先週末に行われた昇格大会、静岡県という関東から九州の真ん中あたりという立地もあってか、昇格大会はエコパで行われるのが3年くらい続いている気がします。今年は現地ですべての試合を観戦することができました。9チームが参加し、初日の予選プールは3チームずつの3プール、2日目はトーナメントが行われて、昨年コアチームから降格した北海道バーバリアンズディアナが21-7でブレイブルーヴを破って優勝、来年の太陽生命WSS参戦を決めました。
決勝戦については、RUGBY JAPAN365で写真付きのレポートが上がっています
⇒ 「北海道バーバーリアンズディアナが昇格!9チームの激闘を制す」
お互いの勝ち上がりを振り返ると、ディアナは予選プールで神戸ファストジャイロを相手に後半6分に三枝選手のトライで逆転し21-19で競り勝ち、全体3位の成績でトーナメントへ。神戸との再戦を21-5で快勝すると準決勝ではアザレア・セブンに33-0と完封勝利。決勝に向けてサクラセブンズの三枝選手の活躍に引っ張られるように調子を上げてきました。ルーヴは予選プールで快勝し全体1位でトーナメントへ。準決勝のRKUグレース戦はお互いコアチーム復帰を目指しての激戦になり延長戦へ。そしてG前まで攻め込まれるも粘り強く守って相手がこぼした球を拾って相手のゴールラインまで100m弱を何とか走り切って26-21で勝利し、両チームの選手がフィールドに倒れ込んでしまうような試合後でした。
決勝戦で試合の流れを変えたと感じた瞬間は後半開始のキックオフの攻防ですね。ルーヴのキックオフからルーヴ中村キャプテンが競りに行くもディアナ三枝選手が競り勝ってこぼれた球をルーヴの安藤選手が走り込んで掴むもノッコン、転がった球が三枝選手を拾うとすぐに反転しタッチライン際のスペースをハンドオフと力強い走りで突破し80mの独走トライで21-7とリードを広げました。ルーヴも逆転を狙いましたが、ディアナのDFは堅かったですね(トーナメントでは3試合で失トライはわずか2でした)。
昇格大会のドリームセブンも出ていましたが、現地で観戦した私も納得の顔触れですね。それ以外だと昨年まで東京山九フェニックスでプレーしていた高橋選手が神戸ファストジャイロでも司令塔のようにプレーし、チームをリードしていました。惜しくも準優勝に終わったブレイブルーヴですが、13日からの日本代表合宿にも昨年に続いて召集された安藤選手、安尾選手のコンビも攻守に奮闘、特にスクラムからクロスを挟んでのアタックは何をしてくるのかワクワクしました。スケジュール的には厳しい昇格大会、どのチームも奮闘していましたね。
早稲田大学ラグビー蹴球部女子部はチーム初勝利を挙げ8位で終了
それと4月に発表されて話題になった早稲田ラグビー部女子部、この昇格大会が公式戦初出場だったと思います。大会登録は12人で初日の予選プール初戦ではおそらくかなりの緊張があったのか、なかなか目指すプレーが出来なかったと思います。そこから2試合目、後半4分に岡本選手がチーム初トライを奪うと、徐々にチームの良い形がプレーに見えてきました。
2日目のトーナメントでは湘南ベルマーレBell7を相手に、開始のキックオフのこぼれ球を岡本選手が拾って独走し7点を先制すると、後半も岡本選手がトライを奪い14-7とリード。そこからはBell7の反撃にあい、シンビンを出してしまうも最後はタックルで倒れた選手のボールに絡んで相手の反則を誘い、タッチに蹴りだしてチーム初勝利を掴み取りました。
早稲田女子は9チームのトーナメントというのもあり、この2日目は他より多い4試合を戦うことに。さらに3戦目の四国大学戦ではエース岡本選手が負傷して離脱。まだ経験の浅い選手も多く、本当に厳しい戦いを経ての最終戦、7位決定戦では弘前サクラオーバルズには0-52で大敗しました。それでもここから新たなスタートというか、戦い抜いた選手の中でそれぞれ目標が得られたのではないでしょうか。この2日間でもこぼれた球に素早くセービングして飛び込む、そんな早稲田らしさは見えました。監督の横尾さんは以前に東京フェニックスでお世話したこともあり、早稲田女子を強く引っ張って成長させてくれると期待しています。