明日12日からワールドセブンズシリーズフランス大会

前回のブログ更新からしばらく空きました。GWの大型連休は金沢を旅行したり、実家に帰省して5日は母校で行われた小学生ラグビー大会、茗溪カップのお手伝いに行ってきました。茨城県内外の16チームの高学年が集まっての大会、天気も良く、私もレフリーをカップ戦の3位決定戦含めて4試合担当、楽しく過ごしました(ラグビーボールを触ったのが1年半ぶりかも)。

フランス大会の組合せ、男女ともに予選で勝利し8強入りを目指します

男女の予選プール組合せ、女子はイギリス、フィジー、スペイン、男子はサモア、オーストラリア、アイルランドと。

女子はこのトゥールーズ大会がシリーズ最終戦、現在総合9位の日本は10位のスペインとは4P差、11位のブラジルとは13P差です。予選プールでスペインに勝利し、8強進出を果たして欲しいですね。大会公式サイトのスケジュールはこちら、日本の初戦は明日夕方5:22からイギリスと、10:30からフィジーとです(LIVEでは見れないな、残念)。男子は明日7:23からオーストラリア戦、この試合が男子の開幕戦になります。同じく公式サイトのスケジュールはこちら。そのあと深夜0:26からサモア戦になります。降格濃厚な状況の中で8強入りを果たすには、初日の強豪との2試合、どちらかに勝利しないといけません。厳しい戦いになるとは思いますが、良い戦いを期待しています。

サクラセブンズのフランス遠征レポートはこちら、現地ではライバルであるカナダとの合同練習も行っています。今回の遠征メンバーには前回から中村選手が復帰、そして大竹選手が久しぶりの遠征メンバー入りしています。大竹選手は昨年の太陽生命WSSでも活躍しましたが、そのあと怪我などもあって、久しぶりのワールドセブンズシリーズではないでしょうか。ダイナミックなランはサクラセブンズの切り札になるかもしれませんし、原選手、水谷選手らフェニックスコンビでの活躍を期待しています。他のメンバーを見ても、去年から入替戦、W杯、そしてワールドセブンズシリーズを戦い抜いてきたメンバーばかりで、大きな怪我の離脱などなく、良いコンディションで調整してきたと思います。初日の2試合、特にフィジーとは大差がついてしまう試合が続いていると思うので、ここで良いアタックを見せることで良い雰囲気になると思います。頑張れサクラセブンズ!

サクラフィフティーンも明日12日から合宿、そして来週から海外遠征

そして女子15人制強化・TID合同合宿も始まります。協会HPの発表は、こちら。このFWタイトファイブを中心とした合宿は何回か行われてきました。そして17日からはカザフスタンに遠征するそうです。Asia RugbyのHPにあるカレンダーをチェックしたところ、アジアラグビー女子チャンピオンシップ(ARWC)は23日に日本VS中国、香港VSカザフスタンが行われ、28日にFinalが行われるそうです(日本協会はなぜ発表していないんだろう)。この2試合が秋の新たな国際大会のカテゴリーを決めるのでしっかり勝ってもらいましょう。またAsia Rugbyの別記事ですが、秋の国際大会でアジア1位が入るであろうDivision2は、南アフリカケープタウンで10月に3試合行われるようです。色々調べると、情報がUpdateされていますね。

来週末から太陽生命WSSも熊谷から開幕しますが、まずは日本代表の応援をしていきましょう。頑張れ日本、頑張れサクラ!

女子ラグビー中長期戦略計画を読んでみた

前回のブログから2週間経っていましたが、タイトルの通り先週日本協会から発表があり、2037年女子W杯の誘致目標を含めて、フォロワーの方々も反応していましたね。女子ラグビーのこれからの方向性を協会として発表するのは初めてなのかな。代表チームの強化、普及活動など期待が高まります。

サクラセブンズをスタッフでサポートしてきた香川さんが役職に就きましたね

2037年W杯の誘致に向けて、どんなアクションがあるのか

岩渕専務理事が優勝を目指すと表明、どんなアクションプランを考えて実行するか

トーチュウのWEB記事は、こちら。岩渕専務理事からは「37年W杯優勝はできない目標ではない」とのコメントがありました。過去にリオ五輪の金メダルを目指す発言もありましたが、実現への可能性はともかく高い目標を掲げてとことん取り組むという姿勢が今後は協会側から出てくると思います。代表の強化に繋がる海外遠征などのテストマッチ、コーチングスタッフの充実化など、代表の活動だけでも次のW杯に向けてどういうアクションになるのか、楽しみです。

公表された中長期戦略計画もダウンロードして読みました。女子ラグビーの普及、強化だけでなくリーダーシップの育成だったり、グローバルな人材輩出など、社会への貢献も含まれていました。またほかの国のラグビー協会の動きも載せていて、比較できるのがありがたいです。例えばアイルランドやスコットランドは5年のアクションプランや女子ラグビー戦略を策定しているようです。World Rugbyは日本にアジアでのアクションを期待しているのは前から聞いていましたが、少しずつそういった動きも女子ラグビーで出てくるかもしれません。ここ数年はアジアの試合はセブンズ以外ほとんどないですが、以前はアジアユース大会とかにも出てたり、女子のアジア選手権もありました。レフリーやコーチでも海外に出て活躍する方が増えていくと良いですね。

あとは現状把握ということで、様々な関係者にインタビューを行い、課題を抽出して載せています。これらの課題のなかには選手強化のこと、クラブと代表活動の両立できるスケジューリング、さらに収益源の確保など、本当に色々出てます。インタビューに協力してくれた選手、先生方などの女子ラグビー関係者に感謝です。すぐには変えられない、それでも様々なアクションを起こして、少しずつ成長していきましょう。

一応、女子ラグビー中長期戦略計画(表紙含めて27ページ)のリンクもこちらに載せておきます。アクションプランの中には「女子ラグビーの選手登録者数を年率6.5%で拡大させて2050年に1万人を達成」とあります。うん、少子化問題が話題になる中でこれはなかなかのターゲット、全国に広くプレー環境の充実と指導者の育成が求められますね。女子日本代表の強化については、また改めて書きたいと思いますが、春のテストマッチは行われるかと期待していましたが、いまだに発表されないですね...まあ仕方ない(苦笑)

高校JAPANのテストマッチ第1戦を見てみた

先日、惜しくも41-42と1点差で惜敗した第2戦を見ました。その時のブログは、こちら。今回は第1戦をフルで見て、見どころなどをまとめてみます。日本協会HPの試合結果は、こちら。今の時点で開始5分も経っていませんが、スクラムで押し込む姿に興奮し始めています。試合展開は強い風が吹く中、序盤はお互いノッコンが目立ちました。それでも前半は風下だった日本のアタックはFWがセットプレーで優位にたち、1次でBKラインがしっかり前に出るなど、準備を重ねてきた集大成のプレーを見せています。

アイルランドU19とのテストマッチ1戦目に22-19で見事勝利した高校JAPAN

以下、見どころと感じた場面と時間です

5:40過ぎ、スクラムを押し込むも反則を取られた後、自陣22mに入られてのラインアウト。相手のモールをがっちり止めて、展開してきた相手をノッコンさせるナイスDF

22:40過ぎ、自陣のスクラムで相手が反則し敵陣に入ってのラインアウトから攻め込みPGのチャンスを得るも失敗(ポストの揺れ、ボールの動きから強い横風があるのがわかります)、そこからのドロップアウトを自陣22m付近で受けると、カウンターで最後は左タッチラン際を50m独走して先制トライ

25:30過ぎ、相手キックオフからのワイドアタックで大外をゲイン、全員のポジショニングとダミーの動きも含めたDFを崩す流れが秀逸

26:40過ぎ、自陣22mでの相手ラインアウトのモールを止めて、FWのアタックを止めて最後はジャッカル成功でピンチ脱出

31:10過ぎ、トライを奪われたあとのキックオフ、蹴ったボールが横風を受けて日本がキャッチした後のラックから持ち出して裏に抜け出しビッグゲイン

35:00過ぎ、相手ドロップアウトのボールを自陣G前で拾ってからのカウンター、アイルランドDFのギャップを抜け出して、サポートに繋いで40m近くを独走トライ(3番森山君!!)

49:10過ぎ、相手陣G前での相手スクラムを押し込んでチャンスメイク

52:40過ぎ、ハーフライン手前のスクラムから大外に展開して抜け出しトライ(15番矢崎君!!)

1:00:40過ぎ、インゴールドロップアウトのキックが風に流されてそのままタッチに出る珍しいプレー、15mラインG前で日本スクラムから再開

1:02:30過ぎ、アイルランドのラインアウトのスローが思いっきり曲がる

1:08:20過ぎ、ペナルティーからの日本のタッチキックをG前のタッチライン際でアイルランドの選手がジャンプしてインプレーに、そこからハーフラインまで戻すナイスキック

1:15:00過ぎ、終盤に逆転を狙うアイルランドのアタックに対して、日本のDFが素早く前に出てタックルしてターンオーバーからアタック

最後は相手のミスからのラインアウトをしっかりキープして外にけり出して終了、35分ハーフと国内での試合から長い時間でもよい動きを見せた高校JAPANでしたが、アイルランドU19もトライ場面など随所に個々のランニングで良いアタックを見せていました。女子日本代表も攻守の素早い動き、特にアタックのところは参考になるかと思いました。パスのスピードと長さの違いはありますが、全体の動きの精度が良かったですね。

香港セブンズは2日目を終えて女子は10位で終了

昨日から始まったワールドセブンズシリーズ香港大会、香港セブンズはもう何年も歴史のある大会で私が高校生の頃には男子の大会で日本代表でもたくさんトライを奪った大畑大介選手が劇的な逆転トライで大会MVPを獲得した年もありました。動画探したらありましたね。

24年前、スコットランドとの最終戦で終了直前のプレー、今見ても凄い

男子は予選プール3試合で1勝も出来ず、明日は勝利なるか

https://twitter.com/JRFUMedia/status/1642099703335747584

男子は昨日の夜にオーストラリア代表と戦って5-26、今日はアメリカ代表を相手に0-31、スペイン代表を相手に7-31と競った展開にすら持ち込めず3敗。日本協会HPの試合結果とスケジュールは、こちら。明日は9位以下トーナメントで朝にウルグアイ代表と戦いますね。試合は見れていないのでわかりませんが、ここでウルグアイに勝利してシリーズポイントを稼がないとコアチーム残留はかなり厳しいでしょうね。

女子は惜しくもベスト8入りならず、スペインにリベンジを許して10位で終了

https://twitter.com/JRFUMedia/status/1642125403912560642

女子は昨日、フランス代表とアメリカ代表と戦い2敗。今日は現地時間で朝8:46からスペインと試合をして14-10で勝利し予選プールで3位に入るも得失点差でカナダに2点及ばずに、ベスト8進出を惜しくも逃しました。それでも優位に進めたスペイン戦でチャンスにトライを取り切れば逆転しただけに、シリーズ序盤の戦いから、サクラセブンズへの期待値が変わりましたね。そして9位以下トーナメントではブラジルに29-0と快勝し、迎えたスペインとの再戦では試合の流れを上手く掴めず、終盤に追い上げるも17-26で敗れました。

朝に戦ったスペイン戦は4点差での勝利でしたが、素早く前に出るDFでスペインに優位なアタックを許さず試合の内容では圧倒している印象でした。最終戦もそのような展開を期待していましたが、始まってみればスペインの選手が個々に奮闘してきました。タックルして相手をすぐに倒してブレイクダウンで絡むことが出来ず、DFでボールを奪えない中で、ラインブレイクを許して独走に追いつかない場面が出てきました。今のサクラセブンズは相手がこういう戦いをしてくると、なかなか試合のペースを掴めずにいる印象です。そこは来月のシリーズ最終戦に向けての課題かなと。一方でどの試合でも原わか花選手の気持ちの良い加速からの独走トライは歓声が沸きました。相手の国も要警戒選手と感じているでしょうね。

https://twitter.com/WorldRugby7s/status/1641972255042465793

満足いく結果ではないですが、新しい選手も加わった中でサクラセブンズはベスト8進出に迫るなど、いいチャレンジが出来ていると思います。シリーズ最終戦、ハミルトン大会の6位に迫る戦いに期待します。そして男子、何とか勝利して、少しでもポイントを重ねて欲しいです。

高校JAPANのテストマッチ2戦目が面白い

1試合目の勝利から迎えた2戦目、日本41(6T4G1PG)-42(6T6G)アイルランド、素晴らしいファイトでした

先日、高校JAPANとU19アイルランド代表とのテストマッチ2試合がJAPAN RUGBY TVのチャンネルで公開されたので、2戦目を見ました。日本協会HPの試合結果は、こちら高校JAPANが取り組んできたスタイルが思いっきり表現されている、まさに集大成を感じさせてくれる試合でした。結果は1点差の惜敗ですが、日本の反則が妙に多かったような。それでも日本選手の素早いアクション、奪ったトライは、音声なしでも興奮させてくれるものでした。

日本協会HPの遠征レポートから拝借、まさにThe First Moveを体現

高校JAPANのアタックは相手DFのプレッシャーを避けるようにかなり深いラインをセットしていました。そこからワイドに仕掛けて外にあるスペースを攻略、アイルランドのDFは敵陣でラインブレイクを許してピンチを招くなど、振り回されている印象でした。一方で相手の長い手に絡まれてブレイクダウンで反則を取られる場面も結構ありました。そしてDF、セットから一気に前に出てプレッシャーをかける、加えて接点の激しさもあり、アイルランド相手にも通用していました。

以下、見どころな場面を整理してみました

14:50すぎ、自陣でのDFで相手のミスからターンオーバーすると、そこからワイドにアタック、自陣からラインブレイクして敵陣に入るとインゴールへのキックを抑えて2トライ目

18:20過ぎ、自陣22mを少し超えた右スクラムからサインプレーでラインブレイクし、相手のDFを引き付けて外へ繋いで約40m独走で3トライ目

24:20辺り、右隅にトライしたアイルランドのコンバージョン成功、その前の日本のトライ後のコンバージョンは失敗していたので、結果からみるとこの2点が大きかった

25:20過ぎ、キックオフからの相手ボールスクラムを押し込んでターンオーバー。そこから相手ペナルティーで敵陣22m内のラインアウト、モールを押し込んで4トライ目

29:00過ぎ、直後のキックオフレシーブからのノーホイッスルトライ(あえて説明なし)、そのあとのキックオフで逆を蹴って、そこからトライを返したアイルランドもさすが。さらに次のキックオフで相手のいない10m過ぎに落としてマイボール確保した日本の駆け引きの上手さ。

37:50過ぎ、ターンオーバーからの展開で11番青栁選手(國學院栃木)の相手DFを翻弄するキレキレステップ

44:10過ぎ、敵陣22mに攻め込まれるも相手を引き倒してのタックルからジャッカル成功

48:20過ぎ、自陣22m内でのDF、キックパスをチャージしてターンオーバーからの攻防

55:40過ぎ、相手アタックを押し出したタッチライン際でよく見るつばぜり合い(クイックも狙える日本がボールを奪おうとして、勘違い(?)したアイルランドの選手が突き飛ばす)、その反則から敵陣ラインアウトになり、モールを押し込んでトライ

1:00:10過ぎ、敵陣の相手ラインアウトのモールをがっちり止めて、そこから持ち出した相手を倒してジャッカル成功

1:10:10過ぎ、自陣G前のアイルランドの猛攻をしのいでターンオーバー

日本のユースの強化を感じさせる試合内容、本当に素晴らしいテストマッチでした。選手、スタッフの皆様、本当にお疲れ様でした。そして強化に携わった指導者、関係者の皆様もお疲れ様でした。さらに強化システムを高めて、U20そしてフル代表の成果に繋げていきましょう