リーグワン決勝と熊谷大会を簡単に振り返る

先週からわくわくしていましたが、この週末は本当にどっぷりラグビーに浸かりました。昨日の熊谷では久しぶりにお会いして色々とお話しできた方もいたり、色々な選手の活躍に驚いたり、本当に楽しい1日でした。関係者の皆様、本当にありがとうございました。

クボタスピアーズ東京ベイが初の決勝進出から初優勝

まずはリーグワンの決勝をTV観戦した話から。17-15で埼玉パナソニックワイルドナイツに勝利したクボタスピアーズ東京ベイが初優勝しました。RugbyRepublicさんの記事はこちら、「クボタスピアーズ船橋・東京ベイが悲願達成! 埼玉ワイルドナイツを倒し初の日本一」
記事の中にもある通り、この日の埼玉はエラーが多く、東京ベイのキックチェイス、ブレイクダウンへのプレッシャーも強く、反則も多かったです。初優勝を狙う挑戦者、東京ベイはDFも激しく固く、自分たちのラグビー、強みを思いっきりぶつけていた前半の印象でした。

https://www.youtube.com/watch?v=YWeXy6L0v5I
埼玉の固いDFに対し、東京ベイはDF裏へのキックを有効に使っていました

後半も東京ベイが優位に進め、埼玉はなかなかゲームの流れを掴めない中でSO松田選手から同級生の山沢選手に交代してから、連続トライを奪って逆転した時間帯はさすが王者埼玉だなという試合展開になりましたが、そこから勝負を決めた逆転トライを奪い返した瞬間は本当にTVの前で大興奮でした。TVの実況も東京ベイのファンを意味する「オレンジアーミー」という言葉を伝えていましたが、東京ベイがフィールド内外で取り組んできた色々なアクションが大きな実りを生んだ、そんな優勝でした。本当におめでとうございます!

決勝戦の緊迫した展開の中、逆転トライはターンオーバーから一気に奪いました

太陽生命WSS熊谷大会はながとBAが圧倒的な強さを見せて優勝

21日の熊谷は天気に恵まれ気温も上がり選手はきつそうでしたが、生き生きとプレーしていました

そして日曜は熊谷ラグビー場で太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ(WSS)を現地で観戦、9:15のカップ戦準々決勝第1試合から決勝戦までほとんど全ての試合を見ました。おかげで陽をたくさんあびた太ももの下あたりは日焼け止めが効かなかったのか、帰るころには赤く日焼けしていました(苦笑) このシリーズ大会が始まったのは2014年から、今年で10年目になりますね(2020年はコロナ禍で全4大会が中止、そのため開催は9回目)。1年目から出場し続けている選手も何人かいますね。そして大会冠スポンサーである太陽生命様、大会運営を支える日本協会関係者、開催地域の協会関係者、ボランティアの皆様には本当に感謝です。

昨年は総合上位TOP4のクラブチーム、東京山九フェニックス、ながとブルーエンジェルス(BA)、YOKOHAMA TKM、PEARLSが引き続き強力な外国人選手や、日本代表で活躍する選手を擁して大会をリードしていましたが、熊谷大会では初日の予選プールで日本体育大学ラグビー部女子がPEARLSに勝利し、大会を盛り上げました。また昇格した4チームも奮闘し、昇格大会で4位だった横河武蔵野Artemi-StarsがPTS、RKUグレースに勝利し8強に進出。1位のナナイロプリズム福岡は初戦でPEARLSにラストプレーで逆転を許しましたが24-26と接戦になるなど、大会を盛り上げていました。

熊谷大会DAY1の動画、熊谷ラグビー場の芝は素晴らしい状態でした
https://twitter.com/TS_Womens7/status/1660197030403375105
日曜のトーナメントの結果と総合ポイント、コアチーム残留に向けては8強入り出来るかが鍵で4大会で30ポイント弱がボーダーラインになるかな。

そして昨日のDAY2では予選プールの得失点差でカップ戦準々決勝の4試合の組合せが決まり、PEARLSとTKMが初戦で激突し、PEARLSが28-14と勝利。準決勝では昨年の総合優勝フェニックスが日体大に14-19と敗れました。日体大は久しぶりのシリーズ大会決勝進出、昨年度の15人制大会の勢いを受けたというか、規律のある良いプレーを見せていましたが、この準決勝では日本代表の松田凜日が前半開始に先制トライ、そして後半開始でも強引に抜け出してリードを拡げるトライを奪いました。そして元日本代表の堤ほの花が大会を盛り上げるエース、ニア・トリバー選手をタッチに押し出すなど、ビッグプレー満載でした。

DAY2のライブ動画、堤選手がニア選手を押し出した場面は4:16:40過ぎです

そして決勝戦は余裕の勝ち上がりを見せたながとBAと日本体育大学ラグビー部女子の戦いでしたが、この試合でもながとが31-0と快勝して優勝を決めました。ながとは予選含めた6試合全てで5トライ、30点以上を記録。守りでも奪われたトライは追手門の1、PEARLSの3と4本のみ。先週トゥールーズ大会で活躍した平野選手、大谷選手が加わり、もう出てくる選手がみんな代表経験者みたいな感じで圧倒的な強さでしたね。余裕を持って戦う姿はワールドセブンズシリーズのNZ代表BlackFernsみたいに感じたくらいです。

他にも各チームの印象的な活躍を見せた選手だったり、今後の展望などいろいろとブログで書いて整理したいのですが今回はこの辺で。最後に再来週の秩父宮大会の予選プール組合せのドローを4強の最終戦前のインターバルで行ったのは面白かったですね。

秩父宮大会の予選プール組合せ、8強入りするチームが新たに表れるか注目です

サクラセブンズの22-23シーズンを振り返る

前回のブログ、でも速報でお伝えした通り、過去最高の成績で22-23シーズンのワールドセブンズシリーズを終えた女子日本代表サクラセブンズ。このシーズンに参加した代表チームの中で一番成長したチームと言っても良いかもしれません。およそ2年前に行われた東京五輪、期待を背負った中で悔しい試合ばかりで1勝も出来ずに最下位に終わりました。そんなどん底から新たに鈴木貴士HC体制となって強化を進め、進化し続けてきました。大会を重ねるごとに良い戦い、BIG WINが増えて、多くの関係者、ファンを喜ばせてくれました。改めて選手、スタッフの皆様、本当にお疲れ様でした。ありがとうございました。

アイルランド戦の入場、とにかく動き、全員で走り勝って過去最高の順位を勝ち取るベストゲームを見せてくれました

1年前の5月にカナダラングフォード大会に参戦した過去のブログを見直すと
予選プールの結果はスコアを見ると、完全に負け試合。
第1試合 VSアイルランド  7-22●負け 
第2試合 VSフランス    5-41●負け 
第3試合 VSブラジル   12-38●負け
最後にメキシコに45-0と大勝して11位でした。そこから9月に行われた南アフリカW杯セブンズ、男女を通じて過去最高順位の9位で終えました。当時のブログを見ると、トーナメント初戦のフィジー戦では開始5分で4トライを奪われたそうです。トゥールーズ大会で見せた我慢を続けるDFから考えると、本当に成長しましたね。そこからの敗者戦ではライバル国にもリベンジを許すことなく、内容では圧倒しました。ここから強豪国にどう戦って勝つか、がチームの本当のターゲットになったのかもしれません。

W杯後はアジアセブンズシリーズを戦い、12月のドバイ大会からワールドセブンズシリーズ2022-2023が開幕し、初戦を10位で終えました。シリーズ大会HPの女子の順位表で、大会ごとの獲得ポイントが見えますが、3戦目のNZハミルトン大会で9年ぶりの8強入りを達成し、6位で終えたのは本当に大きかった。チームに殻を破るようなインパクトを与えてくれたと思います。8強入りを成し遂げた後のブログはこちら、全体8位で抜けると全体1位のNZと戦うことになりますが、その時は12-43と大敗。4か月前の時点でも、まだDFで粘り切れずに、トライを許してしまうようなところがあったのかなと。その翌日の5位トーナメントでは予選プールで負けたフランスを19-12で破り、5位決定戦ではイギリスとトライ数は同じ2本でしたが、10-14とキック差で惜敗。トーナメントの終盤で勝つ難しさ、厳しさを体験しました。

その後の3大会ではなかなか勝利を積み重ねられませんでしたが、チームは合宿と試合を重ねる中で、選手の入替もありながらも、プレーの成熟度を高めきました。トゥールーズ大会で見せた安定感、落ち着きを感じさせるようなプレーは決定的なミスをなくしたのと、自陣からでもチャンスには大胆なアタックを見せてトライを奪いました。NZハミルトン大会の予選プールは1勝2敗で得失点差-16、今回の仏トゥールーズ大会は同じ1勝2敗でもスペインを相手に5トライを奪って33-5で勝利したのが大きく影響して得失点差は+9。予選プールの組合せも違うとはいえ、同じ8位通過でも試合内容は確実に良くなりました。チームの中でも狙いのプレーというか、自分たちのフォーカスして、戦術、戦略通りにプレー出来れば勝てるような感覚があったんじゃないかと。スタッフの分析もそれを後押しできたと思います。

改めてトゥールーズ大会を振り返った時に、個人的にMVPを挙げるならFWの水谷選手ですね。これまではリザーブスタートが多かったですが、この大会では先発に定着したチーム最年少の19歳(2003年12月生)。攻守に積極的なプレーが目立ち、スペイン戦では独走トライも見せて、チームに勢いを与えてくれました。そして代表復帰した大竹選手。東京五輪前の大怪我から復帰し、昨年の太陽生命WSSでも東京山九フェニックスの主力としてチーム初の総合優勝にも貢献しました。代表合宿に参加するも怪我などもあって、久しぶりのワールドセブンズシリーズでしたが、期待通りの大胆なアタックでチャンスメイク。イギリス戦ではトライを奪われた直後のキックオフレシーブからのアタックで、逆転のトライをアシストしました。

大竹選手はキックオフの攻防でも高いジャンプで貢献してくれました

そして22-23シーズンを振り返ると、どの選手も本当に成長してくれたと褒めずにはいられません。東京五輪を戦った平野キャプテン、梶木選手、大谷選手、原選手、永田選手らはどの大会でも安定した質の高いプレーを見せました。そして東京五輪を目指しながらも代表入りを逃した中村選手、大竹選手は出場している時間帯で、インパクトを与えるアタックを見せてくれました。東京五輪後にチームに加わった須田選手はキレキレのステップ、安定したキックで得点力を代表にもたらし、最年少の水谷選手は先ほど書いたように代表チームの中での競争を勝ち抜いて良いプレーを見せました。須田選手に関しては、これまでの大会でタックルミスからトライを奪われる場面が目立っていましたが、この大会では狙って相手に刺さり倒すタックルを多く見せてくれました。きっと課題を認識して、集中的にトレーニングをしていたんじゃないかなと。サクラセブンズの司令塔として今後も期待大です。そしてトゥールーズ大会ではメンバー入りを逃しましたが、これまでのシリーズ大会に出場したベテランの小笹選手や、今は怪我からのリハビリ中の内海選手など、メンバー外の代表選手もサクラセブンズの活躍を支えてくれたと思います。

私が選ぶシーズンMVPは大谷選手、攻守にインパクトを与える貴重な選手

そしてシーズンを通してのサクラセブンズMVPを選ぶなら、大谷選手です。アタックでは思い切ったランニングでラインブレイクし独走、DFでは狙いすましたタックルにジャッカルなど、試合の流れを日本に引き寄せるプレーをどの試合でも見せていました。そしてバランスの取れたチームを率いた平野キャプテン、FWとBKを繋ぐSHで安定したゲームメイク。ボールを動かして周りの選手の強みを引き出しながらも、目の前にギャップがあれば鋭い走りで抜け出す。DFでは1対1の場面で相手をしっかり止める、狙いすました低いタックルで倒す、当たり前のことを当たり前にやってくれる安定感はまさにキャプテンでした。

サクラセブンズでは主力として何年も戦い続けてきた頼れるキャプテン
スペイン戦で見せた中央スクラムからの独走トライは、このシーズンベストトライの1つ。

ほかにもシリーズ通算24Tを挙げて、サクラセブンズのエースに成長したミニロケット原選手。シリーズ通算で参加した選手全体の中で3位のタックル数、サイズを上回る相手にも負けないフィジカル、フル出場も多く、チームに貢献し続けた梶木選手など、選手それぞれの強みがチームを前に進める歯車になりました。大会を重ねるごとに、選手間でチームでの役割もはっきりして、それぞれパフォーマンスアップに繋げられたのだと思います。他にも伝えたいことはどんどん出てくるのですが、文章量がだいぶ多くなってしまったのでこの辺で(苦笑)

今週末はリーグワンのプレーオフ、太陽生命WSSの熊谷大会が行われます。そこから9月に開幕するフランスW杯に向けて、ラグビーの話題も多くなってくると思うので、たくさん楽しんでいきましょう!

サクラセブンズ、仏大会を過去最高の順位で終了

安定したDF、落ち着いたアタックでスコア以上に素晴らしい試合でした。

週末にフランス、トゥールーズで行われたワールドセブンズシリーズ最終戦、3日目に日本代表サクラセブンズは予選プールで負けたイギリスに14-5とリベンジをすると、5位決定戦では前の試合でフィジーに勝利し、総合ポイント5位となって翌年のパリ五輪出場を決めたばかりのアイルランドを相手に、14-0と完封勝利して、過去最高の5位。予選プールで負けたイギリス、フィジーより上の順位で大会を終えました。そして総合ポイントでは大会前の28P(9位)から12Pを追加して40P。36Pで総合8位だったカナダが9位決定戦でスペインに14-15で敗れて10位となり3Pを加えて39Pになり、カナダを逆転。正直、カナダとの差は大きくて逆転は無理だろうなと思っていました・・・本当にすみません。トゥールーズ大会HPにあるの女子の試合結果一覧は、こちら

そして今シリーズの総合ポイントは、こちら。アイルランドは前2大会で成績が不振な中で挑んだトゥールーズ大会で予選でフランスに勝つなど、いい戦いを見せていました。最終戦はそんな大喜びの後、なかなか気持ち的に難しかったでしょう。日本との試合では何としても勝つという姿はあまり見えなくて、その日本との気持ちの差がプレーにも出ていたかもしれません。何はともあれ、ここ数年はコアチームへの昇格、降格を繰り返していた女子日本代表がこのシーズンは8年ぶりの8強進出を果たし、総合ポイントでも8位となったのは最高です!

シリーズ最終戦で大きく成長したプレーを見せてくれたサクラセブンズ

トゥールーズ大会は初日に2敗した試合は見れませんでしたが、そのあとの4試合はLIVEで観れました。勝った3試合は本当にベストゲームに近いというか、相手のプレッシャーにも慌てることなく、落ち着いてプレーし、個々の選手がしっかり繋がり、自分たちの力を出し切って勝った印象です。セブンズではどうしてもミスから流れを掴めずに惜敗することもありますが、本当に素晴らしい試合ばかりでした。最終戦のアイルランド戦でも前半終了間際、自陣G前でアタックを繰り返す中でもミスすることなくボールをキープ。ライン際のラックで相手に球を奪われるも何とかタッチに押し出して7-0で折り返したのが大きかったですね。

王者NZには7-29のスコア以上に今の実力の差を見せつけられました
これまでは弱点だったキックオフレシーブでも相手を分析して安定して確保できました

一方で王者ニュージーランドとのトーナメント準々決勝は7-29と完敗。粘り強く守れても球を奪えず、自陣G前でポーシャ・ウッドマンを捕まえに行くも倒せない。このシリーズを通じて攻守にMVP級の活躍を見せた大谷選手も、相手選手のステップからの急加速に振り切られてトライを奪われるなど、これまで以上に個々の差を感じる試合でした。でも今はそれでいいというか、悲観的にはならなくて良いと思います。今年は今回勝利したアイルランドやイギリスを相手に常に良い試合が出来る、言い方を変えれば大敗しないチームになって欲しいです。今の女子ラグビーを相撲の番付でいえば、シリーズ6大会のうち5大会を制した横綱NZに対して、大関が豪州で、関脇は米国とフランスといったところでしょうか。この4強から勝利するには、個々のフィジカル、スピードの更なるレベルアップが必要かなと思います。

NZから独走トライを奪った原選手、サクラセブンズのエースとして世界に認識されています

来週から始まる太陽生命WSSでもサクラセブンズの選手たちはそれぞれの所属チームで期待以上に活躍してくれるでしょうし、以前の報道などでもあるように世界トップクラスの選手も参戦します。そんな中で新たな代表入りを狙う選手のパフォーマンスにも期待せずにはいられません。ここから更にサクラセブンズが強くなるためには、個々の選手が強く速く大きくなっていく、その中でも横の選手との繋がり、連携が出来れば、またこの大会のように素晴らしいパフォーマンスを見せてくれると思います。なお男子は予選プールで大敗するなど、この大会でも上位進出を果たせず13位決定戦でケニアに敗れて、14位に終わりました。

シリーズを戦った選手、そしてサクラセブンズをここまで強化し、導いた鈴木HCをはじめとした代表を支えるスタッフの皆様、本当にお疲れ様でした。総合順位8位から更に上を目指して、頑張れ日本!頑張れサクラ!

明日12日からワールドセブンズシリーズフランス大会

前回のブログ更新からしばらく空きました。GWの大型連休は金沢を旅行したり、実家に帰省して5日は母校で行われた小学生ラグビー大会、茗溪カップのお手伝いに行ってきました。茨城県内外の16チームの高学年が集まっての大会、天気も良く、私もレフリーをカップ戦の3位決定戦含めて4試合担当、楽しく過ごしました(ラグビーボールを触ったのが1年半ぶりかも)。

フランス大会の組合せ、男女ともに予選で勝利し8強入りを目指します

男女の予選プール組合せ、女子はイギリス、フィジー、スペイン、男子はサモア、オーストラリア、アイルランドと。

女子はこのトゥールーズ大会がシリーズ最終戦、現在総合9位の日本は10位のスペインとは4P差、11位のブラジルとは13P差です。予選プールでスペインに勝利し、8強進出を果たして欲しいですね。大会公式サイトのスケジュールはこちら、日本の初戦は明日夕方5:22からイギリスと、10:30からフィジーとです(LIVEでは見れないな、残念)。男子は明日7:23からオーストラリア戦、この試合が男子の開幕戦になります。同じく公式サイトのスケジュールはこちら。そのあと深夜0:26からサモア戦になります。降格濃厚な状況の中で8強入りを果たすには、初日の強豪との2試合、どちらかに勝利しないといけません。厳しい戦いになるとは思いますが、良い戦いを期待しています。

サクラセブンズのフランス遠征レポートはこちら、現地ではライバルであるカナダとの合同練習も行っています。今回の遠征メンバーには前回から中村選手が復帰、そして大竹選手が久しぶりの遠征メンバー入りしています。大竹選手は昨年の太陽生命WSSでも活躍しましたが、そのあと怪我などもあって、久しぶりのワールドセブンズシリーズではないでしょうか。ダイナミックなランはサクラセブンズの切り札になるかもしれませんし、原選手、水谷選手らフェニックスコンビでの活躍を期待しています。他のメンバーを見ても、去年から入替戦、W杯、そしてワールドセブンズシリーズを戦い抜いてきたメンバーばかりで、大きな怪我の離脱などなく、良いコンディションで調整してきたと思います。初日の2試合、特にフィジーとは大差がついてしまう試合が続いていると思うので、ここで良いアタックを見せることで良い雰囲気になると思います。頑張れサクラセブンズ!

サクラフィフティーンも明日12日から合宿、そして来週から海外遠征

そして女子15人制強化・TID合同合宿も始まります。協会HPの発表は、こちら。このFWタイトファイブを中心とした合宿は何回か行われてきました。そして17日からはカザフスタンに遠征するそうです。Asia RugbyのHPにあるカレンダーをチェックしたところ、アジアラグビー女子チャンピオンシップ(ARWC)は23日に日本VS中国、香港VSカザフスタンが行われ、28日にFinalが行われるそうです(日本協会はなぜ発表していないんだろう)。この2試合が秋の新たな国際大会のカテゴリーを決めるのでしっかり勝ってもらいましょう。またAsia Rugbyの別記事ですが、秋の国際大会でアジア1位が入るであろうDivision2は、南アフリカケープタウンで10月に3試合行われるようです。色々調べると、情報がUpdateされていますね。

来週末から太陽生命WSSも熊谷から開幕しますが、まずは日本代表の応援をしていきましょう。頑張れ日本、頑張れサクラ!

女子ラグビー中長期戦略計画を読んでみた

前回のブログから2週間経っていましたが、タイトルの通り先週日本協会から発表があり、2037年女子W杯の誘致目標を含めて、フォロワーの方々も反応していましたね。女子ラグビーのこれからの方向性を協会として発表するのは初めてなのかな。代表チームの強化、普及活動など期待が高まります。

サクラセブンズをスタッフでサポートしてきた香川さんが役職に就きましたね

2037年W杯の誘致に向けて、どんなアクションがあるのか

岩渕専務理事が優勝を目指すと表明、どんなアクションプランを考えて実行するか

トーチュウのWEB記事は、こちら。岩渕専務理事からは「37年W杯優勝はできない目標ではない」とのコメントがありました。過去にリオ五輪の金メダルを目指す発言もありましたが、実現への可能性はともかく高い目標を掲げてとことん取り組むという姿勢が今後は協会側から出てくると思います。代表の強化に繋がる海外遠征などのテストマッチ、コーチングスタッフの充実化など、代表の活動だけでも次のW杯に向けてどういうアクションになるのか、楽しみです。

公表された中長期戦略計画もダウンロードして読みました。女子ラグビーの普及、強化だけでなくリーダーシップの育成だったり、グローバルな人材輩出など、社会への貢献も含まれていました。またほかの国のラグビー協会の動きも載せていて、比較できるのがありがたいです。例えばアイルランドやスコットランドは5年のアクションプランや女子ラグビー戦略を策定しているようです。World Rugbyは日本にアジアでのアクションを期待しているのは前から聞いていましたが、少しずつそういった動きも女子ラグビーで出てくるかもしれません。ここ数年はアジアの試合はセブンズ以外ほとんどないですが、以前はアジアユース大会とかにも出てたり、女子のアジア選手権もありました。レフリーやコーチでも海外に出て活躍する方が増えていくと良いですね。

あとは現状把握ということで、様々な関係者にインタビューを行い、課題を抽出して載せています。これらの課題のなかには選手強化のこと、クラブと代表活動の両立できるスケジューリング、さらに収益源の確保など、本当に色々出てます。インタビューに協力してくれた選手、先生方などの女子ラグビー関係者に感謝です。すぐには変えられない、それでも様々なアクションを起こして、少しずつ成長していきましょう。

一応、女子ラグビー中長期戦略計画(表紙含めて27ページ)のリンクもこちらに載せておきます。アクションプランの中には「女子ラグビーの選手登録者数を年率6.5%で拡大させて2050年に1万人を達成」とあります。うん、少子化問題が話題になる中でこれはなかなかのターゲット、全国に広くプレー環境の充実と指導者の育成が求められますね。女子日本代表の強化については、また改めて書きたいと思いますが、春のテストマッチは行われるかと期待していましたが、いまだに発表されないですね...まあ仕方ない(苦笑)