サクラセブンズはカナダ大会を11位で終了

5月2日は未明にイングランド戦、朝6時半過ぎからメキシコとの11位決定戦が行われました。未明のイングランド戦は開始数十分前に寝落ちしてしまい、メキシコとの試合は開始から最後まで見れました。まず、結果は以下の通り。

9位-12位トーナメント VSイングランド 7-29●負け
11位決定戦 VSメキシコ 45-0〇勝ち
※9位決定戦はブラジルがイングランドに24-7で勝利、
 優勝はNZを相手にノータイムで逆転トライを奪った豪州でした

ラグビーリパブリックに早速2日目のレポートが掲載されていました、こちら。まずイングランド戦ですが、初日同様に開始してすぐに先制トライを奪われました。個々のフィジカルやスピードの差はあれ、試合の入りが上手くいかないのは今後の課題ですね。そのあと2トライ目も奪われますが、相手にシンビンが出た前半終了間際に原わか花選手が外を走り切ってトライを奪いました。しかし日本の得点はこの7点のみで、イングランドに5トライを許して負け。

そして11位決定戦、これまでの対戦国と比べて格下のメキシコに対しては日本が目指すプレースタイルがしっかり見れました。DFでは低いタックルで相手を倒し、すぐに起き上がって7人で守る。ATでも個々に上回る日本が、DFのギャップを抜け出して独走してポスト下にトライする場面が多かったです。前半で4トライを奪って勝敗を決めて、後半は早めに主力の平野選手や梶木選手を下げて、若手が交代出場しチャレンジ。ワールドセブンズシリーズ大会初参加の矢崎桜子選手がトライを奪っていましたね(日本語の実況はなぜか12番山中選手と伝えていましたが)。トライを奪いに来るメキシコの反撃もしっかり止めて、45-0の完封勝利。11位をしっかり確保して大会を終えました。

https://twitter.com/WorldRugby_JP/status/1520961734357528577

振り返ればコアチームとの試合は、開始早々に失点し競った展開までもっていけずに大敗。昨年の東京五輪の時と似た展開になりました。ブラジル戦はリベンジを期待していましたが、6トライを奪われる完敗。コアチームとしてタフな経験を積み重ねるブラジルとの差は想像以上についているのを感じました。今後もDFの時間が多かったり、アタックでもKOレシーブから自陣でのアタックを繰り返したり、我慢する展開を減らしていきたいですね。アタックでどうラインブレイクをして、敵陣まで進むか。個々は成長していますが、チームの課題は以前から大きくは変わらないと思います。

招待参加で出場したこの経験を9月のW杯、アジア大会にどう繋げられるか、太陽生命WSSで活躍した新しい選手も加わる可能性もありますし、まだまだこれから。頑張れ日本!頑張れサクラセブンズ!

サクラセブンズのカナダ大会初日を振り返る

5月に入りました。今日1日は女子日本代表がセブンズ、15人制ともに海外で試合があります。国内では太陽生命WSSの期間中ですから、代表選手の派遣に協力してくださるチーム関係者の皆様には感謝ですね。女子ラグビー、トップレベルの選手の層が増えてきましたが、インターナショナルレベルの選手育成については、まだまだこれからでしょうか。

およそ2年ぶりのシリーズ大会、強豪国との差を改めて感じた初日

https://twitter.com/JRFUMedia/status/1520176167281893377
高校生も含む新たな若手も加わったサクラセブンズ、主将はサクラセブンズではベテランの平野優芽選手、落ち着きあるプレーは頼りになります。
https://twitter.com/JRFUMedia/status/1520231225646288897
昨年のW杯アジア予選からチームを率いる鈴木貴士HC、頼りになります

今回は招待チームとして参加する女子日本代表サクラセブンズ、初代表の選手も加わり、自分が知らない選手も増えてきました(苦笑)。日本協会HPの遠征レポートはこちら。開催地のビクトリアは結構冷え込んでいるようですね(記念撮影の日は晴れて、スタッフもみな半そでですが)。ワールドシリーズではここ何年も昇格や降格が続いて、どの相手も格上という厳しい試合展開になりますが、カナダ大会初日も苦しい3試合でした。

第1試合 VSアイルランド  7-22●負け 
第2試合 VSフランス    5-41●負け 
第3試合 VSブラジル   12-38●負け

予選プール全敗で4位、戦いぶりを見ても試合開始からおよそ1分で相手に先制トライを許してしまったり、トライを奪った直後であっさり独走トライをされてしまったり、自分たちが目指す戦いがさせて貰えなかった印象です。ワールドシリーズでは以前から予選プールで勝てないなか、日本は強豪国を相手にどんな戦いを見せてくれるのかに注目しています。カナダ大会の初日は日本の戦いというより、相手の日本対策がはっきり見えました。具体的にはキックオフ、ブレイクダウンでプレッシャーをかける、個々のサイズを活かしてアタックで無理せずに継続するといったところで、日本のDFは取り組んできた倒す、倒れるから素早く起き上がる動きは伝わってきましたが、ボールを奪い返すような激しさは足りませんでした。

https://twitter.com/JRFUMedia/status/1520523392373297152
東京五輪を戦った3人、梶木選手、大谷選手、平野選手は厳しい試合の中でも安定したパフォーマンスを見せてくれました

その中でも梶木選手のジャッカル、大谷選手のランにタックルなど、所々ではおおっ、と思わせるプレーもありました。なかなか勝利に繋がる試合展開になりませんが、タフな経験は重ねてきています。本当にワールドシリーズ大会ではコアチームから勝利するのが難しい。そして海外の強豪国のプレー(特にフィジカル)に驚かされています。昨年の東京五輪では最終戦で12-21と惜敗したブラジル相手に6トライを奪われるとは、正直予想外でしたが、相手のスピードランナーに走られると、日本の選手は追いつけないですね。

大会2日目、9位‐12位トーナメントに向けて

https://twitter.com/WorldRugby_JP/status/1520556186701025280
ブラジル戦の最後に三枝選手が相手をかわしてのトライ、その前の大谷選手のビッグゲインから見事なアタックでした

明日2日目は下位4チームでのトーナメント。相手はおそらくイングランドです(他はブラジルとメキシコでしょうか)。日本が勝利に近づくためには敵陣でのアタックの機会を増やしたいところです。ブラジル戦は前半、アタックの時間は多かったのですが、自陣でのプレーが多く、ターンオーバーからあっさりトライを奪われるなど、良くない試合展開でした。敵陣でのチャンスを常にトライに結び付けるアタックが出来ないと勝つのは難しいですね。相手のプレッシャーの中で個人個人が閃き、チャレンジして、ポジティブな経験を重ねてほしいです。

https://twitter.com/WorldRugby_JP/status/1520550730939125762
ブラジル戦の1トライ目は敵陣22mのスクラムから2フェイズ目で原わか花選手がトライ!

そして今日の午後には豪州でサクラ15のフィジー戦

最後にセブンズだけでなく15人制のほうも。昨年秋のヨーロッパ遠征では悔しい試合が続いたサクラ15、2年半ぶりのテストマッチ勝利に向けて、世界ランクでは下位のフィジーと豪州で戦います。相手の15人制の情報はあまりないですが、豪州で行われているスーパーラグビーの女子大会、SUPER Wに参加している選手が中心でしょうし、手ごわい相手だと思います。

フィジー戦の登録メンバー、注目は2017年W杯以来の出場(?)8番ライテ選手の爆発的アタック。

フィジーには2016年12月、W杯の予選で大勝していますが、まずは安定したセットプレーでプレッシャーをかけていくの勝利の鍵。特にヨーロッパで苦戦したラインアウトがどれだけ改善されているかですね。あとはキックを上手く使い、敵陣でのプレー時間をどれだけ作れるか。フィジーは良いランナーが多いと思いますが、キックは上手くないと思いますし、15人制では横の選手と連携して気持ちよく走れるスペースを与えなければ大量失点はないと思われます。日本のアタック力を考えると、接戦にはなりそうですが、フィジーを20点以下に抑えれば勝てると思います。頑張れサクラフィフティーン!!

三重とこわか女子セブンズDAY2を観戦

前回が1月の全国選手権の後なので、およそ2か月の間、更新していませんでした。その間、ラグビーとはYouTubeで色々な試合のハイライトを見るくらいです。3月から仕事の方が忙しくなってきて、今後も更新は稀になるかと思います。来年1月の更新時期が1つの区切りになるかと思いますが、春には太陽生命WSS、9月には南アワールドカップセブンズやアジア大会、10月にはNZワールドカップが控えている2021年ですので、引き続きよろしくお願い致します。

久しぶりの女子セブンズ大会の生観戦は三重で

https://twitter.com/rikiet24/status/1505330891853549568
国体が中止になった三重県ですが、この大会は準備含めホストチーム三重PEARLSのおもてなしを感じる1日でした

20日は大阪にいる知り合いの先生のお誘いを受けて、早起きして鈴鹿に観戦に行くことが出来ました。昨年は太陽生命WSSの観戦にも行けなかったので、15人制の関東大会は現場にいましたが、トップチームのセブンズ大会を見るのは本当に久しぶりでした。

6チームでの大会でしたが、直前でホストチームの三重PEARLSが出場辞退となり、東京山九フェニックス、日本体育大学ラグビー部女子、YOKOHAMA TKM、追手門学院VENUS、ナナイロプリズム福岡の5チームが戦いました。DAY1の結果は知りませんが、DAY2ではフェニックスが3勝してました。来月の太陽生命WSS熊谷大会まであと1か月ですが、プレーする選手には東京五輪に出場した原わか花選手、永田花菜選手、白子未祐選手、堤ほの花選手もいましたし、他にも代表経験のある選手が活躍していました。会場は風が冷たくて寒かったですが、見ごたえのある試合が多かったですね。

あとはチームによっては、この春から加入したばかりの新人選手も出場したりしていました。各チームそれぞれに目標やチャレンジがあり、強豪が集まったこの大会はとても有意義な2日間だったと感じました。なお優勝はDAY1でフェニックスに勝利した日体大女子。ここ数シーズンはセブンズでも15人制でもなかなか勝てず悔しい思いをしていたので、久しぶりの優勝にとても喜んでいました。

また同じ日に静岡ではエコパを会場に女子セブンズの大会が行われ、アザレア・セブンがBRAVE LOUVEに勝利し、優勝したとか。高校生含め、国内の女子ラグビーはセブンズシーズンが始まっていますね。

今年の太陽生命WSSはゲストチームの参加もあり面白くなりそう

2週間前に日本協会のHPで2022年の太陽生命WSSの実施概要が発表されました。昨年からの変化は秩父宮の東京大会がなくなり、シリーズ第4戦が青森県弘前市で初開催となりました。数年前は秋田で行われていましたが、青森という場所での開催は現地の招致活動もあったかと思います。また第2戦の静岡、第3戦の鈴鹿はゲストチームがそれぞれ4チーム参加するとのこと。この2シリーズは予選プールでの順位が、2日目の順位トーナメントに直結するため、予選での負けがポイントの取りこぼしに繋がるので、大会的にも面白くなりそうですね。

2020年の5月に太陽生命WSSの大会方式を見直してみた、というブログを投稿していますが、コアチームばかりでなく招待チームやゲストチームを入れる今年の試みは、全国各地で女子チームが増えている中で良い試みだと思います。4月16日、17日に開催予定のリージョナルセブンズが太陽生命WSSへのチャレンジに繋がるので、一層盛り上がるかと思います。コロナ禍での安全安心な大会運営は非常に大変ですが、参加チーム含め、女子ラグビーを盛り上げていってほしいなと思います。

日本代表チームの活動もユース含めいよいよ動き出しました

最後にこの3月では代表関連の活動が本格的に動き出しています。まず15人制のTIDユースチーム静岡合宿が行われました。協会HPのレポートはこちら。今回が初開催でしたが、夏と春の年2回開催が出来れば、将来の代表強化にかなり有効なアクションになるのではないかと期待しています。夏はStrong GirlsなどFWのみの育成強化に特化しても面白いですね。

そしてセブンズ、15人制のサクラ候補選手たちもそれぞれワールドカップに向けて、合宿を行っています。セブンズ(SDS)の沖縄合宿レポートはこちら、そして15人制の静岡合宿のレポートはこちら。15人制の途中参加の選手はARUKASのメンバーばかりですが、セブンズの代表候補選手だった香川メレ選手が呼ばれていますね。活躍が期待される新しい選手が他にも呼ばれていますし、どうなるか楽しみです。

3月色々なアクションがあって長文になりましたが、他にも高校生ではGWに行われるサニックスユースの予選大会が行われていたり、春の全国選抜大会がもうすぐ開幕しますし、リーグワンも毎週のように試合が行われいたり、ラグビーを見る機会が増えて嬉しい限りです。ブログの更新は頻繁には出来ませんが、無理のない範囲でやっていきます。頑張ろう、サクラ。

横河武蔵野が全国女子選手権、2年ぶりの優勝

本日、鈴鹿市で行われた15人制の全国大会、準決勝2試合が行われる予定が今週に入り、新型コロナの変異型の感染拡大による所属選手の濃厚接触者の疑いやチーム内で陽性者、農耕接触者が出てしまった関係で三重PEARLS、RKUグレースの2チームが出場辞退となり、今日の試合が急遽、優勝決定戦(決勝戦ではなく)という扱いになりました。

出場辞退に備えて3位以下の順位も決めていましたが、直前に発覚して代替出場を検討する時間もなかったのかなと思います。
グレースは先週、東京山九フェニックスを相手に快勝。更なる活躍も期待されていただけに残念です

九州ながと合同がDFで健闘し、競った展開になった前半

私も当初は現地で観戦する予定でしたが、同行する予定だった方が諸事情により行けなくなり、天気があまり良くないのもあって、YouTubeでライブ観戦することにしました。試合結果ですが、予想通り横河武蔵野アルテミスターズが勝利しました。日本協会のHPにもすでにお知らせが出ています。津久井キャプテンのコメントもありますね ⇒ こちら

日本協会のチャンネルでライブ配信されましたが、映像が時々動かなくなったり、ちょっと見づらかったです

前半は開始から両チームがボールに手がつかず、ノッコンの多い序盤でした。関東大会と同様、アルテミは自陣からもボールを動かして攻め続けますが、九州ながと合同はしっかり分析していましたね。所々で相手をひっくり返すような狙いすましたタックルを決めて、DFの接点でプレッシャーをかけていました。アルテミは攻める時間は多かったですが、先週のPTS立正戦のようにテンポよくアタックを進められず、ストレスもあったと思います。見ていてDFのロールアウェイが遅く、SH津久井選手がボールを捌くのに少し時間がかかったようにも見えます。アルテミは前半20分過ぎにようやく敵陣22mに入ると、強力なFW陣がG前に迫り、22分にラックサイドを潜ったNo8高野選手がトライを奪いましたが、前半はこの1つのみ。九州ながと合同のDFの強さのほうが目立った前半でした。

アタックを修正した横河武蔵野が後半に3トライを奪って突き放しました

競った前半でしたが、FWとアタック力は明らかにアルテミが優位だったので後半は修正するだろうと予想していました

九州ながと合同の健闘のなか迎えた後半は開始10分から両チームの攻防が続きましたが、敵陣22mで相手のアタックを止めてジャッカルを決めたアルテミがペナルティーからクイックで仕掛けてG前まで攻め込むと1トライ目のように3番南選手が低い姿勢でラックサイドを潜るようにトライを奪うとそのあとのキックオフからも攻め続けたアルテミが連続トライ。後半27分には交代出場の日本代表CTBの中山選手が外から内に切れ込んでショートパスを受け取りそのまま抜け出して4トライ目。九州ながとの反撃を0に抑えて28-0で勝利しました。

予想していた通りの結果となりましたが、試合を見てもアルテミの強力FWを中心としたアタックが目立っていました。特に昨年秋にヨーロッパ遠征を行った日本代表の選手たちのパフォーマンスは良かったですね。3番南選手はスクラムを押し込んだり、低いタックルを決めて、すぐに起き上がって戻るなど良いパフォーマンスでしたし、8番高野選手も激しいプレーをしていました。14番名倉選手もトライはなかったですが、ボールを持った時の強さはさすがでしたし、それらの選手以上に遠征メンバーから外れた小西選手のボールキャリー、ジャッカルも凄かったです。九州ながとも選手個々の力は差があったと思いますが、粘り強いDF、ブレイクダウンでの接点の強さを見せ、アルテミも苦戦したと思います。

来年度以降の課題として、15人制の試合機会をどう増やしていくか

冒頭に書いた通り、新型コロナの変異型の影響によりこの試合で15人制のシーズンは終えることになりました。女子選手の数もチームも増えてきましたが、公式戦の数はいまだに十分ではありません。関東大会が始まる12月の前から、各チームで練習試合は重ねてきたと聞いていますが、やはり公式戦や冠大会がないとスポンサーや関係者の目に留まる機会も少ないですし、どうやって試合数を増やしていくかですね。

女子ラグビーの年間シーズンは春に太陽生命WSSを中心としたセブンズのシーズン、そして8月下旬に国体予選、10月上旬に本大会が行われます。15人制のシーズンは秋以降、そして2月上旬には全国選手権を終えるような予定ですが、今年は10月にNZでW杯が行われますし、2023年以降も秋に国際大会が行われます。女子の新たな国際大会「WXV」について書いたブログはこちら。そのため、10月11月は女子日本代表を優先としたスケジュールになるかと予想します。関東大会は7チームが参加しましたが、開幕を9月ごろに早めて、試合間もあまり開けずに総当たり戦で出来ないものかと思います(参加チーム、協会関係者含めて負担は大きくなりますが・・・)。

最後に女子セブンズ代表、サクラセブンズの候補選手(SDS)も熊谷で19日から合宿を行っています。スポットコーチとして元男子日本代表キャプテンの桑水流さんも参加していますね。合宿レポートは、こちら。こちらもW杯を控えていますが、国内での活動が中心となる中、今後どのように強化を進めていくか、楽しみですね。

関東女子大会終了、横河武蔵野とRKUが全国へ

昨日15日は関東女子大会の最終節が行われ、全国選手権出場をかけたプレーオフと予選プールの敗者が集まる順位決定戦が行われました。結果、プレーオフで勝利した横河武蔵野アルテミスターズとRKUグレースが、来週23日に行われる全国選手権への関東代表に選ばれました。

https://twitter.com/RKUGRACE/status/1482289133993459713

今年度は11月に日本代表サクラフィフティーンがヨーロッパ遠征を組んだ影響もあり、関東女子大会は12月開幕から1か月半の短期間で行い、優勝チームは決めずに、全国選手権に出場する2チームを決める形になりました。RKUグレースは予選2位から、1位の東京山九フェニックスを破っての出場決定、お見事ですね。アルテミとPTS立正の試合は今回もYoutubeでLIVE配信があり、私はアーカイブでチェック出来ました。

試合は開始から両チームともミスが少なくボールが繋がる展開。キックに関する試験的ルールである50-22を利用して、風下のアルテミが敵陣22mに入ってラインアウトのチャンスを作ると、そこが起点となり最後は外を抜け出したWTB名倉選手に素早くサポートしたSH津久井選手がボールを貰って先制トライ。アルテミはLO村上選手、FL小西選手やWTB名倉選手などパワーランナーにボールを集めてアタックを継続、接点でもタックルを上手くずらしたりして、サポートが寄る時間も作り、しっかりボールを継続します。PTS立正はスクラムで押されるも、ダイレクトフッキングから素早く球を出すなど上手く対応して攻めますが、なかなか敵陣深くに入ってチャンスを作れません。

前半22分に相手の反則から敵陣22mに入ってラインアウトのチャンス、後方へのスローをHO公家選手がしっかり投げ入れて攻め込み、G前でFWがトライを狙いますが、アルテミのFL小西選手がジャッカルを決めてピンチを脱出。その後もPTS立正のアタックを堅いDFで受け止めると、キックキャッチからアタックを継続して、CTB高木選手が裏に抜け出し、最後はWTB名倉選手が相手を振り切って右隅にトライ。その後も1トライを追加したアルテミが19-0とPTS立正をリードして前半終了。アルテミの攻守に素早い動き、粘り強いDFが光りました。

後半は逆転を狙うPTS立正の反撃から。LO秋田選手が裏に抜け出してチャンスを作り、そこを起点にG前の混戦に持ち込み、最後はラックサイドに飛び込んでトライ。そこからは両チームとも中盤での競り合いが続きチャンスを伺う中、点が動いたのは後半17分。アタックを継続し、アルテミがG前に攻め込み、ラックサイドをFL小西選手が飛び込んでトライ。続いて後半22分にもラインアウトからモールを押し込んで最後はFL小西選手がハットトリックの3トライ目。その後もキックオフレシーブからキックを蹴らず、攻め続けて敵陣に入り、最後はラインアウトからモールを押し込む展開で2トライを追加。後半40分を過ぎても攻め続けたアルテミが43-7でPTS立正に快勝しました。

MIPはトライにジャッカルに80分間、活躍し続けたといっても過言ではない小西選手が受賞したようですね。アルテミは攻守に圧倒していて、この大会で一番良い試合だったのではないでしょうか。PTS立正は初戦にフェニックスに負けてからの1か月で、リハビリから復帰した選手もいたり、チーム力を上げてきたと思います。このプレーオフに向けてアルテミ対策をしてきたとは思いますが、逆転を狙った後半、最初にトライした場面以外はチャンスがなかったような印象。個々の力で劣る部分はあったかもしれませんが、それくらいアルテミが自陣からアタックをしっかり継続して攻め勝ちました。

来週23日からは全国選手権が始まります、三重PEARLSの連覇なるか

7チームで争った関東女子大会、短期間の日程だったとはいえ15人制の公式戦が多いチームで4試合、少ないチームだと3試合。女子選手のチームや人数も増えてきたなか、日程の関係もあり、試合数がなかなか用意できていない現状があります。個人的には、来年度は9月か10月の秋に開幕を早めて、総当たり戦で出来ないものかなと。代表強化に直結するわけではないですが、日ごろから頑張る選手にも応援する人にも多くの試合機会を作っていく必要はあるのかなと感じています。それが大会の価値、女子ラグビーの価値を高めるものになって欲しいです。

そして関東と関西の代表チーム4つで争う全国選手権が23日に鈴鹿で行われます。関西大会で優勝した三重PEARLSとプレーオフの得失点差により2位扱いとなったRKUグレースが戦いますね。もう1つの試合は九州合同チームと横河武蔵野アルテミスターズになります。私も今のところ、現地へ応援に行く予定なので楽しみです。

女子ラグビーで検索していたら、こんなニュースもありました。地元への恩返し、大事ですね。

最後に女子15人制だけでなく7人制も熊谷で合宿をしたり、高校生も先週に横浜市女子セブンズ大会があったりで、活動が活発化しています。新型コロナの変異株が猛威を振るい、感染が拡大している中、大会が予定通り開催されることを願っています。