W杯第2戦目はノートライの負け、茗溪学園中学が全国優勝

昨日18日は未明4時からラグビーW杯の日本代表とイングランド代表との試合が行われました。前回大会で準優勝、過去に10試合戦っていまだに勝利したことのないイングランドを相手に後半途中まで良い戦いを見せて接戦に持ち込むも、トライを奪えずに終盤に突き放されて12-34で負けてしまいました。

この試合、前半は非常によく戦いました。相手に1トライを与えて9-13というスコアでしたが、昨年秋の試合ではスクラムでやられてゲームの流れを掴めませんでしたが、この試合では互角以上に組みました。相手のDFライン裏へのキックに対しても松島選手、マシレワ選手の負傷で急遽出場したレメキ選手らが良く対応してチャンスにするような場面もありました。ただ日本からのキックに対しては相手のFBスチュワート選手が196㎝の高さとジャンプでコンテストに勝っていましたね。日本が準備してきた戦いをしっかりフィールドで見せられたことが9-13というスコアにも表れたと思います。

一方で後半は徐々に疲れも出てしまい、終盤に攻め切ることが出来ずトライを奪われていました。これについては、前イングランド代表のエディーさんがWEB媒体の「THE ANSWER」で特別観戦記を投稿していました⇒「日本は前回W杯以来、最高の40分間だったが…」 両国とも指揮したエディー・ジョーンズが見た後半暗転の深層【特別観戦記】

エディーさんは記事の中で「メンタルフィットネス」という言葉を用いていました。精神的なタフさと持久力、日本は強豪イングランドを相手に最後までそこが持たなかったというところです。日本代表はこの10数年でW杯で決勝トーナメント進出を狙うくらいに強くなりましたが、それでも格上の強豪国に勝つには80分最後まで自分たちのラグビーをやり切らないと勝てない。それが2015年の南アフリカ戦だったり、2019年のアイルランド戦、スコットランド戦だったと思いますし、多くのファンもそれは感じているところだと思います。次のサモア戦、予選プール最終戦のアルゼンチン戦も、後半に勝負を決めるトライを奪えるかが注目ですね。

茗溪学園中学が全国優勝、単独での優勝は高校生含めて初ですね

私より25歳下の後輩たち、地元茨城で念願の単独優勝!! 写真はJRFUのHPから拝借

そしてこの3連休に水戸市で開催された太陽生命カップ2023、全国中学大会ですが中学校男子の部で茗溪学園中学が優勝しました。これは嬉しかったですね。第2回から水戸市での開催になった太陽生命カップ。地元茨城の茗溪は過去に10年前の第4回大会では決勝に進出しましたが、台風の接近に伴い決勝戦は中止となり、奈良の天理中学と両校優勝になりました。その後、第9回大会でも決勝に進出するも東海大仰星中等部が前回大会に続いて優勝。昨年は8チームを前期、後期の日程に分ける4チームのトーナメントで開催して優勝していましたが、今年は全国の予選を勝ち抜いた強豪8チームのトーナメントを勝ち抜いての優勝。やりました。

18日の朝に行われた大阪の東生野中学との決勝戦はこちらで見れます(うまくはめ込みできませんでした) ⇒https://www.youtube.com/watch?v=Layc9PQJI9o

去年も感じましたが、最近の中学生プレーヤーはサイズが大きい。この決勝戦までの戦いでも、初戦の宮崎の富島中、準決勝の京都の藤森中もFWには本当に大きくて強い選手がいて、茗溪はアタックで攻め込むもラックを作った際に接点のバトルでやられてターンオーバーを許す場面もありました。それでも茗溪学園伝統のハンドリングラグビーに加えて、相手DF裏のスペースへの鋭いキック、DFでは鋭いタックルで相手を倒し、前後半の40分しっかり走り勝つラグビーを見せていました。決勝戦では後半開始してG前のスクラムから東生野に逆転を許しますが、そのあとのアタックで攻め込んで再逆転したのが大きかったですね。両チームとも中学生らしい積極的なプレー、ミスも目立ちましたが、最後まで一進一退の攻防を見せていました。逆転を目指した東生野が自陣から攻めて、裏のスペースへキックを蹴って追いかけるも懸命に戻った茗溪の選手が外にボールを蹴りだして終了。14-12で見事な勝利でした。

茗溪にはいい走りを見せる選手もいたので、今後セブンズユースアカデミーに呼ばれたりするかな

ここ数年はなかなか母校に顔出す機会がなく、中学生の様子もあまりわからない中で、ラグビー部の先輩のご子息が活躍している縁で情報が入ってくるようになりました。決勝戦でも逆転に繋がるトライを奪った三森君のお父さんは私の6学年上、慶応義塾大学時代に学生日本一を達成した三森卓さん。ご子息は私がラグビーを始めた地元のラグビースクール、ツクバリアンズJr.の後輩でもありますね。中学生は秋冬に行われる東日本大会、そして茨城中学選抜として出場する全国ジュニア選抜大会もあるので、引き続き高校生とともに強くなって、冬にユースラグビーを盛り上げて欲しいと思います。

中学校の部の結果、秋田の将軍野中も素晴らしい戦いで5位ですね