北九州セブンズと代表セレクションのTID合宿

もう金曜になってしまいましたが、先週末はミクニワールドスタジアム北九州で行われた「北洋建設-Nanairo CUP」に行ってきました。夜行バスでの往復、日曜のみの観戦でしたが、天気にも恵まれて、非常に良い1日。何より北九州の小倉、ミクスタという場所が本当に好きになりました。以前は女子ワールドセブンズシリーズが行われていたスタジアム、バックスタンド裏はすぐ海、フィールドが近いコンパクトな球技専用スタジアム、良いですね。

日本代表女子SDSの成長を改めて感じた日曜の試合

https://twitter.com/nanairocup/status/1625608550503563264
ナナイロプリズム福岡、ながとブルーエンジェルスに勝ち、全勝したSDS

大会は会場音楽、MCなどの演出、売店、多くのボランティアスタッフなど、この2日間に向けてしっかり準備して運営してきたのを感じました。2日間合わせて3,000名を超える観客が集まり、まずは冠スポンサーの北洋建設さんはじめ、大会スポンサーや運営関係者の皆様、ありがとうございました。

https://twitter.com/nanairocup/status/1624678880291491841
最終順位、来月に行われるリージョナル7s、春の太陽生命7sシリーズに向けての戦い

大会を簡単に振り返ると、優勝した日本SDSはワールドシリーズでも活躍した平野選手、大谷選手、辻崎選手がながと、須田選手が追手門、中村選手、小笹選手、永田選手がナナイロと所属チームで出場していましたが、梶木選手、三枝選手、保井選手らに加えてこの大会に参加した選手たち(日本協会HPの別府合宿参加メンバー)がそれぞれ代表入りに向けて良いプレーをしていました。サクラセブンズと同様、交代出場の選手含め攻守に7人の連携がしっかりしていて、ゲームの流れを作っていました。一部、出場しない選手もいましたが、コンディションの良い選手を起用したということでしょう。

土曜に予選プールで1位通過したながとはブラジル代表でワールドシリーズでも活躍したWTBのシルバ選手が加入、また立正大の大谷選手がこの大会から加入、代表経験者も多く、ほかの外国人選手とのポジション争いでこれから太陽生命WSSに向けて成熟していくのかなと感じました。ナナイロはSDSメンバー以外の選手もレベルが上がり、海外から加わったWTBジラワン選手は手足が長く、スピードがありました。リージョナル7sでも注目を集めそうです。

試合後にスタンドにあいさつに来たながと、隣県での開催に多くのファンが応援に来ていたと思います

それ以外のチームだとアザレアにも新たな外国人選手が加わり、これからほかの選手との連携が良くなって、強くなるでしょうし、7位に終わった日本経済大学は同じ時期に熊谷で行われた女子15人制の強化合宿に主力選手を派遣していて厳しい戦いとなりましたが、チームの底上げに繋がったと思います。8位の四国大学、最近はコロナ禍の影響でリクルートに苦労し、4年生の卒業もあってこの大会は8名での参加でした。日曜は2勝しましたが、太陽生命WSSでも厳しい戦いになると思います。この時期はどのチームもまだ選手の入れ替わりなどもあって、いろいろ試しているところもあるでしょう。春シーズンに向けて、結果にこだわらず、チームの強化につなげる良い大会になったと思います。

2月になりユース含めて代表強化の合宿が開催されています

そして先週、女子15人制強化・TID合同合宿の開催が日本協会HPで発表されて、参加メンバーはこちらです。主に冬の関東・関西大会で活躍した選手が招集されていて、東軍西軍に分かれて試合も行われているようです。確か2019年の3月には瑞穂ラグビー場で東西対抗戦が行われいて、東軍は現在早稲田大学ラグビー部監督の大田尾さん、TIDマネージャーの野澤さんがコーチングスタッフ入りして、面白いチーム作りをしていました。コロナ禍でここ数年は開催されていませんでしたが、代表へのセレクションマッチの意味合いが濃くなりましたね。

Youtubeに当時の試合映像がありました、平成30年度で東軍には2022年のW杯に出場した選手が多くいました

参加メンバーを改めてみると、全国選手権で活躍したフェニックスの野田選手が入っていないのはなんか残念ですね。合宿レポートでは12日に熊谷で行われた試合の写真が掲載されていて、参加したある選手からこの日は東軍が勝利したと聞いています。今週末は柏市の麗澤ラグビー場で行われて、19日の試合は一般の方も見学できるとか。ここでの活躍、アピールが代表入りに繋がり、秋に行われる国際大会に向けての強化のスタートといったところでしょうか。

そしてその下の世代というか、TIDユースチーム徳島合宿も15日から19日の日程で行われています。合宿参加メンバーはこちら。高校生が中心ですが、大学生も招集されていますね。フル代表の強化に繋がるユースの強化についてはセブンズユースアカデミーがかなり前から実施されていて、そこからサクラセブンズ、サクラフィフティーンに育った選手も多くいます。そして昨年から15人制もユース世代の代表強化に取り組んでいます。今は合宿でマインドセット、スキルの強化が目的なのかなと。コーチングスタッフには男子のユース強化に携わる野澤さん、スピードコーチの里さんにサクラフィフティーンのコーチでもあるルイースさんもいますし、昨年のW杯代表のPEARLS玉井選手もサポートコーチとして参加しています。参加選手には大変指摘的な内容になっていると思いますし、ここから2025年、2029年のW杯に向けて、レベルアップに励んでほしいですね。本当にユースの強化は将来の代表強化に直結するので。

代表強化の年間スケジュールはなかなか発表されないので、もどかしいところはありますが、現場レベルの強化はノウハウを重ねて年々良くなっていると感じています。フル代表のスタッフ含めた体制がどうなるかも気になりますが、まずは個々の選手も更なるレベルアップに期待します。