントロールしました。後半にはタックルを弾かれて、相手のトライの起点を作ってしまったり、敵陣でペナルティーからのG前ラインアウトを狙ったタッチキックを失敗する場面もありました。この厳しい試合から多くを学んだと思います。次の日本代表のSOはワイルドナイツ所属の山沢選手だろう、と思っていましたが司令塔のSOというポジションで競争が行われるのは良いですね。
7月9日は国立でフランス戦、観客は3万人以上は入りますかね。2日に行われたJリーグの試合では5万人を超えたようですし、たくさんの観客の前で、日本のフランス戦初勝利に期待しています!!頑張ろう、日本!!