先週末にNZハミルトンで行われたワールドセブンズシリーズ(WSS)ハミルトン大会、日本代表チームは初日の予選、2日目のトーナメントともに1勝も出来ずに15位で終了。シリーズ3大会を終えて、1位のフィジーと米国は57ポイントですが、日本のポイントはわずか4。苦しい戦いが続いています。
海外の強豪チームとの力の差は明らか、注目は北米の米国とカナダ
日本代表のシリーズ3大会の全試合の勝敗を見ても1勝15敗、1勝は第1戦ドバイ大会のケニア代表に26-19で勝利したもの。15敗の中身を見ると、30点差以上の負けは6試合、ノートライの完封負けは7試合。セブンズの試合では3トライを奪ったチームが勝利する可能性が高いですが、日本代表が3トライ以上奪えた試合はドバイ大会のケニア戦と、土曜に行われたハミルトン大会の予選で19-22と惜敗したスペイン戦のみ。
今年のシリーズ大会は2020年の東京五輪の予選も兼ねています。そのため参加している各国も大会の1つ1つの試合が勝負です。7人制は15人制に比べると強化がしやすいために、15人制の強豪国とは違った国が勝ちあがることも珍しくありません。先日のハミルトン大会ではカップ戦に進んだ予選の上位8カ国の中でヨーロッパ地域から勝ち上がったのはスコットランドのみ。その中で注目したのが北米地域の米国とカナダです。
米国は第1戦ドバイ大会でカップ1回戦でフィジーを破り、決勝でNZに敗れたものの準優勝。続く南アフリカのケープタウン大会でも決勝に勝ち上がり、フィジーにリベンジされたものの準優勝、そしてハミルトン大会も準優勝。カナダは始めの2大会ではカップ戦に進めなかったですが、ハミルトン大会では予選で日本代表に26-0と勝利、スペイン代表と勝敗で並びましたが得失点差で上回ってカップ戦に進出しました(7位で終了)。
米国もカナダも15人制の代表チームは1月28日現在、世界ランキングでそれぞれ12位と20位。そして日本はそれを上回る11位です。WorldRugbyのHPにある世界ランキングはこちら。ちなみに女子日本代表の現在の世界ランクは16位でした。国際試合を重ねないと順位は上がりませんが、実際の実力はもう少し上だと思います。
来週末に行われるシリーズ第4戦オーストラリア大会に向けて
日本協会のHPでも日本代表チームのオーストラリア遠征に向けた参加メンバーが発表されました。特にメンバーの変更はありませんでしたが、連戦が続くシリーズ大会、固定されたメンバーで戦い続けることで、チームの総合力が上がっていくと思います。それでも海外の強豪国との力の差があるのが現状、今は目の前の試合を全力で戦って、接戦をものに出来るかどうかの経験を積んで、強くなっていくしかないかと思います。
そしてこのシリーズ全大会に参加できるコアチームの権利を何とかキープしなければなりません。そのためにはシリーズ上位15カ国にはいること、3大会を終えての順位を見ると現実的な目標は、シリーズ6ポイントのウェールズ、11ポイントのケニアとの試合に勝って、獲得ポイントで上回る必要があります。3年前のリオ五輪では予選の初戦で優勝候補のNZを破った勢いで、メダル獲得は逃したものの世界を驚かせる4位で大会を終えました。
東京五輪での日本代表での活躍を期待する1人として、男女セブンズ日本代表チームの活躍も応援しています。女子セブンズ日本代表は明日19日から来月2日までいわきで合宿を行う予定です。女子の代表チームについても、別の機会にブログで書いていきます。