9月になり徐々に試合が増えてきました

先週から不安定な天気が続いていますが、ここ何日かは涼しくなってきました。9月の中旬になり、このまま秋を迎えそうな感じです。新型コロナも新規の感染者が減り始めて、徐々にスポーツの賑わいも戻りつつある中、女子の試合も行われつつあります。

先週12日には厚木市でキャピタルウィメンズセブンズ大会が雨の中、行われました。大友信彦さんが現地で取材し、記事にまとめてくれました。いつもありがとうございます。リンクはこちら⇒キャピタルウィメンズセブンズ大会フォトレポート。大会は湘南ベルセブン、ブレイブルーヴ、世田谷レディース、YOKOHAMA TKMの4チームが参加、TKMが優勝しました。大会で活躍した選手で選ぶベスト7もログインが必要な有料記事ですが、記事になっていました東京中日スポーツでもサクラセブンズの鈴木彩夏選手にフォーカスを当てた記事がUPされていましたこちら

サクラセブンズ候補選手の熊谷合宿もまだ全員ではありませんが、HPのメンバーを見る限り2グループに分かれて召集をかけているみたいです。日本協会HPにある今日14日から参加しているメンバーはこちら東京フェニックスの岡田はるな、原わか花の2人も久しぶりの参加ですね。

ユース世代では10月に行われる予定の全国U18女子セブンズ大会に向けた関東大会の予選が来週22日に行われる予定です。どうやら感染防止のため、チーム関係者のみで保護者の観戦はNGになるとか。男子の花園予選もSNSで大会組合せが発表されると共に、無観客試合で行われると発表されていますが、共に残念ですね・・・観客はマスク着用で距離を開けて観戦すれば、クラスターみたいなことは起きないと思うのですが、運営する側が決断するのは難しいのかなとも思います。このまま新型コロナが縮小していって、冬の大会は観戦可能になって欲しいと願います。

国内では他に大学生のカテゴリーでも、関東の対抗戦Aとリーグ戦1部の試合日程が発表されて、先週末も練習試合がいくつか行われた記事を見ました。協会サイドは色々対応に追われているかと思いますが、10月からいよいよ本格的な再開になりそうです。

国外を見ると、NZでは州代表の選手権大会が始まり、女子の大会も行われています。

動画は先週末に行われたオークランドとノースランドの試合のハイライト。大接戦のなかで2:50過ぎのトライは見事でしたが、トライでいいのかな、外に出ていないのかな、とも思いました。

新型コロナの影響で東京五輪は延期になり、世界各地ではまだ感染拡大が続いている国もある中、少しずつ試合が行われるようになりました。国内でも秋からは女子の15人制の関東大会が行われるよう、準備を進めていければと思います。

とりあえずラグビーがまた見れることが嬉しいこの頃です。この自粛期間中にトレーニングに励んだ選手の思い切ったプレーをまた見れるのを楽しみに過ごします。

ラグビー関係の書籍2冊の感想

もともと本を読むことは好きなほうですが、買って手元において満足してしまうところもよくあります(苦笑) そんな私が先日、購入した2冊ですがもともと興味があったお二人だったので、あっという間に読み終えることが出来ました!その前に前回のオンラインコーチングの話題の続きで動画を紹介しておきます。

オンラインコーチングをする上でのポイントを10分少しでまとめた動画、コーチ側がどこにフォーカスするべきか、質を高めるやり方を知るのは大事ですね。お時間あるときに是非!

強化委員長の藤井雄一郎さん、トレーナーの佐藤義人さんの本は面白い

2冊とも読みやすい、日本代表の話題も多いのであっという間に読み終えました!

まずは左側、エディーJAPANの2015年W杯のときに選手の治療を任されたアスレチックトレーナーの佐藤義人さんの著書です、Aamazonでのリンクはこちら。きっかけはそもそも時間つぶしに書店で見かけてぱらぱらと立ち読みしましたが、これは面白そうだと購入しました。佐藤さんは日テレのニュースZERO、毎日放送の情熱大陸にも出演していましたね。ニュースZEROでは嵐の櫻井君を治療して、動作を改善して、桜井君が驚愕した映像が話題になりましたし、この本を読んで情熱大陸の録画を見直しました。

内容はストレッチの本ですが、ストレッチの紹介のページはそんなに多くなく、佐藤トレーナーの経歴や怪我、治療に対する考えを伝えるといった内容です。信じられないような驚く内容もありますが治療が成功して当初の予定より劇的に早く復帰した選手がいるのですから、素晴らしいですよね。ゴッドハンド、マジックハンドといわれる所以がわかりますし、これを読んでトレーナーを志す人も多いんじゃないかなと。あと私はこの本を読んでから、足の指と体の後ろ側の筋肉にもっと意識するようになりました。

もちろんストレッチの紹介もしないとなので、代表的な「壁ペタ背中反らし」のやり方がわかる動画を紹介しますね。

藤井さんの著書は昨年のW杯で活躍した日本代表の裏話といった内容です

楽天ブックスのリンクはこちら。著者の藤井雄一郎さんはラグビー日本代表の強化委員長として、W杯での日本代表のベスト8進出の活躍を導いた一人です。また代表HCのジェイミーさんともサニックスの選手の頃からの仲で、ジェイミーさんも藤井さんを凄く頼りにしていたのが伝わってくる話ばかりの内容でした。故に面白いです。何かを達成した理由が明かされるような、明るい話題の裏側のストーリーにとても興味のある私です。著書の中でも、スタッフを更迭した話も書かれていたり、藤井さんが日本代表のためにどう行動してきたのかが書かれていますね。

そもそもはW杯が終了した後、ジェイミーとの契約更新について書かれたネット記事を読んで、面白かったのを覚えています。探してみたらありました⇒「(前編)ジョセフHC再契約の裏側」。もちろんそんな裏側話だけでなく、ラグビー日本代表が何を大切にチーム作りを進めたか。流行語大賞にもなった【ONE TEAM】という言葉についても、改めて学びました。世間では流行語のように使われていますが、日本代表がどういう思いを込めて【ONE TEAM】というキーワードを掲げたかは、もっと多くの方に知って欲しいですね。

最近はラグビーの著書を読んでいなかったので、楽しく読ませてもらいました。4,5年前はエディーさんに関する本や2015年のW杯での代表チームについて書かれた本がたくさん出版されていて、私の部屋の本棚にもいくつかあります。今回の2冊を読んで、自分のパフォーマンスのアップと、次回のW杯に向けての楽しみを増やしていこうと思います!

オンラインコーチングを考える

約1ヶ月ぶりのブログ更新になります。何回か更新しようかなというつもりが、明日にしようかと思って結局は更新せず・・・久しぶりに書き始めたら、ブログサイトの投稿フォーマットが更新されていて書き慣れず苦戦してます...今回は春からのコロナ禍で最近、多くの話題を集めるオンラインでのコーチングについてです。

代表カテゴリーでオンラインキャンプが実施されています

前回のブログでも女子日本代表のサクラフィフティーンもオンラインキャンプを話題にしていました。代表チームは延期されているW杯アジア予選に向けて、なかなか日本各地から選手を集めることができない状況。その中でFWとBKに分かれて4日間のキャンプを行いました。今後の更なる強化に繋げるために、スキルや戦術の理解力の向上の他にも様々な取り組みを行ったようで、参加した選手も久しぶりの再会を楽しみながら、課題に取り組んでいたようです。

そして先週末、高校生のTIDユースキャンプ(Bigman & Fastman Camp)が行われました。日本協会HPのレポートはこちら。今回は全国から選ばれた選手に加えて、自己推薦枠で18名の高校生が参加しています。オンラインも初の試みですが、スタッフもU20JAPANの水間さん、高校JAPANの品川さん、両監督もいて豪華なこと。レポートを読んでいてもそれぞれのコーチが選手の意識を劇的に変える取り組みにチャレンジし、それに選手が貪欲に取り組んでいるのが伝わりました。取材しているジャーナリストの方々の記事にも刺激と学びがたくさんあったようです。

2年前からB&Fキャンプを担当している野澤武史さんの「君達はすでに日本代表へのレールの上に乗っている」という言葉、読んでいる私もい少し興奮しました。選手も聞いてから明らかに気持ちのスイッチが変わったでしょう。コーチングスタッフも画面の前の選手に対して、どのような言葉を投げかけるか、ぶつけるか。実際に見えない選手に対してどう上手く声かけるか、きちんとした準備をして臨まないと出来ませんね。

Yahooにもこのキャンプについての記事があったので、紹介しますね。
「自己推薦枠?オンライン?日本ラグビーのユニークなタレント育成キャンプとは」

https://news.yahoo.co.jp/byline/taramasataka/20200827-00194781/

これからもオンラインのニーズが増えるのではないか

高校カテゴリーは年末の花園に向けて、各地で予選の日程が発表されています。先日、千葉県の予選日程が発表されましたが、無観客試合で行われるとか。保護者などチーム関係者には残念は発表ですが、この後の感染者数の減少によっては変更される可能性もありますね。女子も10月下旬に熊谷で行われている全国U18女子セブンズ大会が行われるかどうか検討中で9月に開催の有無が決まるそうです。最近は新規の感染者数が減る傾向が見られていますが、運営する側は直前まで調整が続くのは否めませんね。

その中でオンラインでコーチングを行う機会は続いていくと思います。それはグランドで指導するのとは違った機会で、行うコーチ側はかなり頭を悩ますと思います。それがコーチの成長を促す良い機会になるかもしれません。例えば動画を準備したり、解説に必要な図を用意したりすることで、頭の中を整理して、選手に明確に伝えられる可能性はあります。「ピンチをチャンスに」という言葉がありますが、選手・スタッフ共にこういう状況でこそ、どうするか工夫していくことが成長するチャンスになりますね。

オンラインでのコーチングのメリットもあるでしょう。先ほどの記事の中で、野澤武史さんも「今回は練習がなく『理解する』『明確にする』といった部分にフォーカスでき、インプットの質は従来より高かったかもしれません」と話していました。異なる環境の中でいかにメリットを見つけ、強みを生み出すかですね、今後もそういう柔軟な考えと行動を取れる人が求められていきそうですね。

まずは今の状況が少しずつ良くなり、試合が行われるようになり、観客が楽しくみれる試合が出来る、当たり前の日常に戻れるように願います。それぞれが感染防止に努めて、協力し合っていきましょう。

サクラ15活動再開と茗溪VS天理を見直してみた

前回のブログから3週間近く経ちました。新型コロナの拡大が続いてなかなか収まる様子が見えないなか、年末の全国ジュニア選抜大会の中止が決定昨年はセレクターを務める機会があり、非常に残念ですが、各地域での予選大会を考えると仕方ないとしか言えないですね。後輩たちも秋の東日本大会が行われるかはっきりしないみたいですし、中学生が活躍できる機会があればと願います。

サクラ15は27日からFWメンバーがオンラインキャンプを実施

そんな中で良いニュースは、女子日本代表サクラフィフティーンが延期になっているアジア予選の開催時期が未だ決まらない中で、活動を再開しました。オンラインキャンプのレポートも素早く更新されています

こういうやり方があるのか、と正直驚いています。Yahooでも記事がいくつかありますが、レスリーHCと南キャプテンのポジティブなコメントも良いですね。久しぶりの再開と共にオンラインでも充実しているようです。

ラグビー女子15人制日本代表候補の“リモート”合宿がスタート 南早紀主将「顔を見ながらできてうれしい」

香港、カザフスタンとのW杯アジア予選がはっきり決まらない中で、チームとしてこういう活動が出来るのは強みですね。この時期で頭も身体もとことん鍛えることで強豪国との差を縮めて欲しいと期待しています。サクラセブンズも来月辺りから活動再開ですかね。頑張れ女子ラグビー!!

平成になる直前、大先輩の伝説的な試合をフルで見れることに感謝

先週末にYoutubeにアップされた花園名勝負列伝、想像していたのとは違った試合でした

Youtubeにここ10年以内の花園の名勝負がありましたが、先週末に昭和の頃も含めた過去の名勝負の試合映像がアップされました。本当にありがたいですね。連休中の夜に大学の試合含めて、色々見てたらあっという間に時が過ぎていました。今回、あの3人飛ばしパスで有名な茗溪学園と天理の試合を初めてフルで見ました。

この時、両校優勝した3年生の代は、私より13こ上の学年。中高の頃はひどい雨でグランド練習を止めて、過去の名トライを集めた「トライ・トライ・トライ」というビデオを見た記憶があります。先輩方の名トライを見て、茗溪らしい展開ラグビーを学んだのもありますね。

https://youtu.be/nYueLoJ8_g0?t=1968
探してみたら見つけたので紹介、花園のトライ集は30分過ぎ辺りからです

天理との試合は華麗なアタックより、我慢のDFばかりの激戦でした

実際に見てみると前半開始早々に伝説の3人飛ばしパスから先制トライ、その後も自陣からSH深津さん、SO赤羽さんらを起点に天理DFを切り裂くように抜く展開、そしてまさかの敵陣10mライン付近からDGで追加点、と驚きばかりでした。

しかし怒涛のアタックはそれから見る機会はほとんどなく、試合終了近くまでは自陣で粘り強く守る時間ばかりでした。天理はエリア中盤からは大外のWTBやG前へのパントキックを多用し、茗溪のBK3はキックを追いかけては外に出して、ラインアウトになる映像が続きました。スクラムでは時折押し込みますが、ラインアウトは天理優勢でした。2人並んでのショートラインアウトからSHへの素早いトスは、今でも通用するスキルだと思いました。30年少し前のラグビーはスクラム、ラインアウトはじめ今とは違う部分がありますが、見ていて本当に手の汗握るような展開がずっと続きます。

後半途中、11-9とリードする中で天理が逆転の正面PGを狙う場面があるとは知らず。難しくはない位置でしたが、ボールはポストから逸れました。茗溪はFWのメンバーが本当に良く走っていました。FLの2名のタックルは凄かったですね。ピンチの場面を何とか粘り強く守り抜いたことで、試合終盤にはようやく敵陣に攻め込み、追加点は取れませんでしたが、逃げ切って勝利しました!

細かいことを書こうとすると、色々あるのですが、思っていたよりも長分になったので割愛。ただ以前に思っていた華麗な試合では決してなく泥臭いDFで何とか勝利した試合だったと気づきました(この天理戦の前はAシードの新田高校と戦っています)。そんなレジェンドの先輩方と今では3月のOB交流戦などで一緒にプレーする機会があったり、仕事帰りに飲む機会があったり、本当に貴重ですね。

今年は我慢の夏ですが、早く以前のようにグランドでラグビー観戦できる日が戻りますように。

2017年W杯のアイルランド戦を見直してみた

久しぶりのブログ更新になります。間が開いてしまいすみません。前回はNZでスーパーラグビー再開でしたが、気づけば第4節まで進んでいますね。ハイライトでも見るのは楽しみです。

2:40過ぎ、ハリケーンズの15番ジョーディー・バレットの自陣から超ロング58mPGはあっぱれ
https://www.youtube.com/watch?v=FQaM5jz57TY
オーストラリアでも先週末から開幕しました

W杯予選プール、アイルランド戦は接戦をものに出来ず惜敗

2017年にアイルランドで行われた女子W杯、日本は予選プールの初戦でフランスに大敗し、2戦目のアイルランド戦を迎えました。目標のベスト8進出に向けて、絶対に勝たなければならない試合です。

先月フルタイムで公開されました。3年前も見ましたが改めて惜しい試合でした

3年前の試合なので、短めに振り返りますが、前半の開始10分は両チームともチャンスにミスをしてしまい先制できず。レフリングも「んっ?えっ?」というのは正直いくつかありますが、時間が経つにつれて日本ペースに。自陣からのアタックは中盤まで進むと、10番山本実のキックでエリアを前に進めます。FW陣はスクラムでプレッシャーをかけて、9番津久井萌がテンポ良く球を捌いて動かすアタックはアイルランドDFを振り回して、捕まえにいってはハイタックルを繰り返すなど、アイルランド陣でのプレー時間が多くなりました。

その中で先制トライはG前のスクラムを押し込んでのペナルティートライ。その後もG前のスクラムを起点に、BKに展開して15番清水がステップで相手をかわしてインゴールに飛び込み追加のトライ、キックも自ら決めて前半を14-0とリードして折り返し。おそらく試合前に描いていたゲームプランに近い、もしくはスコアを見る限りは予想以上の出来だったのかもしれません。

ハイライトから前半の2トライはそれぞれ0:30、1:40過ぎ。先制トライは現地の実況と解説も「ブリリアント!(素晴らしい!)」の連呼でした。

迎えた後半、アイルランドがハイタックルの繰り返しでシンビンが出て、さらに突き放すチャンスがありました。しかしラインアウトでミスが出てしまい、その後も自陣でのキックを2度続けてチャージされてトライを奪われます。前半、優位に進めていたスクラムもアイルランドがフロントロー3人を交代してからは押される場面も出てきます。その後もアイルランド陣でのプレーは多いものの、細かいエラー、攻め込んで倒れた後に絡まれてノットリリースを取られるなど前半のようなプレーが出来ず。

後半18分の時点で画面左下に後半のAction Areaが表示されましたが、アイルランド陣でのプレー時間は77%と日本がエリアで優位に進めていたのがはっきりわかりました。しかしその後もアタック場面ではエラーが出てしまい、追加点を奪えず。ホームでの声援を受けて勢いに乗ったアイルランドはG前に攻め込むと、シンプルなアタックでミスをせず19フェイズを重ねて逆転のPG。そして終盤は敵陣でのラインアウトから攻め込むと、G前でもFWを中心にフェイズを重ねて34フェイズ目でダメ押しのトライ。前半のリードを後半の試合展開に活かせず、24-14で惜敗。悔しい負けでしたね。

なぜ前半と後半で違う展開になってしまったのか。個人的には格上、いわゆるティア1の国との試合経験が少なく、時間が経過する中でフィジカルもメンタルも少しずつやられてきて、大事な時間帯でミスが目立ちました。男子の日本代表も同じようにW杯でやられた試合が過去にいくつもありました。そしてW杯のホスト国、アイルランドも日本相手に負けられない意地、開き直り、チームの勢いもあったでしょう。

私は現場にいないので実際に戦った選手、スタッフ、そして現地で見ていた観客の考えや振り返りはそれぞれ違うと思います。勝てる試合だった、と簡単には言えません。ただ来年にNZで開催が予定されているW杯では同じような試合展開で勝ちきれるチーム作りをしてくれるのを期待します。W杯のそれ以外の試合についても、Youtubeにあるので最終戦の香港戦などもレビューして、代表の戦いについて考えようと思います(また間が空き過ぎないように・・・)