横浜市女子セブンズ2日目を観戦

先週末の三連休はラグビーばかりの3日間

土曜は大学ラグビーの決勝が新国立で行われ、前評判を覆して早稲田大学が明治大学を破り優勝。日曜はトップリーグが各地で開幕。そしてその3日間、横浜の三ツ沢では横浜市女子セブンズが行われていて、私は最終日に応援に行ってきました。

https://www.youtube.com/watch?v=HmQNC4eFidc
決勝のハイライト、試合はLIVEで見れなかったのですが、前半終了時のスコアに驚きました。早稲田あっぱれ。
https://www.youtube.com/watch?v=NB4i0V8VjvQ
トップリーグ開幕戦、私が応援しているクボタスピアーズはパナソニックワイルドナイツに11-34で負けてしまいました。1:00過ぎの福岡選手の独走トライはあっぱれ。

横浜市女子セブンズ、高校の部は関東六浦が初優勝

閉会式後の記念写真、せんしさんのTwitterから拝借しました

今年の高校の部は全部で19チームが参加、今年は大阪のCrazy Girls Rugby Clubや京都の京都成章が参加するなど、新人戦の全国交流大会みたいな位置づけでしょうか。チーム数が増えて、カップ戦を勝ちあがれなかったそれぞれのチームの試合数は少なかったかもしれませんが、他の地域のチームの試合を見て、刺激を受けたチームも多かったと思います。

その中で今大会は関東学院六浦が優勝、決勝では同じ関東のライバル國學院栃木を相手に24-5で快勝しました。12日の予選ではARUKAS U18と山梨SHINESの合同チームを相手に60-5、カップトーナメントの初戦はCrazy Girlsに61-0とそれぞれ大勝、準決勝では石見智翠館C(卒業を控えた高校3年生)に14-5で勝利し、昨年秋に敗れた先輩のリベンジを果たすなど、強さを印象付けたような戦いでした。今年も昨年同様、粘り強いDFとハードなタックルを持ったチームになりそうですね。

準優勝した國學院栃木は準決勝で昨年優勝した福岡レディースに24-19で勝利、後半に追い上げると最後は昨年9月の全国U18セブンズ関東予選でも活躍した高橋選手が走りきって勝ち越しトライを奪っていました。今年の関東の高校女子もこの2チームが強豪ですね、これにBrave Louveや千葉ペガサスがどれだけくらいつけるかといったところです。

それ以外のチームでも、接点で上手にボールを繋いで攻め続ける福岡レディースを始め、石見智翠館、京都成章も敗れはしましたが、良いラグビーを見せていました。そういう結果から考えると、クラブチームから単独の高校チームの強化がより進んでいるのかもしれません。普段から部活動で一緒に練習できる機会が多いというのはやはりアドバンテージですね。今年のコベルコカップなどで高校女子がどういう戦い、スキル、フィジカルを見せてくれるのか非常に楽しみです。

関東学院六浦の監督、梅原先生のきれいな胴上げ。写真はせんしさんのTwitterから拝借。

代表はセブンズ、15人制ともに強化合宿が早速始まっています

最後に女子日本代表ですが、セブンズは5日からグアムで合宿、15人制は今日14日から土曜まで朝霞駐屯地で合宿を行っています。協会HPにあった女子15人制合宿の情報はこちら、追加召集の選手もいますね。ここ数年で本当にトップレベルの女子選手が増えました。まだまだ世界の強豪との差はあると思いますが、苦しいときでも頑張れるのが日本人の良さだと思うので、まずは個人個人が頑張って自分自身を鍛えて欲しいですね。強い個が集まってこそ世界と戦える、そこはセブンズも15人制も同じですね。

関東大会OTOWAカップ、無事に終了

1ヶ月ぶりのブログになります。更新せずすみません。2020年もよろしくお願いします。今日5日に日体大のラグビー場で行われた関東大会OTOWAカップ、好天に恵まれて3位決定戦と決勝戦を行いました。

6トライを奪い合う白熱した決勝戦はRKUグレースが勝利

共に今月末から始まる全国選手権への出場を決めて、優勝をかけた試合はこちらが思っていた以上に白熱したものとなりました。

今日は写真など載せず、観戦記を簡単にまとめます。前半にRKUグレースの14番大谷選手がライン際をステップて上手く抜け出してインゴール右中間にトライ。その後も予想通りRKUグレースは11番幅野選手、15番内海選手がトライを重ね前半で4トライ。それに対してアルテミスターズは強みのパワフルなFWがスクラムを一気に押し込み、チャンスにG前まで攻め込むと3番南選手、1番江渕選手がトライを奪い返しました。両チームとも強みを出しながら、コンタクトでは激しいぶつかり合いを見せ、前半は26-14とRKUグレースがリードして終了しました。

追い上げる横河を振り切ったのはRKUグレースのDFの読みでした

後半は2トライ差を追いかける横河のコンタクト力が一層増し、グレースはDFの時間が増えました。その中で敵陣22mに攻め込むと、前に詰めてきたグレースのDFの外のスペースを上手く攻めて3トライ目を奪い、7点差に追い上げます。その後も自陣からあまりキックを使わずに、コンタクトを重ねて前に出ようとしますが、その中でグレースのDFはチャンスを狙い、12番寺本選手が横河の飛ばしパスをインターセプトしてそのまま走りきりポスト下にトライ。その後も横河がトライを奪い返すも、同様にグレースは10番大塚選手が相手のパスを奪って抜け出しポスト下にトライ。共にゴールも決まり、結果的にこの14点が勝敗を分けました。

共に6トライを奪いあい両チームで12トライを取った試合は、12月に決勝トーナメントが始まってから最多トライの試合となりました。決勝戦が得点の取り合いになるのは珍しいと思いますが、今日はそれだけ相手に勝とうとするアタックのマインドが共に高かったのだと思います。どちらが勝ってもおかしくない試合でしたが、試合の流れを読んだプレーを見せたRKUグレースが少し上だった感じです。アルテミスターズは10番高木選手の欠場の影響もあったと思いますが、準決勝から替わりに10番を努めた小畑選手の今日のゲームメイクは試合時間が経過するにつれて、良くなっていきました。お互い全国選手権の決勝で再び戦える可能性もあるので、楽しみですね。

なお決勝戦で印象的な活躍を見せたMost Inpresive Playerについては、正確なコンバージョンと勝利を引き寄せるインターセプトからのトライを見せたRKUグレースの10番、大塚選手。大会全体を通じてのFWのMVPは強力スクラムを引っ張りトーナメントではキッカーも務めたアルテミスターズの3番南主将、BKのMVPは準決勝と決勝で共にトライを奪いチームを引っ張ったRKUグレースの15番内海選手が選出されました。

W杯も盛大に終了、3決と決勝を振り返る

ラグビーW杯が南アフリカの優勝で幕を閉じましたが、今日もBSや日テレでラグビー日本代表の特番が放送されていますね。こういった番組でも関心のある多くのファンが見てくれると嬉しいですね。

3位決定戦はNZが素晴らしいアタックを見せてウェールズに快勝

NZが前半だけで4トライを奪い勝利、どのトライも素晴らしかったですが個人的には4トライ目の振り返しでライン際を抜け出したトライが素晴らしかったです

1日金曜に行われた3位決定戦、下馬評はNZ代表All Blacksが優位でした。ウェールズが最後にNZ相手に勝利したのは1953年、半世紀以上も前です。一方で決勝進出を逃した両チームとはいえ、この試合を最後に代表チームを離れるヘッドコーチ、代表を引っ張ってきたベテラン選手がいるなど、最終戦に向けて高いモチベーションで挑んできたと思います。

個人的な試合の注目は、NZのアタックをどうウェールズが止めて接戦に持ち込めるかでした。しかしNZは開始から良いアタックを重ねて巧みなオフロードバスを使ってトライを奪うなど、ウェールズが自信を持っていたDFを突破していました。準決勝でNZを破ったイングランドに比べると、接点での力強さが少し足りず、プレッシャーをかけることが出来ませんでした。結果、NZが6トライを奪い40-17で快勝しました。

メダルセレモニーのあと、この試合で代表を引退する主将のキアラン・リード選手が子供を連れてグランドを楽しく歩き回っていました

予想が難しかった決勝は予想外に南アフリカが圧倒して勝利

決勝は南アフリカが32-12で快勝、強みのスクラムで押し込んでPGを重ねると後半残り20分で2トライを奪い、優勝を狙ったイングランドを突き放しました

2日に行われた決勝戦、9月に開幕して44日間に渡って行われてきたW杯の最終戦に勝ちあがったのは南アフリカとイングランドでした。南アフリカは9月6日に日本代表とのテストマッチを控えていたのもあり、9月頭には来日していたのでおよそ2ヶ月もの間、日本に滞在しての決勝戦。イングランドは前回大会で日本代表のヘッドコーチで、日本を良く知るエディーさんが念密な準備を重ねてこの大会を勝ち進み、準決勝では3連覇を狙っていたNZ代表All Blacksにプレッシャーをかけ続けて、強みを出させず19-7と快勝しての決勝進出でした。

勝敗を分けるポイントの1つはどちらが自分たちの強みを出せるか、だと思っていました。そして南アフリカは自分たちのスタイル、キックから激しいDFでボールを奪い、チャンスを作っていくのを変えられないので、イングランドがまずどうアタックをするのか、具体的にはキックをどう使うのかに注目していました。しかし開始から南アフリカがチャンスを見つけるとBKにボールを展開して外を攻めていて驚きました。前半20分を過ぎて思ったのは「イングランドがやると思っていたことを南アフリカがやっている」でした。そしてイングランドが誤算だったのはスクラムでした。

開始してすぐにイングランドのPRが負傷で交代、その影響があったかスクラムでは前半はずっと南アフリカがプレッシャーをかけて反則を誘っていました。イングランドも前半に相手のG前に攻め込んでトライを狙いにいきますが、トライを奪えずにPGで得点をするのが精一杯。そして南アフリカはスクラムを押し込むなど残り5分で2PGを重ねて12-6とリードして前半終了。前半から怪我人が相次ぐ両チームでしたが、どちらがゲームを優位に進めているかは明白でした。

PGを重ねる展開の中で勝負を決めた南アフリカのトライ。過去のW杯決勝ではトライを奪えなかった南アフリカでしたが、この日は両WTBがトライを奪いました。

迎えた後半も開始から南アフリカがPGで得点を重ねて、イングランドが追いすがる展開でしたが、交代で出てきたリザーブの選手のインパクトでも南アフリカが上回っていました。イングランドのアタックを終始、パワーで抑え、止め続けた南アフリカが最後まで試合の主導権を握って、終盤に2トライを奪い、32-12で快勝しました。

主将のシヤ・コリシ選手が優勝トロフィーのエリスカップを掲げた瞬間は盛り上がりましたね

決勝を終えて、試合を振り返る記事を多く読みましたが今朝読んだ日本協会理事の岩淵さんの日経の記事がとても良かったので紹介⇒「スタイル徹底の強み

ラグビーW杯は大成功で終わりましたが、翌3日から大学ラグビーの対抗戦やリーグ戦も再開し、各地で花園予選も進んでいて、準決勝や決勝が行われていますね。女子代表も今月にヨーロッパ遠征を控えていたりするので、また近いうちに改めて書きたいと思います。

最後にラグビー日本代表、改めてお疲れ様でした。そして本当にありがとうございました!

準決勝が終わり、W杯も残り2試合

前回の更新が今月8日で、女子セブンズのワールドセブンズシリーズの結果報告で、だいぶ空いていました。W杯に女子関東大会に観戦は重ねていましたが、ブログは書いていませんでしたね。U18全国女子セブンズもこの週末に行われましたが、触れられず・・・

準決勝1試合目はイングランドが絶対王者NZを破るベストゲーム

ハイライト、トライは両チーム1本ずつでしたが、イングランドはNZの強みを出させない粘りのDFで相手の反則を得点につなげて、解消しました

準々決勝が終わり、試合を迎えるまで連日チームはメディアへのインタビューを行いますが、エディーHCがメディアの注目を集める発言をしていましたね。NZ相手にプレッシャーをメディアを通じてかけに言ったかもですが、NZのハンセンHCも上手くいなしているようで面白かったです。

試合のほうは多くの人が見たと思いますが、開始のキックオフからイングランドがキッカーがパスをして逆方向に蹴るなど奇襲みたいなスタートを仕掛けて、開始2分も経たずに攻め込んで先制トライを奪いました。その後もNZのアタックに対して、倒したプレーヤーにしつこく絡みにいったりして、ターンオーバーを何度も獲得するなど、素晴らしい前半でした。後半もNZの反則からPGを重ねて、NZはラインアウトのミスボールを取って飛び込んだ1トライのみ。19-7の得点差以上に、イングランドがNZ対策がはまって素晴らしいプレーを見せて決勝進出を決めました。

さっき上に載せたYoutubeの画像も1日で再生回数が100万回を突破していました。エディーさん、4年前は日本代表を率いて南アフリカを破る大番狂わせを見せて、世界を驚かせましたが、今大会でもしっかり驚かせてくれました。決勝を残しているとはいえ、また株を上げましたね。本人は満足していないとは思いますが(苦笑)

この写真は3年半くらい前のコーチングセミナーのとき、試合ではないので笑顔です

2試合目は大接戦をものにした南アフリカがウェールズに勝利

準決勝2試合目も最初から最後まで激しいぶつかり合いで目が離せない試合でした

先ほど行われた準決勝、南アフリカとウェールズの試合。下馬評というか、試合前は南アフリカ優位と思っていましたが、そんなことはなかったですね。南アフリカが試合残り5分からPGを決めて、19-16で勝利しましたが。ウェールズが最後まで粘りを見せていました。両チームとも狙ったキックは全て成功。勝敗を分けたのは、南アフリカのFWの強さ、そしてSHのデクラークのキックを含めたゲームメイクですかね。

ラグビーをあまり見る機会がなかった人には「なんでそんなにキックを蹴るんだ」と思われるような試合だったかもしれません。おそらく予選プールでは見たことのない試合展開だったと思います。それくらい1点差でも勝つ、そのためにまずは敵陣に入る、反則をしない、ということを両チームとも意識していたと思います。この試合、テレビマッチオフィシャル(TMO)が一度もなかったと思います。イングランドとNZの試合は結構あったと思いますが、個人的には両チームがそれくらい危険なプレーをせず、激しいぶつかり合いをしていたことに驚きました。

そんなこれまでとは違った次元の戦いを見せた準決勝、見ているファンは楽しめたのではないでしょうか。W杯も残り2試合、3位決定戦NZvsウェールズ、そして決勝イングランドvs南アフリカ。楽しみしかないですね。

サクラ7sは招待参加のワールドシリーズ米国大会でフィジーに勝利し、10位で終了

ラグビーW杯で全国各地で盛り上がる日本ですが、その裏で女子セブンズ日本代表、サクラセブンズはWorld Women’s Sevens Seriesの第1戦米国グレンデール大会に招待チームとして参加、東京五輪まであと290と数日を前に世界の強豪国に挑んでいました。

大会を振り返る前に、4月に行われた北九州大会について書いたブログを読み返してみました⇒「サクラ7s、北九州シリーズ大会を12位で終了

1勝して順位は上げましたが、全体で考えると北九州では5試合で奪った得点は57点(9T6G)、失点は139点(21T17G)。そして今回の米国グレンデール大会では得点は56点(7T7G)、失点は145点(23T15G)でした。各試合のスコアなどは下記の協会HPのリンクからチェックできます。
結果報告と稲田HC、キャプテンのライチェル選手のコメントはこちら

強豪国との差を感じるもポジティブに振り返ることが出来た大会

大会2日目の試合映像その1、フィジーに逆転勝利した試合は2:00:00過ぎから

まず時差もあり日本時間の深夜から朝にかけて行われた大会。FacebookページからLIVE中継されていたので観戦することが出来、予選のイングランド戦以外はほぼ見れました。

初戦は前回シリーズ王者、NZ女子代表BlackFernsを相手に前半から臆することなく全力でアタックを仕掛けていた印象です。最終的なスコアは7-40と引き離されましたが、前半は攻守にプレッシャーをかけていたし、NZから奪ったトライは大会ベスト7トライの1つに選ばれました⇒「黒木選手のランからチャンスを作り大竹選手が奪ったトライは1:50過ぎから

2戦目のイングランド戦は起きれませんでしたが、スコアは14-21の接戦に。Twitterで見つけた平野選手のトライ場面は「 (本文から)息のあったパスワークと丁寧なハンドリング」で、個人的には日本が狙っているアタックの形が出たように感じました。その一方で日曜の朝に起きて観戦した3試合目のロシア戦は疲れもあったのか、勿体無いミスが目立ちアタックが継続できず、DFでも粘れずにトライを重ねられて0-29の完敗でした。

予選プールの結果、8強のカップ戦に進出するには1勝して得失点差をあと20点は減らしたい・・・日本に大勝できなかったイングランドは得失点差で全体9位でした

2日目はフィジーに勝利も、最終戦はゲームを支配できず完敗

最終戦は再びイングランドと戦い相手のアタックを倒しきれず完敗、試合映像は8:00過ぎから。

2日目のフィジー戦ではトライの奪いあいから後半に逆転されるも残り1分で逆転、そのあとのキックオフを再獲得してボールを30秒キープして逃げ切るはずがラックファイトで負けて残り10秒を切ってターンオーバーされるピンチ。それでも必死にタッチ際を追いかけてミスを誘い何とか勝利。最終戦は日本時間で朝6時半過ぎ、仕事に出かける準備を前に観戦しましたがアタックはミスから継続できず、DFでもタックルミスが目立ち、12-36で完敗でした。2日目の最終戦で接戦に持ち込めないのは力不足ですね。

試合の経過ばかりであまりポジティブに振り返れませんでしたが、強豪国相手に個々の選手での奮闘が目立ちました。懸命にトレーニングを重ねているからこそ、自信を持ってプレーしているんだと感じます。

まだ高校生の香川メレ優愛ハヴィリ選手、それまではほとんどプレーを見る機会がありませんでしたが、この大会ではかなりの時間で出場し頑張っていました。これからの成長と活躍を期待したくなるプレーでした。黒木選手のアタックでDFラインを突破するラン、大黒田選手の攻守にわたる奮闘も目立っていました。以前より集中しているというか、勿体無いミスが減り、自ら仕掛けながらも周りを見てチャンスメイクをしていた印象です。

世界の強豪国との実力差はまだまだありますが、4月の北九州のときと比べたら、良くなってきているのかなと。そして代表復帰を目指すリハビリ組もいますね。今日で東京オリンピック開幕まであと290日です!毎日がチャレンジ、頑張れサクラセブンズ!