先ほどカザフスタンで行われたアジア女子ラグビーチャンピオンシップ(ARWCでした)の試合、香港とカザフスタンの試合は点を取りあう展開でしたが、最終的にはスクラムで反則を奪うなどFWが強かったカザフスタンが27-23(HT17-16)で香港に勝利し、28日に行われる日本との決勝戦に進出しました。勝った方が10月に行われる新しい国際大会「WXV」のDivision2に進みます。日本としては絶対に勝って、秋の強豪相手のテストマッチに繋げないとです。
香港とカザフスタンの試合については、最初の20分くらい見た後は途切れ途切れで見ていましたが、日本としてはFWを中心としたセットプレーでしっかり戦えれば、ゲームの流れを掴めると思います。FWのファイトに勝ったら、日本のHBがテンポよく球を動かして攻めることが出来ますし、相手の反則も誘えると思います。サクラセブンズと同様、しっかり走り勝つ。後半に引き離すような展開に持ち込みたいですし、この相手に競ってしまうレベルでは秋に向けて厳しいとも思います。28日の試合は日本時間で18時から。日本の遠征メンバーは、こちら。メンバーで最多キャップは津久井萌の22、次にラベマイまことの20などキャップ数2桁が合わせて10人。ノンキャップは7人でした。また遠征レポートは、こちら。テストマッチはどんなメンバーになるか、発表後に改めてブログで決勝戦に向けて整理できればと思います。
熊谷大会で個人的に活躍が気になった日本人選手を紹介
前回のブログ、でも熊谷大会の振り返りをしましたが、ここではスタンドで観戦しながら「おおっ」と思った選手を書いていきます。近いうちに大友信彦さんが熊谷大会ベスト7を挙げると思うので、それも楽しみですね。
優勝したながとBAからは大会MVPを獲得したプルーニー・キヴィット選手の活躍は当然ですが、セブンズ代表経験もあるライチェルとアテザの姉妹が揃って活躍していました。2月の北九州の時は見れませんでしたが、今年の太陽生命WSSに向けてしっかり調整してきたんでしょう。この後のシリーズ大会でも活躍して、サクラセブンズにも再チャレンジして欲しい。
準優勝した日体大、大内田夏月、高橋夏未の2人がゲームメイカーとして、良い動きをしていました。2人とも走りながらしっかりボールを止めるキャッチのスキルが高く、そのあとの動きだしまでが滑らか。DFのタックルを避けるように間合いをしっかり保ちながら、前にスペースがあれば見逃さない。この後のシリーズ大会でも、日体大の勝負所の時間帯ではこの2人がチャンスを作りそうですね。
3位のPEARLSは土曜の予選で日体大に負けましたが、そこから調子を上げてきました。最終戦でもフェニックスを相手に前半2トライを奪った保井沙予選手がチームに勢いをつけました。初戦のナナイロとの試合でもノータイムのホーンがなった時点でリードを許す展開でしたが、そこからトライを奪いチームを救いました。WTBのオケロ選手に注目が集まりがちですし、これからはBlackFernsのサラ・ヒリニ選手が加わってどんな活躍を見せてくれるか楽しみですが、勝負所でトライを狙う保井選手の活躍にも注目です。
4位に終わった昨年総合優勝のフェニックス、司令塔役のナタリー・ライト選手のコントロールされたキック、そしてスーパーエースのニア・トレバー選手の爆走(準々決勝の追手門学院戦では自陣Gラインから100m独走トライ)は見応えありました。その間に挟まれた岡元涼葉選手もバランス役というわけではないですが、判断よいプレーで安定した活躍を常に見せていました。どんな相手でも安定して質の高いプレーを見せる選手は、コーチングスタッフ側からみると非常に頼もしいです。今後の代表入りに向けて、さらに尖った強みを身につけてアピールして欲しいですね。
4強以外のチームを見ると、追手門学院の小西春菜選手はサイズは小さいですが、細かいステップと切れのあるランニングで強気に仕掛けでボールを持った時に楽しみな選手でした。9位のナナイロからは中村選手、小笹選手などセブンズ代表経験選手の活躍が目立つ中、今後の代表入りが期待される大橋聖香選手も最終戦PTSを相手に2トライを奪いました。これからもチャンスには強気に仕掛けて欲しいですね。そして高校生主体のチャレンジチーム、タレントを感じさせる選手がたくさんいましたが、丸山希香選手は予選で勝利したルーヴ相手に2トライを奪う活躍を見せました。いい走りを次の大会でも見せて欲しいですね。
今年は16チームになりましたが、極端な得点差がつくような試合はなかったです(最大で41点差)。各チームがこのシリーズの戦いに向けて準備を重ねてきたのが感じられますね。次の秩父宮大会では、今回出場のなかった代表選手や海外選手も出場してくるでしょうし、楽しみです。