20日土曜に静岡にあるエコパスタジアムで行われたアイルランド女子とのテストマッチ初戦、女子日本代表は22-57と大敗してしまいました。正直、予想外のスコア・・・得点経過を含めた試合の流れは、RUGBY JAPAN 365さんのフォトレポートがわかりやすく、試合後のレスリーHCや南キャプテンのコメントも見れるので、リンク貼っておきます。
試合の入りが良かった前半、チャンスを作れなかった後半
試合映像を見ましたが、個人的な感想は「得点差ほど、ひどくやられてはいないな」でしょうか。前半15分の入り、相手が反則を重ねたのもありますが、鮮やかに15点を奪い、ここ数年のテストマッチでは一番良い入りでした。特にラインアウトからの2トライ目、こういうBKのアタックで抜け出してのトライがようやく見れたので、良かったです(No8永井選手のラン、松田選手のサポートにあっぱれ)。15点差をつけた後、アイルランドの反撃にあいますが、しっかり守るべきところは粘り強く守れていたと思います。反則もちょっと厳しい判定かなと思う場面もありました。レフリーはW杯も担当するNZ人の方でした。ARは日本人の方だったので、この辺りは日本代表チームにも何かしらフィードバックがいくのかなと。
変わって後半は6トライも取られてしまいました。ラインアウトモールもですが、1フェイズ目で抜かれてそのままトライされたり、キックチャージからトライされたり、ラックサイドをラインブレイクされて独走されたり・・・。なんというか日本が取り組んできた素早いDFラインの上り、横とのコネクトがフィジカルで粉砕されたわけではないですが、アイルランドはわずかな隙を見逃さなかったですね。あとは何度もやられたラインアウトモール、良く見返すとボールを持つジャンパーにプレッシャーをかけたい日本に対して、リフター役の選手が壁となってブロックしていました。オブストラクションぎりぎりのプレーでしょうか。そこからしっかり組まれると、日本はパワー負けしてインゴールまで押されてしまいました。アイルランドは日本相手の得点源としてモールを仕上げてきたんでしょう。日本はこのタイミングで体験出来た、豪州戦のように組まない選択肢もあったでしょうが、W杯に向けてバトルできたことは結果はどうあれ正解だと思います。
あとはアタック、後半奪ったトライはラベマイまこと選手が飛び込んだ1トライだけ。チャンスを作れませんでした。ノッコンなどハンドリングエラーが目立ったのは、得点差含めたアイルランドのプレッシャーにやられて、スキルが落ちた印象です。焦りからちょっとパスが乱れる、走りこむタイミングがちょっと早くなる、この「ちょっと」がテストマッチという場所ではミスに繋がる。練習で取り組んできたことができなくなる、一貫性がなくなるといった感じです。個人個人が悪いというよりは、試合の流れ、雰囲気ですね。こういう時にパフォーマンスを発揮するには、やはり試合の経験値というのが影響するのかもしれません。パフォーマンスでいえば、個人的にこの試合は10番大塚選手、7番細川選手がとても良かったです。
あとはセットプレーの安定とか、個人のタックルとか、キックカウンターの攻防とか、まあ色々と反省すべきところはあるかと思います。ラインアウトは人数を少なくして、素早くリスタートするパターンを見せていましたね。代表チームは土曜の再戦に向けて、スタートしていますし、選手もW杯前の最後の壮行試合で気合入りまくりでしょう、きっと。個人的には土曜のメンバーはまだセレクションも兼ねているので、幾つかのポジションで選手を入れ替えてベストメンバーで挑めれば、昨年秋の遠征のように、もっと拮抗した展開に持ち込めると考えています。リハビリから復帰を目指す選手は、今週末の秩父宮のパフォーマンスにかけていると思いますし、特に2列目、LOの代表争いには注目しています。
今週末の秩父宮、多くの観客が集まるでしょうか。先月の熊谷で2000人弱だったかな。3000人は入って欲しいな。もちろん勝って欲しい一方で、50日を切ったW杯本番の予選プールで戦う米国、カナダ、イタリアはこのアイルランドとの2試合を中心に見て、日本を分析するでしょうから、あえて全部を見せなくても良いのかなと。それでも相手云々の細かいことは気にせずに、思いっきりぶつかって初勝利するのも良いですしね。またサクラセブンズ含め、色々と思ったことはブログに書いていければと思います。頑張れサクラ、頑張ろう日本!